今回の話も引き続き「どうしてJ1初昇格は難しいのか?」に関連するお話をしていきます。
前回の記事では、


J1未経験クラブは72クラブ中たった3つしか昇格していない。



その3つは、’13徳島、’14松本、’17長崎である。



ということでしたね。



で、この3つの成功例には共通点があります。
それは、3クラブともいわゆる”J2の名将”と呼ばれる腕利きの指揮官に率いられていたということなんです。
J2の名将というのは、J2リーグにおいて卓越した実績や豊富な経験値をもつ監督のことです。







◎地方クラブを初昇格に導いた3人の”J2の名将”





・2013年徳島ヴォルティス初昇格


2013シーズンに徳島ヴォルティスをPOの末J1に導いた監督は小林伸二監督であります。
この方は現在Jリーグの指揮官を務めている監督さんの中ではたぶん1,2を争う実績を持っているひとです。
J2における戦績をまとめておきましたのでペタリしときますね。


小林伸二



2002年の大分トリニータ、2008年のモンテディオ山形、2013年の徳島ヴォルティス、2016年の清水エスパルスと。
なんと4回もJ2クラブをJ1に昇格させた実績を持つという”昇格請負人”ですね。
J2での指導年数も7年で4クラブ経験しており、実績経験ともにトップクラスの人材であります。



・2014年松本山雅初昇格


2014シーズンに松本山雅を2位自動昇格でJ1に導いた監督は反町康治監督であります。
この方は小林さんと並んでJ2における実績では双璧をなす監督さんではないか?と思います。



反町康治



2003年のアルビレックス新潟、2009年湘南ベルマーレ、2014年松本山雅と3回クラブをJ1に導いています。
昇格回数こそ小林さんに一つ及びませんが、資金力のない地方クラブをJ1に導く監督としては現状最高の監督じゃないでしょうかね。J2指導歴は10年にわたり、計3クラブで確かな仕事を残しています。



・2017年 V・ファーレン長崎初昇格


そして最後に、2017シーズンにV・ファーレン長崎を2位自走昇格でJ1に導いた監督、高木琢也監督です。
監督としてのキャリアのスタートが横浜FC悲願のJ1昇格達成という華々しいスタートでありました。その当時から名将の呼び声高い方ですが、2009年から2017年にいたるまで継続してJ2で指揮をとっていた監督は高木さん一人だけであります。


高木琢也



高木さんは実績では先の2人に及びませんが、昇格したての長崎をPOに持ってきて、そこから隔年で長崎を上位に持ってくるなど、長崎での仕事はピカイチのものがあります。確かどっかのインタビューでご本人が「長崎にきて監督としてさらに覚醒した」みたいなことを言っておられたように記憶していますが、結果がそれを裏付けていますよね。



このように、
3つのクラブをそれぞれ初昇格に導いたのは卓越したキャリアを誇るJ2の名将たちであった
というわけです。



では、初昇格に導けなかったたくさんの他の監督たちはどうなのか?
もしかしたら監督としての能力が足りていなかったかもしれません。特に監督としてのキャリアをJ2でスタートさせるひとも少なくありません。最初からそうそうズバ抜けた結果を出せる人ばかりでもないでしょうし、リーグもそんなに甘くはない。
もしかしたらこの先名将に化けていく途中のひともいるかもしれません。
それからめぐりあわせや運といった人ではコントロールできない要素に仕事を邪魔された人もいたかもしれない。
きっと上手くいかない理由は細かく見ていけば数えきれないほどあると思います。
しかし、結果的にJ1初昇格達成したのは誰が見ても名将と思うような人材ばかりなんですよねぇ。
それこそのべ72名の監督がいて、たったこの3名だけが成しえているんですよ。





どうして多くの監督が実現できなかった初昇格の仕事を達成できたのは、こういった名将たちだけなんだろう?



これまではヒトについてのお話でしたが、ここでがらっとサイドチェンジしてカネの話に目を向けてみましょう。





◎人件費の格差、そして”王道パターン”と”名将勝ちパターン”






前回の話では、
J1経験クラブの壁が分厚すぎてほとんどの未経験クラブが跳ね返されてしまっているのが現状という話をしました。
それを裏付けるのがお金、資金力の差の部分であります。
ちなみに資金力=チーム人件費という扱いで話を進めますのでご了承くださいね。
あ、それからこれは基本的なことなんですがチーム人件費が多いほうがよりよい監督や選手をそろえられるということがあります。つまり、身もふたもない話ですがお金持ちは強く、貧乏は弱い、ということですね・・・笑
順位がかならずその通りになるわけじゃないですが、大筋でお金持ちのクラブのほうが上に行く傾向があるのは間違いないです。



まずは2013年徳島が昇格したときのデータを見てみましょう。
J1経験クラブとJ1未経験クラブの人件費の違いに注目してみてください。


2013シーズン人件費と順位21



2013年の徳島は人件費で5位につけるなど、J1未経験クラブでありながらいくつかのJ1経験クラブよりも豊富な資金力を持っていたクラブでありました。J1経験クラブの中には財政的にキツくなってきているところもあって、だいぶ人件費でランクを落としていたことも徳島のランクアップに影響しています。この年の徳島の昇格はあとにつづく松本、長崎の例とは実は違うタイプの昇格だと考えています。


クラブのかけられる人件費を増やしていくことで昇格に手が届くパターンなんですね。
自分はこれを王道パターンと呼んでいます。


なぜかというと人件費が増えるということ=クラブに入ってくる収入が大きくなることだからです。
簡単に言えば、
クラブの努力でより多くのお金を集められるようになれば強くなるよって話
ですね。




さて、お次は名将勝ちパターン。
まずは2014年の松本の例を見ていきましょう。
特に注目してほしいのは松本と人件費の上位ランクのクラブとの数字の差です!


