「おまえらやるやんか」 第91回天皇杯 3回戦 C大阪 vs 岡山

待ちに待った初アウェイ!
相手は「あの」セレッソ大阪ということで、ここ数日待ち遠しい日々でした。
ファジもファジとてリーグ終盤ようやくチーム力らしきものを試合の中で発揮できだしている。
確かに、J1・J2という土俵の違いはあれど、何かしらこちらに感じさせてくれるものがあるんじゃないか?
そういう期待をもって望んだ一戦でした。

<スタメン>
GK 真子
DF 後藤、植田、一柳
MF 仙石、千明、田所、澤口、金、妹尾
FW 久木田


<結果>
C大阪 3-0 岡山

試合前から、セレサポ側から「桃太郎やれ!」。これに応えて桃太郎チャント。
セレサポ「知らねぇな!」コールで返答。桃太郎チャントもう1回で返すとセレサポ「しつこいぞ」コール。
で会場全体から笑い声が響く。敵味方なくなごやかな空気を共有した試合前。
なんかこういうやり取りほんといいですよね。
勝ち負けはあるけれど、みんなが積極的にゲームを楽しもうとする姿勢があって、この時点できてよかったなぁと思っちゃった。(そっちがやれいうたやん!と心の中でツッコミは入れておきましたが。)
19時を過ぎたキンチョウスタジアムは寒さが増してきました。
ところが、試合はそんななごやかさ寒さが吹っ飛ぶような痺れるような展開へ。


前半。
セレッソはお家芸ともいえる、1トップ3シャドーに超ハイポジションの両SB、2枚のCBといういつもの陣容で、スキル・テクニックで当然ながらファジを圧倒。ショートパスを細かくつなぎ、アタッカーが密集地帯を作っては突破を伺う。また守備においては攻守の切り替えが早く、守に転じるとなればボールホルダーへすぐさま複数がプレスにかかる。そのスピードも実に早い。とにかくJ2にありがちなミスが一切ない。
これがJ1か・・・・。
J2ではほとんどお目にかかれない高い技術力、強いプレッシャー。
普段やっている相手とは一枚も二枚も違う実力に飲まれてしまうのはサッカーではよくあること。また格下の相手を序盤から呑んでしまい、先制点を奪って一方的に試合を運ぶ、そんなシナリオもサッカーでは日常茶飯事だ。
ここを凌いでくれ・・・!
普段とは違うプレッシャー・普段とは違う技術力に押されフワフワとした滑り出しに戸惑いの色の見えたファジ守備陣だったが・・・この日は違った。
くさびのボールに厳しくチェックへ行き、こぼれは周囲が注意深く狙う。繋がれてもあわてず辛抱強く人を付ける。時間を追うに連れ、しだいに相手の強さ・うまさに順応していき普段どうりのプレーを取り戻していくファジ守備陣。


今日はとにかく集中力が抜群だった!


密集地帯から急なサイドチェンジでスカスカの逆サイドで有利に展開するのはセレッソの得意パターンだと思うが、そこへもしっかりWBが対応し、自由を与えない。
すげー・・・・。
相手のフォアチェックにかなり戸惑った感は否めなかったが、高く上がったセレッソの両SBの裏、広大なスペースを意欲的についてみせ、決してカウンターの上手なチームとはいえないながらも、攻撃においても可能性を感じさせる展開で過ごす。
セレッソは守備時、コンパクトなブロックを岐阜以上に高いラインで展開、両軍ともに非常に狭いエリアでの攻防となり、技術力で劣るファジはどうしても相手よりもバタバタとさせられるのはいたし方のないところだった。しかしながら、繋げるところは繋ぎ、サイドからのクロスに結び付けるなど出来ることは十分発揮していた。

