「千明の不在」が落とす影、そして意外な救世主(!?)

いましがた冷静に開幕戦(の後半)を録画で見直してみて、
いないときに存在感が浮き彫りになっちゃう選手ってのはどうしてもいるもんだなぁと感じました。


昨日の試合の後半、まずまず悪くなかったというのは観戦された人ならばだれしも思ったことかなと思います。


ですが、
昨年の終盤と比べるとちょっとドタバタしすぎだし、
右にしろ左にしろどうもスムーズじゃないよな?


と違和感を感じた方もおられたんではないでしょーか。


原因は明白。
そう、こういう試合にいつもいないのが千明聖典という選手。
昨日の試合から垣間見れた「千明の不在」をめぐるアレコレについて考えてみました。




・千明がいないと出来ないこと

まず彼の不在がどう影響するか?というところから話を進めてみましょう。
以前記事にしたとおり、昨季までのファジは千明がDFラインからボールを受けにいく”水汲み役”、相棒の仙石が千明から受けて展開するゲームメイク役と割と明確に役割分担がなされていました。これによりDFラインからのビルドアップにかなりの安定感が出てファジの繋ぐサッカーの土台が形成されたわけです。
仙石・千明というダブルボランチはどちらも展開力があって確かな判断・ボールキープの出来る選手たちで、仮に千明がマンマークを受け水が汲めずとも、仙石がその代役で降りてくることによって問題を解消したりと、ともかくこの2人にまかせておけば、ビルドの出だしの部分はまず問題ないだろうなというのが自分のこのコンビに対する評価でした。


ところが、雪山から岡山での練習再開した2日目。ケガで千明が早くも離脱し、はやくも監督の構想から外れることになってしまいます。(このことについては最後に私見を述べたいと思います)


それ以降、TMを数多くこなす中まずまず成績も出ていたので、千明の不在はうまいことクリアできたのかなぁ?と思いながら見たのが昨日の開幕戦でしたが・・・・フタを明けてみれば千明の不在は少なからずチームに影を落としているな、と。

ちょっと話がそれましたが、まず第一に千明がいないと水汲み役が不在だということは試合から見て取れました。このことが一点。

そしてもう一点は千明でなければ出来ないこと、代えのきかない分野の仕事になります。
ファジの得意なパターンも以前記事にしましたが、
右サイドに人を集める→ボランチへ戻す→ボランチがサイドチェンジ→左サイド深い位置へ人を送り込む
というものでした。
これによって何度も何度もチャンスを作り、点にもつなげられたのが昨季終盤のファジでしたね。
で、ネックになるのは、

右サイドに人を集める→ボランチへ戻す→ボランチがサイドチェンジ→左サイド深い位置へ人を送り込む

この黄色の部分のところです。
千明は得がたいレフティのボランチで、当然左足でのキックに不安はまったくありません。
ですので、右から流れてきたボールをコントロールしたら「速く・正確に」出せるんです
これはとても大事なことで、サイドチェンジを多用するスタイルのファジにとって見れば右利きの仙石、左利きの千明、左右2枚のボランチを擁することでボランチを経由した展開が左右どちらでもスムーズに出来るという大きな長所があったわけですよ。
逆に言えば、千明がいないことで右→左のサイドチェンジは機能不良になっているといってよいと思います。

ちょっとまとめると、
・千明がいないと、水汲み役がいない
・千明がいないと右→左の展開がgdる
ということです。





・問題点に対する回答
それではこの2点の問題について、開幕戦のファジがどういう回答を見せていたか?について見ていきましょう。

第一に「水汲み役を誰がやるのか?」について。

これは試合見てみると明らかなんですが、
仙石が千明の代役として水汲み役をこなしているのが随所に見られました。
まぁ、これは適正的な部分も考えると妥当っちゃ妥当な対応。ボランチでそういう仕事が出来るのは仙石・千明しかいないわけですから、千明いないなら仙石にそりゃなるわなぁという話。
んじゃあ、相棒となるタダシはどうか?といえば、
タダシはルーズボールに対する反応や競り合い、どんどん前に出て行って攻撃に絡んだほうがいいところの出る選手であって、決して展開力のあるボランチではありません。
そう、仙石を水汲み役にすることで、逆にゲームメイカー仙石はほとんど姿を消したわけですよ。
これによってわかりづらい部分でしたが、右CBの一柳のオーバーラップはほとんど出せませんでした。
また一柳のオーバーラップという追加戦力を受けることの出来なかった右WBの澤口は、援護が一枚少ない状態で挑まねばならず、あれほど見事に機能していた右WB-右CBによる突破は後半だけでたった1回と。
仙石-千明で組んでいたダブルボランチでは考えられないおとなしさ。
一柳とすれば、どのタイミングでゴーサインが出たと思えばいいのか?探り探りやらねばならず、とても難しい展開だったといってよいでしょう。
本来であれば、ゲームメイカーレンがいい形で前向いたらもうゴー!です。
(実際開幕戦で出た1度のオーバーラップはタダシがフリーでセンター付近で前向いた瞬間がゴーサインでした)
上記の黄色の「右サイドに人を集める」ところで影響しているのはこのような部分ですね。