2014シーズン人件費と順位2


この年もまだ札幌・福岡あたりはまだまだ建て直し中で本領発揮には至っていませんでした。
2014年の松本は人件費で9位につけていますね。
それにしても、13億とか10億、6億というチームを押しのけて4億4300万のチームで2位に入ってしまうのだから・・・自分はリアルタイムで松本が順調に勝点を伸ばしていくのを信じられない思いで見ていました。だってそんなこと可能なの??って話でしたからねえ。あまり知名度の高くない選手が多かったにもかかわらず、名だたる強豪をかき分けてストレートイン。
むちゃくちゃ悔しかったですが、地方クラブはこういう風にJ1に行くこともできるんだと強く刻まれた出来事でした。



そして最後は2017年の長崎。
ちょっと先に断っておかないといけないんですが2017年のデータが公開されるのは来年なので、参考記録として2016年の人件費をもとにしてあります。この数字は今年のじゃないのでご注意ください。
もうね、こんなの見りゃすーぐ長崎ヤバいってわかりますよ笑




2017シーズン人件費と順位2



2017年のころになるとJ1経験クラブで財政を立て直してきたクラブがぐっと増えます。
札幌なんかもそれで2016年に優勝しましたし、福岡も以前とは別のクラブのようにお金持ちになりました。
2016年の数字でいくと、長崎はたった3億3200万円のチームであります。
もしかしたらジャパネットの子会社化でお金が入ってこの3億3200万より人件費が増えている可能性もあるのかな?と思います。
しかし、メンバーを見てみると大方の編成はシーズンの初めに終わっているようですからジャパネットが関わる前の数字でチームの編成が成されているんじゃないかな?と推測されます。ってことは、3億3200万円からそんな何億も上乗せはないんじゃないかな?と思いますね。
それにしても・・・・19億とかさ、9億とかわんさかいるのに、どんだけ追い抜くんだよっていう・・・・・
なんだこれごぼう抜きじゃねーか・・・





この松本と長崎の例は、名将の手腕で人件費よりはるかに上の成績に到達したパターンだと考えています。
なので、これを名将勝ちパターンと呼んでいます。
この名将勝ちパターンは、
少ない人件費でも名将に任せるとたくさんの勝点を稼いで昇格できるよ
ってことですね。





◎なぜクラブをJ1初昇格に導くのは”J2の名将”ばかりなのか?





先ほど、「どうして多くの監督が実現できなかった初昇格の仕事を達成できたのは、こういった名将たちだけなんだろう?」という問題がありましたね。それの回答について私見を述べたいと思います。



松本、長崎のケースをみるとわかりやすいですが、初昇格を目指すクラブは基本貧乏です。
上を見れば「なんでJ2に?」というクラスのお金持ちクラブがたくさんいますから、そもそも不利な条件で昇格を目指さないといけないんですね立場的に。ということは、いろんなポジションにワンランク、いや下手したらツーランクスリーランク上の選手をそろえたチームがいくつもいると。そういうチームをバッタバッタと切り捨てて割り込まないと昇格は達成できないってことなんですよ。ましてや自動昇格なんて!
選手のクオリティ単品で勝負したらかないっこないんですよ。普通に考えると。
となるとチームとしての練度の高さであるとか、シーズンを通したマネジメントであるとか、その他諸々純粋な戦力以外の要素で格差をゴマかして勝っていくしかないと思うんですよね。
そしてそういう引き出しを存分に活用できるようになるには、やっぱり経験値が必要なんじゃないかなー?と。


プロクラブのトップチームを初めて率いる監督さんとか、J2を初めて戦いますという監督さんがそういった部分で簡単に渡り合えるとはやっぱり考えにくいんですよね。J2初監督で即座に昇格を勝ち取った監督さんもいるにはいるんですよ。湘南のチョウさんとか、福岡の井原さんとか。しかし、それもJ1経験クラブの話なんだよなぁという。



そういうわけで、J1初昇格に導く監督さんは”J2の名将”に落ち着いてくるのかな?というのが自分の考えです。





長々とお話してきましたがいかがだったでしょうか?
きっとこれからもJ2で華々しい戦績をおさめて名将の仲間入りを果たしていく監督さんが出てくることでしょう。
あ、そうそう言い忘れてましたがファジアーノ岡山は努力を重ねて人件費を増やしていますから、まさに王道パターンにのってるクラブであります。いつか絶対この努力が実る日が来ると確信して、俺は岡山の番を待つぞ!と思っております。
だから悔しいけどガマンするもん・・・・
最後に今回のお話のまとめ的なツイートをペタリして締めたいと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!



まとめ

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先日行われましたJ2リーグ第41節にて、V・ファーレン長崎が自動昇格でJ1昇格を決めました。



おめでとう長崎!



これがねえ・・・・もー・・・・なんというか・・・
田舎の地方クラブを応援している身としてはこう・・・いろんなことを思う出来事でしてねえ。
思わず本音をポロリしてしまった。


長崎おめでとう



J1初昇格って、ほんとにすごいことなんですよ。



J2オリジナル10や元J1クラブを応援している人からすると「ふーん・・・そんなに?」と思われるかもしれないんですが、田舎の地方クラブを応援している自分なんかからするともうこれはほんとに大変なこととしか思えないんですよね。
ということで今回のお話は、


「どうしてJ1初昇格は難しいのか?」



について過去のデータを参照しながらわかりやすくお話していきたいと思います。
こうしてみると今まで知らなかったJ2の顔が見えてくるのでは?と思いますのでよろしければお付き合いくださいませ。
ちなみに今回もチーム数が22で固定され、PO制度が導入された2012年以降を参考にしていますのでその点ご了承ください。





◎J2クラブはJ1経験クラブとJ1未経験クラブがある




まず最初に、J2を2つに分けましょう。
その分け方はJ1在籍経験があるかないかであります。
2017シーズンでいくとこんな感じ。


2017経験



今回データとして参照するのは2012年~2017年までの6年間。
この6年のJ1J経験クラブとJ1未経験クラブの数を書き出してみますとこんな風になります。



けいけんみけいけん



J1経験クラブがのべ60クラブ、J1未経験クラブがのべ72クラブ。
まあだいたい半分くらいなんだなあという感じですねえ。



さて!ここからは対抗戦の始まりです!