そんな中先に決定機を迎えたのはセレッソ、前半35分のこと。
FKからのボールをFW杉本がそらしてゴールマウスへ、これを真子がビッグセーブ。
このような相手に先制点を許せばこちらは悪いカードばかり引くことになる。なんとしても前半は0で守り通すことが必要であっただけにこのプレーは大きかった。
ボールポゼッションは一試合を通じて相手に譲ったが、すくなくともお家芸の1トップ3シャドーの細かいパス交換からの突破は素晴らしい集中力で防ぎ、カウンターへと繋げた。攻守ともにやらなければならないことをしっかりと選手一人一人が表現してみせたこの前半。
胸中では「じゃ・・・ジャイキリ・・・」という言葉が次第に大きく・・・・

そして、42分。
ファジが決定機を迎えた。
右サイドから左サイドファーへ大きなクロス。これを中央へダイレクトで折り返し、クッキーが絶好機を迎えるもクリーンヒットにはならず・・・うーん、残念。
両SBの裏を両サイドともに突いた見事なカウンターで決定機を演出してみせた素晴らしい攻めだったが、
まじで惜しかった・・・・天を仰いだよほんと。
押すセレッソ、受けるファジで進んだ前半は双方ともに決定機1ずつという非常に締まった内容で終わり。
なにかの拍子にペナ周辺でセレッソがいい形で持ったらきっとやられるだろう、そういう恐怖感は常にあった。それを辛抱強く・集中して守り通したこの日の守備は感動モノの出来。まさに薄氷を踏むとはこのことか。
相手はJ1で一試合平均1.5点獲るチームよ?得点数だけ見ると59でJ1で3位のチームだもん。
上出来とかそういうレベルじゃない。すげーよほんと。


セレッソもJ2下位の岡山を相手にして、前半0では納得が行くまい。
上記の通り、攻撃力がウリのチームなのだ、いかにベストメンバーではないとはいえこのままではもしやというシナリオも現実味を帯びてくる。さてクルピはどうするか?


後半。
スタートからクルピが動く。
ファビオ・ロペス、大竹を下げ、播戸・村田を投入。これが功奏。
・・・・ううむ、さすが名将というべきか。
1トップ・3シャドーのショートパスからの打開、そしてそれをフェイクとしたサイドチェンジからの展開が機能していないと見切るとスパっと切り替え。
この日キレッキレも甚だしかった村田を右サイドに張り付かせ、中盤の繋ぎをスムーズにするべく播戸をトップ下の位置にすえた。播戸は場合によってはボランチの位置まで下がりビルドに加わり、それによって若干繋ぎの部分でスムーズさを欠いたセレッソにリズムが生まれることに。
そして、サイドでいい位置で保持したならばごちゃごちゃせんと早く低いクロスをDFとGKの間にばんばん放り込ませてきた。
・・・まずい。
前後半で相手の出方が変わると柔軟に対応できないのは岐阜戦でくっきりあらわれたファジの弱点でもある。ウチがセレッソの変化に対応できれば良いのだが・・・・


嫌な予感は思わぬ形で失点につながる。
こちらのFK。
キッカーにはレンがつき、植田がペナに入る。キックはまずまずだったのだが、相手との競り合いの中植田がファウルを犯し、相手FKに。
自分が見ている席からは一部始終がすべて見える位置だったのでこのシーンははっきり覚えている。
植田の空けたポジションへ仙石が下がり、その背後にスルスルと進みボールを要求する村田の姿・・・
いや・・そんな・・・まさか。
そこへ左SBの丸橋からそれは見事なハイボールが仙石の頭を越えて村田の下へ・・・。
まずい・・・!
すでにキレキレの動きを見せていたこの日の村田はどうみても危険な存在だった。
レン1枚ではユルい、まずい・・フォローを!
抜群のスピードで深い位置へ切り込んでクロスを中央へ送る村田、ソレを分かっていたように駆け込んでいた播戸が合わせ失点。後半早々6分であった。


・・・しまった。
後半に入っても集中が切れたそぶりは感じなかった。前半で得た感触そのままにスムーズに滑り出したと思っていたのに・・・ほんの一瞬セットプレイで切れたか・・・。
やってはならない先制点をやってしまった。もう後がない。点獲るしかない!

