時間、信頼、自信ということ

FC東京戦からはじまった、5連戦。
それを2週間でこなすというサッカーをするにはかなり厳しいスケジュールではありましたが、われらがファジアーノ岡山は2勝2分1敗で切り抜けてくれた。勝ち点にしてみると5試合で8点。
5連戦前の津山で行われた鳥栖戦までの一試合当たりの勝点は31÷28で1.10。それに対しこの5試合では、8÷5で1.6と、数字の上でも大幅な進歩が見られる結果。
また試合内容としても、FC東京戦・横浜FC戦と自分たちより明確にポゼッションに優れるチームには譲るものの、鳥取・愛媛・富山と同格クラスの相手にはしっかりボールを保持して崩しにかかる姿勢が表現されていました。
鳥栖戦後あたりから取り組み始めたこのスタイルを進歩させてほしい。
そう願って迎えた5連戦でしたが、自分の想像以上の結果を残しつつチームは成長を続けています。

この5連戦で振り返る上で、ひとつ見逃せないコメントがあるんです。
それは、FC東京戦後一柳が発したこの一節。
「1人ひとりが自信を持ったら絶対出来る」
ああ、ついにこういうコメントが出たかと驚くとともに、チームが非常にいいところまで来ている。その手ごたえを感じさせてくれるコメントでした。すごく感慨深かった。
これまでのことを振り返ってみても、この発言は大変重要だなぁと感じるんですよね。

うまくいかなかったころのファジ。
みなさんのご記憶にも新しい、前半から中盤までのチームってどうだったでしょうか?


自分には忘れられないシーンがあるんですよね。
あれは多分、自分にとってホーム初観戦となった大分戦だったと思うのですが、DFラインから入ったボールをミンキュンが収め、相手のマーク2人を体をぶつけながら素晴らしいボディバランスとテクニックで巧みに交わし、ついに前を向いた!すげーじゃん、ミンキュン!!さぁチャンスだぞ!!

・・・・・・・・・・しかし、彼の前方にパスコースは0。
誰も走っていない。誰も寄って行っていない。
なんだよそりゃ・・・すげー頑張ってキープしてる味方がいるじゃないか、なんでフォロー行ってないんだorz
メインスタンドから聞こえる「ああ・・またかよ・・・」という声。
こらえ切れず「フォローは!どしたんなら!」と飛ぶヤジ。
ロングボール主体の攻めだったという点はあるにせよ、悪いファジを象徴するようなシーンだったなぁと。
結局寄せ手に囲まれつぶされるミンキュンを見て、「ああ・・・これはしんどいぞ・・・」と思ったものでした。
なんというか、誰も味方のことを信じて動いてないんですよね。いろんな局面において。
ボールが保持できるとは思っていないから、フォローにも行かないし、結果孤立してつぶされる。
チームメイト間の信頼感がとても低いなぁ・・・と、ずっと気になっていたことでした。

やっぱJ2の下位チームってのはこんなものなのかな。
個人技術が低くてボールを満足に保持できないから「時間」が作れない。
味方がしっかり時間を作ってくれると「信頼」していないからフォローにもいかない。
選手たちは一様にどこかオドオドしたプレーに終始していたし、
たしかイリアンが言いましたよね?「岡山の選手は何故あのように自信なさそうにプレーするのか?」と。
じゃあこのチームが勝てるようになるにはどうすりゃいいの?
技術が低い選手しかいないならそこが入れ替わるしかないのか?
じゃあどうしたら技術ある選手が来るんだ?
・・・・・・・と、この時点でチーム自身が内から変わることによってそういった問題点を解決してくれることなど思いつきもせず、恥ずかしながらひたすら外的要因にのみ解決策を探っていた自分でした。


ファジの今季のスタートラインてそのような所だったなと思うんですね。


ところが、鳥栖戦以降のファジアーノはどうでしょう?
シャドーという名のトップ下に収まったミンキュン、ボランチの千明・仙石がしっかりとボールを保持。
この3人がうかつなプレーをせずにしっかりとボールをキープするので「時間」が生まれる。
前線の選手はそれを「信頼」してクサビをもらいに降りてくる、あるいは裏へのスルーパスを信じて走る。
CBのオーバーラップなんて、そうした好循環がチームにもたらされていることの証明じゃないか。
どの選手もオドオドしたところがなく、のびのびと「自信」をもってプレーしている。
春夏を通じてあんなにお粗末な攻めをやらかしていたチームと、ほんとに同じメンバーですか!?
チームってほんとうに一年で変わるんだ・・・・
こういう変化を見守れることもチームを応援することの醍醐味なんだなと痛感した次第です。
今いるやつらで十分やれてるやん。

今のチームからは、自分たちのスタイルに自信を持っている感じがすごく伝わってきます。
この5戦の充実振りをふりかえっていれば、やはりほぼJ1チームであると言っていいFC東京相手にあれほどにチャンスが作れた。通用したんだ!ということ。これが大きかったんじゃないかなぁ?と思いますね。

ですが、まだ最終課題が残っている。
守備は良かった、そこへアタッキングサードに進入する術も獲得しチャンスも作れはじめた。
しかし、流れの中からの得点はどうか?
それはまだまだです。

前線に数多く人数を投入することは出来ている、しかし最後どうやってゴールを決めるのか?
ここが最もサッカーで難しいところでどのチームも苦しむところでしょう。
個人技なのか?コンビネーションか?なにがキーとなるのか。
今後もここの答えが出せず苦しむこともきっとあると思います。むしろ大いに苦しんで欲しいよ。
そこさえクリアできればようやく影山ファジアーノの第一段階が完成し、
来季・来来季それをベースに中位・上位を狙うチームとなる。
天皇杯含め残りわずか6試合となりましたが、来季に向け高められることは可能な限り高めておいて欲しい。
目先の結果にとらわれず、このサッカーのさらなるレベルアップを求めて欲しい。
彼らのチャレンジを見守りましょう。


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COMMENT 2

tko  2011, 11. 02 [Wed] 23:10

No title

ファジって基本「やればできる子」なんですよね。
2-0をひっくり返した、2009年の東京V戦。
「花火行ってる場合じゃねーぞ」と思わず叫んだ、今年の4-0熊本戦。
技術はないけど時々そういうことができるのは、「向いてる方向が間違ってないから」なのかもしれませんね。

やればできる子だから、「スゴイことやっちゃうのでは」と期待しちゃう。
やればできる子だから、できなかった時に「なんでできないの!」と憤慨してしまう。
そういう「何が起こるかわからない」感が、たくさんのサポーターの足をカンスタへ向かせてしまうのかもしれません。

愛すべきチーム、ファジアーノ。いいチームが岡山にできて良かったです(^^)

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あるびの  2011, 11. 03 [Thu] 22:55

No title

>tkoさん

そうですね、もともとちゃんと持っていて出せていなかった。
そういうことなのかもしれませんよね。
まだ今季、まさかこの試合をモノにするとは!と驚く勝ちってのは自分の中ではないんですね。
でも、この形を高めていけばいつか驚くような勝ち方してくれるんじゃないか?とワクワクしています

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