そしてこっちのが深刻なんですが、「右→左の展開がgdる」ことについて。
上での「ボランチがサイドチェンジの部分」ですね。

残念ながらこの問題は相当重症です;;
試合を見た中では、この問題に関する明確な回答はほとんど見受けられませんでした;;

上であえて「機能不全」とせず「機能不良」と表現を和らげたのには実は意味がありまして、左サイドがまったく機能しなかったわけじゃあないんですよ。でもね、遅いんです。
どうやったって、ミンキュンや関戸など、シャドーの援護なしに突破はムリな状態になってしまったなぁと。
というのも、千明がいる本来のファジであれば右でごちゃごちゃひとしきりやって「あ、どうも突破できねーわ」となったら仙石にスパッと戻す。そして仙石から千明に渡して(すでに動きを察知して)ダッシュを開始していた田所へポーンとフィードするからあれほど左サイドの攻撃は生きたわけですよ。

ところが、左で確かなキックができない現状では「だしたい・・・でもどうかな・・・」と思っている間に相手が寄っていた右サイドから左サイドへスライドしてしまっていてまったく速さが出せない状態に陥ってました。
そうなると、シャドーが寄せてきて援護しないと抜け出せないんですがここはミンキュン・関戸の2人が非常に上手く気を利かせて展開を助けていましたね(去年妹尾が担っていた役割)。だからこそ、服部先生のエンジェルクロスを見ることが出来た。
しかし、それはファジが出来ることのオプションに過ぎず、第一に狙いたい攻めじゃない。
いわば保険みたいなもん。
まさに千明の不在が展開の遅さを招いていた、いい例だと思うんですね。

代役はいないの?となるんですが、タダシは千明とはポジショニングがまるで違って仙石から「おいそこじゃないだろ!」と指摘されているシーンもあったくらいだし、あげくに植田のフィードに頼るようではもう・・・ね。
植田のフィードは打率の低いホームランバッターのようなもので、たまに目玉飛び出るくらい秀逸なフィードを見せるものの、たいがいは三振という状態ですし・・・キッツいわぁと。
特にこの点については、千明の不在がモロに影響してどうにもならん状態だという他ないな、というのが率直な印象でした。



うーん。


影山監督が、この機能不良に対してどのような回答を見せるだろうか?
というのは興味が尽きないテーマなんですが、現状の持ち駒で千明の代役がすんなり務まるとは考えにくい部分なんですよね。
ここで「千明の代役」として求められそうな資質についておさらいしておきましょうか。

まず第一に「水汲み役をこなせる」こと。
そして第二に「レフティであり、左で躊躇なくパスを蹴れる」こと。


大まかに言ってこの2点。
これをクリアできれば、仙石-千明で実現できていた攻めがある程度は再現可能でしょう。
仙石は水汲み役から解放され、ゲームメイクに参画でき、それによりチームのスイッチが明確になり右サイド活性化。右がダメでも、サイドチェンジを「左利きが」行うことで、あれほどすばらしいクロスを見せていた服部先生の真骨頂がよりクリティカルに出せる、はず。まさに願ったりかなったりです。


でもさ・・・レフティでボランチでって言ってもそんなんおるまーが・・・・
つまらんことでgdgd言ってんじゃないよ俺も・・・・・・・・・ハッ!!









おるが!
一人だけおるがあああ!
「レフティ」で「ボランチ」が出来る選手、おったが!!!!





































・もしかしたら救世主(?)田所諒!

まあ、ブチあげといてなんですが、影山監督がこの左ボランチ問題をどの程度深く受け止め、手を講じるかについてはわかりません。ですが、千明の不在が落とす影はこれまでつらつらと述べてきたとおりで、なんらかの手は打たないと千明の不在がそのまま勝点を失うことに直結してしまいかねないのは事実だと思います。
で、自分の考えた対策は、

田所の左ボランチ起用はどうでしょうか!?影山さん!

コレです。


自分もあまりにも左のWB要員というイメージを強く持ちすぎていたため、彼の存在をスッパリ忘れていましよ・・・
いやはや。そうなんだよな、ボランチは田所の本来ポジなんですよ!
といっても、彼がどのようなタイプのボランチか?についてはほとんど見たことないので、スンナリ代役が務まるか?といえば未知数です。
鳥取とのTMでボランチに入ってましたが、そのときの印象は「ガンガン前に出て行くんだなぁ」「案外視野広いね」というもので千明のイメージとは若干違うところはありました。(といっても、こちらがポゼッションできるのははっきりわかった上だったのでそれで問題なしだったんですがね)
しかし、彼は昨季左WBとしてユースケからスタメンを勝ち取った経緯があります。
どういうタイミングでもらいたいのか?ということには相当なこだわりがあったはずで、
いわば左サイドの苦労人といえば田所を置いて他にないでしょう
彼ならば、受け手も意識した展開が出来るんではないか。
キック精度はまずまずですし、針の穴を通すようなキックまでは求めなくともいいポジションだから案外出来るんではないか?水汲み役としてもどうか?といろいろありますが、こと左サイドにおいての経験値からすれば最良の人材といえるかもしれません。