19分。
中央から右→右から中央と渡りスルーパスもチアゴに合わず。

26分。
チアゴのヘッドから澤口シュートも枠の外。

時間ばかりが経過する・・・

34分。
ファジCK。
ファジの選手がヘッドもキーパーがセーブという決定機。その直後もペナないで大混戦もかき出される。

38分。
左サイド抜け出した石原から右のチアゴへクロス、それを折り返し中央の妹尾へ、しかしボールは大きく枠を外れる。決定機・・・・

嗚呼ゴールが遠い;;
どれか一つでもいい、モノにして追いつけばまだわからないぞ!
秒単位で経過時間を伝える電工掲示は消えてしまった。90分が経過したのだ。あと一点でいい、追いつきたい・・!

しかし、AT。
カウンターから2失点。
最後の最後で突き放され、ファジの天皇杯は幕を閉じた。


うん。
結果からすれば3-0で完敗ということにもなるだろうな。
しかし、内容はほんとに素晴らしかったよ。1-0のあの展開でズルズル負けるならこれまでと一緒だろうよ。ウチは獲りに行った。そしてしっぺ返しを2発喰らった。結構なことだと思うんだよね。
3点目はもうおまけとしても、2点目。
左サイドに流れた杉本がペナに入るかはいらないかの所でキープし、これに一柳が付いた。
一柳はファーサイドのコースを切って、ニアはキーパーに任せるポジショニングで、これは間違いなかったと思うんだよね。ここで、彼の感覚の中では、ファーにシュートはないだろうという瞬間的な予想があったと思う。
しかしそれを裏切るように、杉本は右足のインサイドでファーのサイドネットへ放り込んで決めたんだ。
これは・・・J2ではないわ。
この場面ならJ2の選手であれば相当な選手でもない限り、シュートの選択はまずないと思う。
なので、一柳の対応というのは間違いではなかったと思ってます。
ところが、これがJ1なんだなぁ・・・・決めてくるんだもの。
このシーンに象徴されるように、この日両チームに特別大きな差があったとすればそれは決定力に他ならないだろうと思ったんですよ。セレッソはチャンスを決めた。ファジはそうではなかった。その差で勝負が付いたと。

ファジにも決定機はあった。
贔屓目に見れば3つ、すくなくとも2つは間違いなく。
それをすべてモノにしていれば結果はおのずとついてきただろうなと思う。
守備はこのような破壊力を持つチームに90分間1失点と素晴らしい出来で、自分は感動しましたよホント。
ウチの守備はすごいよ!
課題は、高いラインを下がらせるプレーが少なすぎること。そして、チャンスを確実にモノに出来る決定力。
相手の変化に柔軟に対応できる臨機応変さといろいろあろうと思う。
しかし、J1のチーム相手にこういう試合が出来たことは自分の予想を大きく上回る手ごたえのある試合だったとつくづくおもいました。
なにかゴロっと音を立ててチームが化ける。そんな片鱗を感じさせてくれた一戦でしたね。
セレッソとは2009シーズンで2度対戦しているはずで、当時のことを知るセレサポさんもたくさん来ているだろうと試合後思っていました。
さぁ、バスへ戻るかなんて思って支度をしていると聞こえてくる馴染み深いチャント。

「ファージアーノ!ファージアーノ!」

ファジゴール裏からじゃない、セレサポからじゃないか!
それに返答し、

「セレッソオオサカ!セレッソオオサカ!」

と返すファジゴール裏。

それはまるで、
「おまえらやるやんか、2年前とはだいぶちゃうで」と言っている様であり、
「さすがJ1じゃな、このまま優勝せにゃおえんで」と言っている様でもあり。

悔しさは確かにあるものの、手ごたえを確かめ、不思議なあったかさを終始感じられた初アウェイでした。
負けはしましたが、このような素晴らしい試合で初アウェイを体験できたことを嬉しく思います。
選手には下を向く必要などまったくない、きみらは素晴らしい仕事をしていたと心から拍手を送りたい。
今日本で最も強い可能性のある京都を、次節凹ましてくれと願うばかりであります。
ファジアーノはじまったな!


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