田所諒の覚悟を堪能する

田所諒のチャレンジがすごい!


今回はここ2戦で連続得点!
今季服部公太の加入で窮地に立たされたはずの田所が見事な挑戦を続けています。
2得点はもちろんのこと、山形戦では新しい持ち味を発揮してレンの得点をアシスト。連戦さなかのアウェイ横浜FC戦では完璧なクロスでケンゴの決勝点をアシストするなど、ここへきてその存在感は増すばかり。
選手ピックアップ、今回は田所諒をとりあげてみます。


とりあえず彼をあまりご存じない方のためにざっと紹介しておきましょうか。

                         田所

左のWBを主戦場とするMF。
元々はボランチの選手だったが、そこから左SB→左WBとコンバートされ、そのたびに苦しみながらもモノにしてきており今季はWB2年目のシーズンとなる。ライバル服部公太は強力だが、ここまでは上回る成績を残している。
スピードやドリブルはないものの、豊富なスタミナに裏打ちされたハードワークはチームでも屈指。
また日を追うごとにクロスの精度が向上してきており、クロッサーとしてある程度のメドはすでに立ったと思う。
彼の気迫をむき出しにするプレーは、最も観客に近いエリアで働くポジションでもあるせいか、非常に多くのサポの気持ちを掴んでいて、サポが気持ちを託しやすいプレーヤーの一人であるといってもいいだろう。


◎2011シーズンの未熟さ


昨季、ファジは4バックから3バックへ移行したはじめてのシーズンだったこともあり、各選手がおのおののポジションを理解しものにしていく難しさとも戦ったシーズンでもあったわけですが、
殊にこの左WBというポジションは2人の選手で1枠を争うガチのマッチレースの様相を呈していました。

ファジきってのクロッサーで左足なら抜群の攻撃力を持つ小林ユースケ。
攻撃には課題を残すも、ユースケが苦手なSB的な守備力が計算できる田所。


プレイスタイルの違う2人が演じた左WBをめぐる熾烈な競争は、2011シーズンの見所の中でも目玉の一つだったと思います。ユースケは守備力ははっきりいって穴でしたが、抜群のクロスでバンバンアシストを記録。序盤から中盤くらいまでは1番手はユースケで、田所は2番手に甘んじることを余儀なくされていた。
「定位置を確保できない」もどかしさに苦しんだ田所は時折メンタルの弱さを見せることもあり、「ポジションを争う日常」をなんとか彼なりに消化して欲しいなぁと思っていたんですよね。
正直自分も彼に対しては厳しい目で見ていたこともありました。
秋冬、ユースケのケガもあり定位置を確保すると徐々に調子を上げファジの右肩あがりに躍進したシーズン終盤の立役者のひとりとして成長しました。

ところが・・・オフシーズンにこのやや特殊な左WBというポジションの見本とも言うべき服部公太が加入。
「鉄人」の異名をとるピュアなスペシャリストの加入で果たして田所はどう捉え、どう行動するのか?
ある意味、田所にとって「ポジション争いのある日常」をどう受け入れ立ち向かうのか?それがストレートに問われることになったんじゃないか?と。


◎田所諒の覚悟


そうして迎えたキャンプですよ。
ファジラボのおかげで現地の選手の生の声が伝わるもんだから、各選手のインタビューからチームの状態や個々の選手の息遣いを感じ取ることができました。
そのなかで最も印象的でこちらの期待感をグイグイ引き出してくれた選手こそ田所諒その人でした。
ちょっと引用してみると、こんなの。
今読んでみてもうんうんと頷ける素晴らしい覚悟が表明されてます。

●田所諒
「今年はあんまりいろんなことに捉われずに直感でプレーしていこうって思ってるんです。公太さんは上手いなと思う部分ばっかりです。最初からスタメンで出れるとは思ってない。下から奪い取っていくという気持ちを持って、公太さんのプレーを見て勉強しながらやっていく。(Q:今年はかなりの強敵だと思うよ?)そうですね、かなり。でもプロ選手をやっていたらそういうことはずっとついてくるモノだと思うし、そういう選手に勝って試合に出ることができたら、自分自身が成長していることを感じられると思うんです」



もうまさに「これぞプロ!」というよりない、見事なメンタルの持ちようではありませんか。
これを読んだ時、ああ彼もまた覚醒した男のうちの一人だったのか・・・と。
彼は己の立ち位置を冷静に把握し、未来をちゃんと見据えている。昨季のようなメンタルの未熟さはもうどこにも見当たらない。覚悟を決めた男とはかくも魅力的なものか・・・・・。
そしてその覚悟は着実に実を結びつつある。