J1経験クラブ  vs J1未経験クラブ



PO圏内以上やその先にある昇格3枠に、それぞれどれくらいの数送り込めているのか?
みなさん予想してみてください。J1未経験クラブはどのくらいやれてるでしょうか。





◎J1経験クラブ VS J1未経験クラブ の行方





先ほどお話した通り、
この6年間でJ1経験クラブは60、J1未経験クラブは72でした。
この数がスタート地点です。ここからどのくらいのクラブがふるいにかけられて残っていくでしょうか?
まずはPO圏内以上にランクインしたクラブを数えてみましょう。



成績


赤で囲ったのが未経験クラブです。
2012年~2017年の6年間で、6位以上に入線したのは、


J1経験クラブが28(←60)、J1未経験クラブが8!(←72)


でありました。ゴクリ・・・・・(8て・・・)




毎年3クラブがJ1行きの切符を手にしますから、6年間でのべ18クラブがJ1にいきます。
もう想像がつく方もおられると思いますが、その内訳はこうなっています・・・



昇格



J1経験クラブが15(←28)、J1未経験クラブが3(←8)



ちょっとおさらいしておきましょう。


おさらい


(がんばれ。がんばってくれよ未経験クラブたち!)


ということでね。
もうごちゃごちゃ説明する必要もないとは思いますが、




J2の昇格レースとは、ほぼほぼJ1経験クラブのイス取りゲームである



ってことなんですよ。
J1経験クラブの壁が分厚すぎてほとんどの未経験クラブが跳ね返されてしまっているのが現状なんです。
ですからJ1未経験クラブがたった一度昇格を達成するということ、
それがどんなにレアなことかお分かりいただけるんじゃないかと思います。
ほんとにすごいことなんです。
田舎のクラブにとってみたら。

だからどうしてもこんな気持ちになっちゃうんだよ。
他人事じゃないからさ田舎の貧乏クラブはさ。

あがれ




J1未経験クラブはこの6年間でのべ72クラブが昇格を目指しており、
そのうち見事J1行きを手にしたのはたったの3つしかありません。
72分の3だよ??

その3つが’13徳島、’14松本、’17長崎です。




まだJ1に到達できていない地方クラブにとって、お手本になるのはこの難しいミッションをクリアした3つのクラブじゃないかなと思うんですよね。マネをすればいいというわけでもないと思いますが、結局何が成功の要因だったのか参考にすべき点は多いと思います。


ところで・・・・・・・この3クラブにはある共通点があります。
そこからはいかにもJ2らしい特徴が垣間見れるのですが、それはつづきでお話しするとしましょう。
次回もお楽しみに。



つづく




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すごーく久しぶりですが、今回はサッカーの見かた系の話をしてみたいと思います。



今回の話は守備、ピンチのみつけかたのお話!



サッカーのピンチというと、シュート打たれたらゴールを決められてしまいそう!みたいな場面を思い浮かべますよね。
けど、実はそういうシーンになる前にもサラッと見逃してしまいそうなピンチの種みたいなシーンがあったりします。
サッカーってのはあっという間にシーンが流れますからそういうシーンを見逃してしまうんですよねえ・・・
今回は守備の基本的な話をしながら、「こういうシーンを見つけるとより楽しめるよ!」というポイントについてやっていこうとおもいます。まずここを押さえておくと、「なんでなんだろう?」「相手はどうやってるんだろう?」という風にどんどん考えるのが楽しくなってくるんですよ。そしたらもっとゲームにのめりこめること間違いなし。
もちろん深いサッカーの知識とかはいりません。
戦術とかシステムとかチームがどうとかも全部後回しでOK。
それでは話を進めていきましょう。
まず守備全体の話について。






◎守備は”野戦”と”守城戦”の2つにわけて考えよう





そもそも守備というのは何のためにあるかというと、相手のボールを奪うためであります。
相手のミスを誘ったり、五分五分のルーズボール争いに持ち込んだりして相手が持ってるボールを取り上げていきます。
そのためにはゴールをまもりつつ相手の攻撃を邪魔して攻めてくるのを妨害しないといけません。
ところで、守備時のチームのフォーメーションを守備”陣形”などと呼んだりすることがありますよね。
サッカーもチームとチームの戦いでありますが、守備もひとついくさになぞらえて理解するとわかりやすくなります。
ちょいと図を出してみましょう。




野戦守城戦



自軍のゴールとゴール前とサイドを繋げたエリア・・・これ全部が守るべき城であります。
自軍のゴールマウスはさしづめ天守閣といったところ。お殿様がいるところですね。ここにタマが飛んでこないようにしないといけません。
青色のエリアが敵陣の野戦エリア。黄色のエリアが自陣の野戦エリア。
この野戦エリアではボールを前に運ぼうとしたり、それに対抗して妨害したりが繰り広げられます。
相手は敵陣からこちらの城を目指して攻めてくるわけですが、
まず野戦で相手の攻撃を止めることが大事です。ここでボールを奪えたら守備成功。
しかし、相手が上手いこと立ち回ってこちらの守備をかいくぐってしまうことが多々あります。
そうなったら、陣形を後退させて撤退しつつ城を守るための守城戦にシーンが移っていきます。
このように守備は、
野戦でダメだったら守城戦と2段階あるんだな

と考えるとわかりやすいんじゃないかと。





◎見逃しがちなドキドキポイント




ピンチといえば、やっぱりペナルティエリアの中での攻防が思い浮かびます。
確かに、ゴールの至近距離ですから危険度大なエリアですからね。
城の例えでいけば、ペナルティエリアはもう城内です。
目と鼻の先に天守閣。


PA.jpg


このエリアに敵が侵入してきたら、すわ一大事!
誰もがハラハラドキドキで無事を願うシーンであります。
たぶん誰でもここは緊張感をもって注目するんじゃないかな?と思います。
が、今回の話はココでの攻防ではありません。問題になるのはその外のところ。



バイタルとサイド奥


両サイドの奥、そしてバイタルエリアと呼ばれるゴール前のエリア。
ここ、いわば城に入る正門と横の門だと思っていいです。つまり、もう城の中です。
もし、相手の選手にいい形でこのエリアへの侵入を許したら「はっ!マズいぞ・・・」と構えましょう。
次の展開がどうなるか、うまく防げるかドキドキしながら見つめるのはこの時です。
なぜならこのエリアで相手選手に自由を与えるとシュートやクロスでゴールを狙われる確率が極めて高いからです。



こないだ試合このエリアに何度となく侵入を許していたんですが、ここを取られてしまうピンチ感がスタジアムにはあまりないのかなぁと感じました。それがこの記事を書くきっかけですが、


ここピンチです!守備、失敗してます!