まぁ、あくまで影山監督がどう裁くか?というとこになっちゃうんですが、田所がボランチで起用され、千明ほどではなくとも左サイドを上手く回せるなら開幕のつまづきなんてすぐ取り戻せるんではないかな?と思います。
そのあたりは注意深く観察していきたいなと思いますね。



最後になりましたが、千明は明らかにオフシーズンの準備不足からケガを招きました。
ファジラボによれば、影山監督もこの件に関して相当怒っていたということが伝えられていましたが、そりゃそうですよ。プロですからね。学生の集まりじゃないんで、それ相応の準備を欠かしたという時点でプロとしてどうなんだ?と思われて仕方のないことです。
千明のプレーを楽しみにしている人は、自分を含めて少なくないですし。
結果から言えば、彼はその人たちをも裏切ったといわれても仕方のない現状です。
しかし、自分は願います。彼が腐らず復帰してくることを。
なんちゅうか、よくあるじゃないですか。僕らの社会でも。
学生気分の抜けない新人が寝坊してきて、「おまえさぁ・・・」っていう。それに近い感じなんじゃないかなぁと思うんですよね。


考えてもみてください。
このまま代役のめどが立ち、ケガ治ったけどポジションないよ→はい、移籍ー♪なんてシナリオ誰が見たい?
そんなの誰も見たくないはずです。
ファジきってのかじ取り役としての千明聖典を見たい。このことに異を唱える人なんていないと思います。


だから、千明にはもう一度プロとしての自分を見つめなおし、考えを改めてピッチに戻ってきて欲しい。
もういちど、「ああ、さすが千明」と感嘆させて欲しいと願ってやみません。

すくなくとも俺は待ってるよ千明。
だからもっかいやり直そうぜ。あせらんでもいいから。
きっと監督やチームメートが解決策を探り出して、シーズンを壊さず守ってくれるはず。だから腐らず戻って来い。ほんとにほんとにそう願ってる。

千明聖典の今シーズン、注目しましょうね!復帰したら暖かく迎えてやりましょうや!
長々とお付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m


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COMMENT 6

CHAO  2012, 03. 06 [Tue] 11:58

No title

田所選手ボランチ100%有りだと思います。
ていうか・・・サイドより絶対あっています。
怪我や出場停止はこれからも当然有りますから、早い時期に試してもらいたいと思います。

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ゼロファジ  2012, 03. 06 [Tue] 21:41

No title

>CHAOさん

はじめまして、コメントありがとうございますm(_ _)m
そうですよね、レンが累積とかなるともうミンキュンを下ろすか・・・とかになっちゃうと思うので、田所をぜひ試して欲しいなと思います。

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tko  2012, 03. 07 [Wed] 01:02

No title

こんにちわ。2012年シーズンもよろしくお願いします(^ ^)/

始まりましたねぇ、20年目のJリーグ。どれだけこの日を待ったことか。
試合は「双方勝てた試合を逃した」といった印象を持ちました。
ああいう試合をキッチリ獲れるか、これが上位進出へのカギでしょうね。

千明の欠場は残念でした。
私はいつもサイン会に参加するのですが、今回は千明でした。
握手してもらったのですが、両手でしっかり握手してくれて、誠実な印象を受けました。仙石・ミンキュンとのファジロータリーの復活が待たれるところです。
「千明欠場による影響」を読ませていただき、非常に納得できました。
服部、澤口、一柳、もっとバンバン上がれたはずなのになぜ上がらなかったのか。千明不在が響いていたんですね、なるほど。

私は田所よりユースケ派だったので、田所には実は少し不信感があるのですが、あるびのさんの言われるような活躍も期待したいところです。

次節北九州戦、必ず勝つぞ!!

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ゼロファジ  2012, 03. 08 [Thu] 01:40

No title

>tkoさん

どうも、こんばんは~
しばらく様子を見ないとチームがどうなってゆくかわからないところですが、「開幕ダッシュ」は絶対に必要だと思うので、あのポイントにレフティを配して左右の風通しを良くしてくるんでは?と予想しているんですがねぇ・・
でも、千明なしでキャンプをやれたのは不幸中の幸いで、その分チームに混乱はなかった。
さーて、どうなるか。
北九州戦の選手起用は大注目です。がんばってきてくださいね!

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ケン  2012, 03. 09 [Fri] 06:22

No title

 お久しぶりです。

 千明の代わりのボランチ要員ですが、田所選手はいいところに目を付けられましたね。

 ほかには、石原選手もお勧めですよ。フィジカルと突進力は田所選手の方が上だと思いますが、散らす場合の戦機の見定めは悪くないと思いますし、また左右両足のキックの正確性は、いい時の千明には少し劣るかもしれませんが、ファジアーノでは高レベルだと思います。

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ゼロファジ  2012, 03. 10 [Sat] 21:36

No title

>ケンさん

どうもお久しぶりです、今年もよろしくお願いします。
石原両足でそんなに蹴れたんですか・・・知らなかった・・・
それなら面白そうですね。
開幕戦は出れませんでしたけど、あの快足をはやくみたいですね!

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