◎左WBとしての田所諒


彼が今年変化し成長しつつあるのはなにもメンタルに限った話でありません。
特徴的には前述の通り、スピード・足元のテクニック等はないけれどスタミナに優れ、ハードワークを苦にしないエネルギッシュな選手。
もともと攻撃が好きなタイプのようで、
裏へ抜け出す意識は下手するとトップの選手より高いものを持っています。
面白いもので、そうした田所の裏抜けの気質を最も良く理解し、また良質のボールを供給できていた選手はイリアン・ストヤノフだったんですよね。このコンビは美しかった!
現在のラインナップでは千明とはけっこうプレイの呼吸が合うように思いますね。千明の浮玉のパスに田所が裏を取って抜け出して・・・みたいなシーンをどんどん見たい。

WBにもいろいろタイプがありますが、
たとえば石原なんかスピードがあるのでスペースに出してもいいし、足元において1on1でもいいタイプでしょう。
しかし、田所の場合だと足元に付けても良さが出るタイプではない。やはり彼はスペースで生きる選手だと思います。

こうした田所の特徴を踏まえてみると、今季彼が光った得点シーン2つが非常に分かりやすくなります。
レンのJ初ゴールをアシストし、8戦無敗のあの躍進の口火を切って見せた山形戦では、左サイドからペナ付近のスペースまで中へ絞って敵をひきつけたプレーが決定的でした。
そしてこの前の福岡戦。
やはりエアポケット的に空いた中のスペースへ走りこんだことで、クワシンがドフリーでクロスを挙げるお膳立てをし、そのままペナに侵入して千金ヘッドを決めた。

「構える相手を見ながらボールを足元に置くプレーはオレにはない、けれど空いてるスペースに入り込むことで攻撃にアクセントがつけられるかもしれない」。きっとこんな風に自己分析をして、その上で出来ることを模索した田所の成長の証がこういったプレーにあらわれているのではないか?と思います。


服部先生は偉大なプレーヤーであり、とても大きな壁であることは間違いないでしょう。
しかし、田所はまだ若い。
服部公太に今は追いつけなくとも焦らずゆっくり吸収して、いずれ澤口とともにファジの誇る「鉄人2枚看板」をドカンと張っていって欲しいなと思うこのごろです。


<お知らせ>


延ばし延ばしになっていましたが、ようやくustreamでの配信が可能になりました!
ブログのリンクにも追加していますが、こちらにも番組のurlを貼っておきます。
拙い放送ではありますが、よろしければご視聴いただけたら幸いです。よろしくお願いします。


番組名 zeroからはじめるファジアーノ
URL http://www.ustream.tv/channel/zeroからはじめるファジアーノ

※図解と使ったテスト放送を一本録画してます


↓よければポチっとおねがいします
にほんブログ村 サッカーブログ ファジアーノ岡山へ
にほんブログ村





このエントリーをはてなブックマークに追加

COMMENT 2

りりお  2012, 05. 31 [Thu] 21:05

走り負けない雉の一員

なるほど
彼のプレーは川又のそれとよく似て《気持ち》を感じますよね
いまやっと福岡戦の録画を見てますが、あの得点シーンはイイ!(見てるとあの暑さまで思い出しますw)
次の愛媛戦は公太先生も復帰できそうですし、田所が出れるか見ものですね

Edit | Reply | 

ZeroFagi  2012, 06. 01 [Fri] 01:46

No title

>りりおさん

おー!どうもこんばんは。
まさしくおっしゃるとおりで気持ちを炊くセル選手だと思いますね彼は。
今年も左WBのポジション争いは必見ですね、服部先生とてこんなものではないはずです。

Edit | Reply | 

TRACKBACK 1

この記事へのトラックバック
  •  まとめtyaiました【田所諒の覚悟を堪能する】
  • 田所諒のチャレンジがすごい!今回はここ2戦で連続得点!今季服部公太の加入で窮地に立たされたはずの田所が見事な挑戦を続けています。2得点はもちろんのこと、山形戦では新しい持ち味を発揮してレンの得点をアシスト。連戦さなかのアウェイ横浜FC戦では完璧なクロスでケ...
  • 2012.06.01 (Fri) 00:27 | まとめwoネタ速neo