ここで自由を与えるということは、守備がどこかマズいと考えていいと思います。
どうして、このバイタルエリアと左右のサイド奥で相手に自由を与えてしまったのだろう?
どうして相手はこのエリアに侵入できたのだろう?
そう考えていくと実にいろんなことが見えてきます。
相手の攻め方がいいのか?それともこちらの守り方が良くないのか?
こういうシーンになった理由が必ずあるはずなんですよね。





・まとめ


1.守備は敵陣および自陣における野戦の攻防がまずある
2.野戦で相手を止められない場合守城戦に移行する(守備は2段階ある)
3.ペナルティエリアの外に相手選手を通してはいけない門がある
4.門をいい形で活用されるのには理由がある






ということで久々に見かた系の記事を書いてみました。
実際の試合ではほんの一瞬の出来事だったりするんですが、
このエリアの攻防を注意深く見ているとほんとに面白いので一度お試しあれ。






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引き続きFC今治探訪記の続編です。



前回はフットボールパーク構想についてのお話で終わりましたが、
実は今回の話こそが最も自分が感銘を受けまた脅威を感じ、一番に伝えたいと思った内容であります。
それは、



夢スタは複合型スタジアムっぽさを体感できるスタジアムである。




ということであります。
それからFC今治の集客の方針はこれまでのホームタウンの概念から逸脱するのではないか?というお話。
この2点についてじっくりお話していこうと思います。もーこの話がしたくてしたくて!
なんちゅうか日本のスポーツビジネスもほんとに変化を迎える時期なんだろうなぁと思ってしまうんですよねえ今治について考えると。
おそらくその流れに乗れるか乗れないかで次世代の勝者と敗者が決まっていくのだろうと感じています。
いち早くそういったことに着手しているのがFC今治やいわきFC、野球だとDeNAなのだろうと。
岡山もこの流れを読んで乗らにゃおえん。淘汰されずに乗り切らないといけないなと感じます。
おっと前置き長くなったな。それでは本題に入っていきましょう。





◎夢スタ、イオンモールのある今治新都市という土地





夢スタがある一帯のエリアのことを今治新都市といいます。
この一帯の丘陵はしまなみ海道の利便性を生かすために用地整備されたエリアになっていていろんな工場や事業所が入っています。
ちょうど雰囲気的には岡山で言えばコンベックス岡山のあるあたりに近いかな。ICも近く小高い丘の上にあるという感じ。
このあたりの土地はまだまだ整備できる余地がありそうで、今治サポーターの人も丘陵を切り崩して開発すればまだまだ土地は広げられると思いますと言っておられました。そこに商業施設としてオープンしているのがイオンモール今治新都市です。



ここでまた地図を開いて夢スタおよびイオンモールの場所をもう一度見てみましょう。




みはらし


黄色が夢スタの位置。
青い丸のところから矢印2本出てますね。
黒色と白色、それぞれ夢スタ方面とイオン方面。
これから青い丸の地点で撮った写真を2枚貼り付けますので、イオンの距離を実感してみてほしいと思います。
まずは、夢スタ方面。



くろやじるし


そして次は、イオン方面。



白矢印



ち、近いっ!!
もう隣じゃねえかこれ・・・・



大人の足で歩いて5分ほどですよイオン⇔夢スタ間。
近いなんてもんじゃあない。
イオンの隣にスタジアムがあるというよりはむしろ、イオンの駐車場に夢スタがあるくらいの距離感なんです。
近い近いとは聞いていましたが、まさかここまで近いとは・・・!






◎イオンとの近さが生む複合型スタジアム感






複合型スタジアムとは、簡単に言うとサッカー専用スタジアムにショッピングセンターや病院やホテルなど試合のない日にも稼働する施設をくっつけてあるスタジアムのことです。イタリアセリエAのユベントスのホームスタジアムであるユベントススタジアム(アリアンツ・スタジアム)であるとか、スイスのバーゼルのザンクト・ヤコブ・パルクなどがよく知られているようです。
夢スタはこうした複合型のスタジアムではもちろんありませんが、あまりにもイオンが近くにあるために、実際に複合型スタジアムにかなり近いイメージで活用することが可能になっていると思いました。これはほんと凄いと思う・・・。


そのスイスのザンクト・ヤコブ・パルクは1階と地下にショッピングモールがあるんですが、この夢スタとイオンの距離感であればもう地下にあるのか駐車場にあるのか程度の違いしかないんじゃなかろうかと思ってしまう。
ザンクト・ヤコブ・パルクはものすごいスタジアムで他にもいろんな機能ををもった素晴らしいスタジアムですが、少なくともショッピングモールの便利さについてはこの夢スタもひけをとらないんじゃないかなぁと。
岡田オーナーのビジョンによれば、いずれ整備することになる1万5千人収容のJ1規格に適合した新スタジアムは複合型スタジアムにすることが前提になっています。現状でも複合型スタジアム感はバリバリに感じられるのにそこに上乗せするようにスタジアムを交流人口を増やす拠点にする構想があるというのだから・・・・
もうこれまでのいち地方クラブがサッカーピラミッドの上を目指すという物語と、なんだか次元が違うなあと思ってしまうんだよなあ。



FC今治とイオンのコラボレートをいくつか見つけましたので写真を乗っけておきましょう。
あ、とその前にこのイオン今治新都市と岡山と倉敷のイオンの数字を貼っとこう。これで規模感がなんぼか伝わるかもしれん。


イオン比較



岡山と倉敷のイオンは全国的に見てもかなりデカいほうなので少し今治新都市が小さく感じますが、実際歩いてみるとふつうにイオンだなぁという感じで特別小さいとか狭いとか感じることはなかったですね。


5pa-.jpg



しゃとる


展示


ちけうり


えんじょい


おーそり



この日朝からの雨で靴も靴下もびっしょびしょでとても気持ち悪ーい感じだったんですね。
とはいっても着替えは持ってきてないし、どうしよもう靴下くらい買うか!と思いながらイオンを歩いていたんですが、このスポーツオーソリティのFC今治のチケット提示で10%オフを見つけた瞬間「はい!決まり」でしたよ。3足1000円のやつを2セット。どうせ仕事用に買わないといけないものだったしこれはいい機会だと思って購入しました。
写真にもあったようにFC今治とイオンは連携していてチケット提示で割引が利用できます。
この近さと割引なら試合前や試合後にちょっと買い物って気分になるのもごく自然な話ですよ。
聞いたところによれば夢スタのこけら落としの時には、試合前に6割の人が、試合後に4割の人が、のべ5千人のひとがイオンに立ち寄ったそうです。なんちゅう理想的な連係プレーか。ほんとにwin-winな形が作れていると思います。
他にもこんなメリットがありました。


ふぇす



イオンの駐車場がイベントスペースになっていてからフェスというフードイベントが開催されていたんですね。
そのほかにもハロウィンにちなんだイベントをイオンの2Fでやっていたんですが、当然すべてのイオンの無料参加イベントはFC今治の試合を見に来ているお客さんもシェアできます。イオンのイベントだとたまに有名な人とかも来ますがああいった催しも楽しめてしまうんですよね。クラブもイベントを独自に展開しますが、プラスアルファでイオンのイベントもつまみ食いできてしまうんだなぁ・・・・・ぜ、ぜいたくな話やで!




というわけで割引を活用して靴下を購入したわけですが、
この日鞄いっぱいに荷物をもっていたので、正直手荷物増やしたくない状況だったんですよね。
たぶん普通にアウェイにいって同じような状況であっても「まあ、手荷物邪魔だしガマンすっか・・・」という感じで買わない選択しただろうと思うんですよ。自分は手荷物もつのすごくいやなタイプなので。


けどさ・・・・


車で来てるじゃないですか?邪魔なら車に置いておけるんだよね荷物を。
それこそもっともっと買い物して買い物袋両手いっぱいに持っててもさ。
車に置いておけるから試合手ぶらで見れるんだよね・・・。

車の”ロッカーとしての機能”がいかんなく発揮されるわけですよ。


それからシャトルバスの写真あったでしょう?イオンと夢スタ歩けば5分程度の距離ですらシャトル出てるんですよ。
夢スタはイオンより一段高い丘にありますから坂があるんですが、これなら子供連れもお年寄りも安心して行き来できることでしょう。当然、夢スタ内のフットボールパークから抜け出してイオンで遊んで、シャトルに乗って夢スタに戻って再入場とか自由自在。
まるでイオンの中から敷地内にあるテーマパークにいくためのシャトルみたいに思えてきます。


satoru.jpg


利便性エグいわぁ・・・・。





俺はサッカー見に来て靴下買ってなにをしてるんだろうと思いましたがね。
まんまと、まんまとサッカーついでに買い物して日用品なんか買っちゃってさ。格好の”おきゃくさん”になっちゃってさ。
この複合型スタジアム的な仕組みに手玉に取られたみたいに思えてきてさ。もうなんか心地よい悔しさすら覚えましたよ。

ちなみに早めの夕食もイオンのフードコートでお好み焼きを食べながら生をぐびっと。
そのころには吹っ切れて上等だ!”おきゃくさん”になってやるよ!くらいの感じでした笑
この日運転手じゃなくてよかった笑



夢スタに戻ってみたもののKOが30分遅くなっていることもあって暇を持て余してしまいました。時間つぶす手段も別になかったので、車でしばらく休憩することに。外はかなりの雨でしたし、テントでじーっと待っておくのは体力的につらいものがありました。確かまだ2時間くらい待ち時間があったと思います。「足元ぐちゃぐちゃでなかったら映画でも見たのになぁ」なんて思いながら休んでいたら寝ちゃった。
起きたら雨はすっかり上がって、試合は後半が始まるところでした。




もう・・・車最強じゃないですか。ぐうの音も出ないよ便利すぎて。
買い物をしてもロッカー代わりになるし、雨風はしのげる、TVも見れる、エアコンは効くし、休むこともできる。
車から出て駐車場を抜けたらもうスタジアムですよ。
台風のコンディションだったからというのはかなりあったとは思いますが、車がとにかく大活躍でした。






そう車。FC今治のキーは車じゃないかと思いました。







◎車での来場に強い夢スタとその原動力






冒頭でお話したとおり、FC今治の夢スタは今治新都市にありますがここはしまなみ海道の威力を高めるために整備されてきたという土地柄でした。ということで、もともと車で来ることが想定されている土地なんですねここは。もちろん今治の人がメインですが、よその地域からも車で来やすいと思うんですね。愛媛のほかのエリアや県外からも。
それこそイオンが建ってるってそういうことじゃないですか。



そうした土地柄に加えて、FC今治のホームゲームにおいて車での来場のしやすさを支えているのが、
何と言っても駐車場の広さであります。これはうらやましい。



P.jpg


800台に臨時駐車場がさらに400台、800台。合計2000台ですよ。J3規格のスタジアムで。
ちなみに岡山のホームCスタは運動公園内の駐車場の合計が400台に届きません。街中のスタジアムなのでしゃーないんですが、ウチのみならず駐車場問題で頭を悩ませるところは少なくない。将来的に15000人の新スタが建った時はわかりませんが、どう考えても夢スタの5000人規模の集客であれば十分に対応できるだけの駐車場がある。しかも、場合によってはもう少し駐車場として活用できるエリアがあるということでした。とにかく、車で来て停めれないなんてことはここではありえないでしょう。これは強いなぁ・・!


P2.jpg
豊富な駐車場。ここからイオンも夢スタも歩いてすぐ。



ちょっとここでまとめておきましょう。


FC今治のホーム夢スタは、
ICが間近で車で遠方からも来やすい今治新都市にあり、
また来場者を受け入れる十分な駐車場がある
ということです。





◎ホームタウンを飛び出して広く人を呼ぶ今治の集客ビジョン





普通地方クラブってのは集客を考えるとき、ホームタウン第一主義なんですよ。
例えばファジアーノ岡山でいくと、まずもって集客のメインターゲットになるのは岡山市71万人を中心とした岡山県190万人であります。広島県とか香川県とか兵庫県とか後回しですよもちろん。そもそもホームタウンに必死に呼びかけてなんとか1万人をこえるかどうかですからね。他所がどうとか言ってる場合じゃないという。
どこもそうだと思いますが、まずは地元、ホームタウンの人に試合に来てもらうことが第一です。



これをふまえて再び岡田オーナーの発言を読んでみると実に興味深い。
日経新聞に掲載されたものからちょっと引用してみましょう。


”「人口16万人の今治市で毎試合、1万5千人のスタジアムを満員にできるのかどうか。東予の四国中央市、新居浜市、西条市を巻き込んでも人口は50万人弱程度。瀬戸内海を挟んで対岸の尾道市や三原市からも見にきてもらうくらいの戦略を立てないとコンスタントに満員にできないのではないかと心配している。」”



先々15000人のスタジアムができたとして今治市の人だけで満員にするには、ほぼほぼ10人に1人のひとをスタジアムに呼ばなければならない。これは難しいです。J2においては集客力のある岡山ですら、190人に一人が来るかどうかですからね。
そこで、瀬戸内海の向こう側、尾道、福山、三原まで集客ターゲットにするというのはまさしくしまなみ海道があればこそ持てる考えですが、自分たちの限界と立地をしっかりと見据えているなと感じます。これは実に面白い。
ホームタウンの枠組みを越えて他県から人を呼ぼうという発想自体が地方クラブにはあまりないですから。



今治の対岸の山陽地方はまず尾道市、そしてその両隣に三原市福山市とあります。
広島にサンフレッチェ広島があり、岡山にはファジアーノ岡山がある。
その中間のどちらからも距離のあるアプローチしにくいエリアには全国リーグを戦う知名度のあるクラブがいません。
ここにFC今治が手を伸ばすと、サンフレでもないファジでもないより身近な選択肢として存在感をアピールできる可能性は高い。



中間



なにやら国盗り合戦的なことになってきますが、
すでにFC今治は福山市や尾道市でホームゲームを開催した実績があります。
そしてスクールまでやって存在をアピールしてきた経緯がある。

ホームタウンの人口の少なさを逆手にとって外へアピールしていく戦略は一見の価値ありではないかと思うのであります。
この夏、尾道で行われたFC今治のホームゲームを見に行きましたが、尾道のサッカー少年が結構来ていましたからね。「サンフレでもファジでもなく、FC今治というクラブもあるんだなぁ」と彼らの中でも認知されたんじゃないかと思います。
FC今治は”水軍の末裔が世界に向かって大海原に打って出る”というコンセプトを掲げていますが、あたかも瀬戸内海に打って出て、対岸の中国地方に橋頭保を得んとするようなアプローチではありませんか。
先述のとおり、今治の外から、しまなみ海道の向こう側から、車で来場する人を迎えるインフラはすでにあるわけです。
こう考えてみると実現性の低い話でもなさそうだなと感じるんですよね。






◎FC今治のこれからと夢スタで感じた”はじまり”の雰囲気





いやーめっちゃ長くなったな!笑
あれもこれもと言っていたらこんなになってしまった。
こんな長話にお付き合いいただきありがとうございます!
まだまだ語りたいこともあるんですが、これで最後の話としましょう。





ここまで初今治、初夢スタで感じたことをまとめてきました。
率直に言ってFC今治のポテンシャルかなりあるなぁ・・・!と。お話してきた通りです。


しかし、これから先の壮大なビジョンは素晴らしいけれど、まだ青写真でしかありません。
きっと理想空想妄想を現実に変えていくにあたっては相当な苦労があるでしょうし、実現不可能なことも少なくないだろうと思います。まだスタジアムが稼動して日が浅いですし粗削りな素材感が出ているところも見受けられますが、有料の興行ですからね。お商売なので、素材はしっかりと商品レベルまで磨き上げないといけません。
そして、今年のJ3昇格はなりませんでした。
自分もファジアーノ岡山ネクストで何試合も見てきましたが、JFLはなかなかに厳しいリーグですよ。
クラブはなるべく早くと思っていたかもしれませんが、そうやすやすと通過できるものでもない。
また競技成績のみならず、足元である今治の人へさらにアピールもしていかないといけない。
いろいろと課題はありそうです。
しかし・・・・




試合前お客さんが外へ出かけるかどうか決める時間帯に、台風の雨と風ですよ。
そしてその影響で劇団EXILEのメンバー来場という集客の目玉もなくなったわけです。
試合開始2時間前には、正直1000人もいかないんじゃないの?と思っていました。ところが・・・



2219



2219名。
この数字は全然想像できませんでした。
天気が回復したからというのもあるでしょうがこの数字はほんとすごい。
この悪条件で出た数字ならば、”本物の数字”じゃないでしょうか。





あいさつ



昇格がなくなった試合であるにもかかわらず試合後の夢スタには不思議なあたたかさがありました。
自力での昇格がなくなっていたからというのもあったでしょうが、声を荒げる人もいませんでしたし。
まあある意味「しゃーないか」と切り替えやすい試合だったのかもしれません。
でもねえ・・・結果のわりには笑顔の人が多かったなぁ・・・という印象が残ってるんですよねえ。
FC今治サポの友人とゴール裏で談笑していたんですが、
「こんなに若い人がひとつのところにあつまるところ見たことないですよ。
みんなこれまでいったいどこにいたんだってくらいに」

と語っていたのが忘れられないひとことでした。
片づけが進むピッチと、帰り支度のスタンド、どちらも和気あいあいとした雰囲気で。子供が走り回っていたりね。
「今治におもしろい場所ができたなあ」という感触を確かめているかのように。



「また来年きますね」と今治サポの友人にあいさつして夢スタの階段をおりながら、
なんかすごく”ここからはじまるんだ”って感じがするなあと思ってねえ・・・・。
もしかしたらそういう瞬間に立ち会ったのかもしれない。
そんなことを思いながらスタジアムを後に。とても楽しいFC今治探訪でした。
以上報告終わり!




あ、岡田メソッドのネタ完全に忘れてた・・・・ま、いいか。試合も後半しか見れてないし。
岡田メソッドネタ以外にこんなに書けてしまうとは思いもよらなかったな・・・・笑




最後まで読んでくださって本当にありがとうございます!



おわり



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FC今治と夢スタを見にいってみた 

もともと気になる存在でいつかチェックしてみたいなーと思っていたFC今治。
ここを逃したら今年はもうチャンスがない!ということで、FC今治と夢スタを見にいってきました!


話題性のあるクラブですから情報はどんどんネットとかでも目にするんですが、
やっぱ実際行って見ないことにはわからないもんだなー・・!とあらためて痛感しました。
聞いていたことと見てきたことが繋がっていく感じがすごく面白かったし、理解が深まった分また新しい発見をするという楽しい時間を過ごすことができました。こういうことがあるから他所のスタジアム訪問がやめられないんだよなぁ・・・笑
ということで、今回はFC今治を見にいったリポートをお送りしたいと思います。
今回のお話の目玉は大きく2つ!



1.FC今治のフットボールパーク構想について
2.複合型スタジアムに近い環境のすごさを知る




自分はファジアーノ岡山のサポーターですが、よその人間から見て「こう見えました」というお話ができればいいなと思います。
写真と文章でなるべくわかりやすくお伝えしたいと思いますのでどうぞよろしくお付き合いくださいまし。
また長くなるので今回も2本立てでいきます。





◎FC今治の本拠地(夢スタ)はどのへん?岡山から行ってみた




さて、まずは場所を確認しておきましょう。
というのも今治市自体、岡山からどのくらいのところで愛媛のどの辺なのか知りませんでしたし、さらにはFC今治のスタジアムである、ありがとうサービス. 夢スタジアムの位置ってグーグルマップで見てもわかりにくかったんですね。なので、自分も実際に行ってみるまで正確な場所がどこなのか?よくわからなかったんです。(今は名前で検索すると出るようになっています)とりあえずマップをはっつけてみますとこんな感じ。


地図



今回は倉敷IC~今治ICまで車で移動しました。
尾道から橋渡った四国側の入り口が今治市ってことですね。
所要時間は地図にのっけたとおり1時間半くらいで、広島→愛媛と渡るにしては近いなあ!と
また夢スタはICを降りてほんとすぐのところにあるので、かなり車で来やすい立地であるのが印象的です。
逆に本州から電車とかで乗り継いでいくのはけっこう大変そうな感じがしますね。
最寄りの今治駅から夢スタまでは直線距離で4kmちょっと。
今治ICから夢スタまでは2km弱という距離でした。
次に夢スタ(ありがとうサービス. 夢スタジアム)の位置を見てみましょう。これ地図に載ってないんだよなぁ・・・・



ココ


イオンモール今治新都市を目印にしてもらうとわかりやすいと思うんですが、ちょっと小高い丘に夢スタがあります。
見てすぐに思うのが「イオン近っ!」ってことですがこれについては後でじっくりお話します。
地図でみると載ってないけどここにあるよー!ということだけ伝われば大丈夫です。






◎夢スタのコンパクトさピッチの近さは練習場レベル






新しいスタジアムに行ったら、やっぱピッチやスタンドをチェックしなければなりません。
鳥取のYAJINスタを手本にしたという夢スタですが、岡山サポーターからすると政田みたいな距離感!という感じで、ほんとに間近でした。


夢スタ1

uwasanotikasa.jpg

夢スタ2

夢スタ3


試合1

試合2


ゴール裏からはピッチを縦に見ることができます。
ちょっと俯角(見下ろしの角度)があまりないのかなあ?と心配していましたが、実際に見てみるとそこまで気にならない高さ。
バックスタンドはなく通路になっていました。バクスタがない分今治の街が見下ろせるようになっていて晴れると瀬戸内海までばっちり見渡せるようになっています。専スタ特有の近さは見てもらえばわかる通り。
本当に練習場で公式戦を見ているかのような感覚を覚えるほど。
それからピッチの水はけの良さが想像をはるかに超えてました!これはほんとたまげたよ!
写真で選手が写ってないのは試合開始2時間前のもので、ピッチに水が浮いてるんですよね・・・・
ところが選手が写ってる試合中(後半50分くらい)のものを見るとキレイなもんなんですよ・・・
このおかげでロックの堅い守備を今治がパスワークで剥がして押し込むというきれいなサッカーが楽しめました。
選手はピッチコンディションを気にするそぶりを見せてませんでしたからやはり相当回復したんだろうなぁと。
この日は台風ということでボールボーイを担当するはずの中学生を安全のために帰宅させていたそうです。
そのおかげ(?)か、こんなレアショットをパチリ。



小野さん


サンフレッチェ広島やロアッソ熊本で監督をされていた小野剛さん。
FC今治では育成年代の指導と、指導者の育成もされているとのこと。
遠目で見ていて「うそでしょ?ボールボーイ・・・まさか・・・」と思っていたらそのまさかでした。
居ても立っても居られなくなり写真を撮らせていただきました。
小野さんとか普通にいるんだもんなぁこのクラブ笑



なお、試合はFC今治2-2ホンダロック のドローでした。






◎FC今治の現在地と集客について抱いていた誤解






かんばん






FC今治はJFLに所属しておりJリーグ百年構想クラブの承認を得ていてJ3ライセンスを保持しています。
目下のところJ3昇格を目標に戦ってきたのですが、なんというタイミングか!
自分が観戦したvsホンダロック戦のドローにより昇格要件未満が決定
来季もJFLで戦いながらJ3を目指すことになりました。
J3に昇格するには「ホーム戦の平均観客数2千人以上」という条件もあるんですが、今年この夢スタができるまでは他所のスタジアムに出て行ってホームゲームを行っていましたし、集客の面で本拠地がないハンデは相当に大きかったことでしょう。


観客動員は地方クラブに共通する悩みの種であります。



過去いくつものクラブが無料券を配りまくって数字を取ろうと苦戦してきましたが、今治もまたえげつないビッグネームをゲストで呼んだりと集客になりふり構わないような印象は強く持っていました。サッカーでお客さん呼んでないんじゃないの?とよそ者の無遠慮で邪推もしておりました。
が、今回クラブスタッフの方や今治サポーターの方とお話してみて「どうやらこれは誤解である」ということがよくわかりました。
そのー・・・もちろん集客効果を期待していないわけじゃないんだと思うのですが、FC今治というサッカーチームの昇格のためだけに人を集めたいというのは間違いなんですよ。これは実に他所からわかりにくいポイントだと思います。それを読み解くために一番重要なキーワードが、FC今治の「フットボールパーク構想」であります。





◎FC今治のフットボールパーク構想



パーク1


pa-ku2.jpg

台風の影響で用意されていたイベントの大半をキャンセルせざるを得なくなったとか。
せっかくのハロウィン風のアレンジも残念ながら効果を十分に発揮できず。




夢スタができてようやくホームゲームが開催できるようになり、FC今治が打ち出してきたのがフットボールパーク構想というものです。
FC今治の公式HPでも紹介されていますのでちょっと引用してみますと、


”そこにいる全ての人が、心震える感動、心踊るワクワク感、心温まる絆を感じられるスタジアム
上記のビジョンを実現するため、「ありがとうサービス.夢スタジアム」ではサッカーの試合を見ていただくだけではなく、いろいろなワクワクがあり、人と人のつながりができる「フットボールパーク」にしたいと思っています。”

”クラブは「水軍の末裔が世界に向かって大海原に打って出る」というコンセプトを持っています。とするとこのスタジアムは海に出て行く海賊船です。 そこでは海賊達がみなさんをお迎えし、みなさんに楽しんでもらえるいろいろな仕掛けを準備しています。 同じ思いで応援することにより新しい絆が生まれます。そして、クラブが勝ってハッピーになりパークを楽しんで帰っていただくのが最高です。 でも、万が一試合に負けて悔しい思いを持たれていても、あまりサッカーのことがわからなくても、「来てよかった、楽しかった」と感じていただける場にしたいと思っています。 サッカーのピッチ、スタンド、イベント広場など「フットボールパーク」全体を楽しんでいただければと思います。”(FC今治公式HP)


これは私見であくまでざっくりとしたイメージですがFC今治はサッカーを中心にすえたテーマパークを展開していきますと理解するのがわかりやすいだろうと思います。



純粋なサッカーの興行とはちょっと違うんですね。
遊園地みたいなイメージ。





ですから、チケットはFC今治の試合を見るためのチケットのみならず、FC今治が手掛けるフットボールパークへの入場券としても販売されています。中に入場すれば、フードコートも充実していますし、イベントも行われます。スタジアムDJは試合を担当するDJとパーク内のイベントステージを担当するDJと2人もいました。このことからもサッカーの試合とそん色ないくらいそのほかの催しにも注意が払われていて来場者を楽しませようとする姿勢が垣間見れますね。残念ながらこの日は台風でキャンセルされたイベントも多く、目玉の一つであった劇団EXILEのメンバーの来場も見送りに。



劇団ex


そう、劇団EXILEの来場もサッカーの集客のために、じゃないんですよ。
劇団EXILEを楽しみに、夢スタという場所に来てください。なおサッカーもあります。なんですよね。



試合前は雨も風も強く、フードを食べられるテント以外に雨を避けられる場所がどこにもないキツいコンディションでした。
集客を考えると絶望的な状況と言わざるをえない感じでした。試合開始前に台風、ですからねえ・・・。
個人的にはFC今治の催しの展開をあますところなく見せてもらいたかったのですが、残念ながらまたの機会にとなってしまいました。
まあ・・・、あの状況ではどのクラブがなにをやってもたぶんどうにもならなかっただろうと思います。
なので、ぶっちゃけフットボールパーク感を存分に体感するまでには至らずだったんですよねえ・・・
端々に「そういう準備や心構えでクラブはいるんだな」と感じられたのが収穫だったかなぁと。
まあここはリベンジポイントじゃな。


あ、そうだフードフード。ファジフーズに長年親しんできた自分ですが、満足でした!!


とり
ふじむら骨付鶏
これがめちゃくちゃうまかった!!少々値段は張りますが納得のうまさ。

そーずおむそば
大三島のソースオムそば、これまた絶品!


フーズはどれもおいしく頂けましたし、他にもラーメン・ステーキ串などメニューも豊富。
ちなみに生ビールは売ってなかったですが、缶ビール、缶チューハイ等は紙コップに移して提供してくれます。
フーズメニューから察してするどいサッカーファンはピンとくるかもしれませんが、
FC今治のフードコート・・・火が使えます!!
ここは運動公園内にあるスタジアムではないので公園法の縛りがありません。
フードのみならずこの縛りがないことから今治の打つ手の自由度はかなり高いものがあると推測されます。



もう一つだけ絶対に見逃せない岡田オーナーのインタビューでの発言があるので張り付けておきますね。
フットボールパーク構想の真髄と、FC今治がどのようにターゲットを合わせているのががよくわかる発言です。



岡田武史オーナー
「フットボールパーク構想」は、『そこにいる全ての人が、心震える感動、心踊るワクワク感、心温まる絆を感じられるスタジアム』です。それを本当に実行したい。スタジアムに来ていただける今治サポーターの3分の2は、サッカーだけを見たいから来ているわけではないと考えていて。街中は閑散としているけど、スタジアムへ来たら賑わいがあって、何かワクワクする。そして新しい絆ができる。それを満たす場所にしないといけません。「いいサッカーを見せます」だけでは無理なんです。

1000万人の人口がいて、その10分の1はサッカーが好きで、そのうちの1%が試合に来て、1万人入ります、という街ならいいかもしれない。でも、16万人しかいない街でそれは無理です。そうすると、サッカーを知らない人にも喜んでもらう場所を作らないといけない。



つづく




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