泣くなレン、次がある。 J2 第20節 湘南 vs 岡山

前半戦もあと2試合。
強豪との対戦が続きますが、今節は同じ3-4-2-1の布陣を敷く湘南。
熊本戦以来のミラーマッチとなるこの試合、
ある種選手個人個人の力量の部分、それを足し合わせたチーム全体としての力量を推し量るには最良の相手といってよいでしょう。ケンゴ・石原・チアゴと、個で計算できる選手がそろいもそろって欠場を余儀なくされたこの試合こそ、ファジの現状がよりクリアに反映されるのではないか?
そういう意味で、かねてより楽しみにしてきた一戦でした。


<スタメン>

vs湘南(A)

<結果>

湘南 2-0 岡山


◎前後半を通じて

もともと3バックのチームは苦手としているファジですが、この日の前半失点するまでの立ち上がりの時間帯は、
これまで見た中では最高の立ち上がりだったと思います。
湘南は、前線からのプレスから奪ってショートカウンター(いわゆるトランジションサッカー)が持ち味ということで、前プレで湘南の守備に絡め取られてしまえば湘南のゲームに。
前プレを回避して繋ぎ通せば大きなスペースを攻略できファジのゲームになる、と。
前半13分、右サイドでプレスをいなし相手の左WBの裏でボールを受けた関戸が寄せてきたCBをドリブルで交わし前進。右サイドのライン際から逆サイドへグラウンダーのスルーパスをユータへ繋ぎGK1vs1のシーンを演出。
立て続けに14分、関戸のクロスをミンキュンが見事なヘッド!だったんですが・・・・
残念ながら相手GKのビッグセーブが2つ飛び出し得点ならず・・・・・
ファジとしてはきついプレスを外してタテに展開し、狙いをつけた右サイドをしっかり自力で攻略して作り出した決定機だったということで、なんとしても取りたい点でした。

得点力に乏しいファジにとって、先制を食らうことはそれだけで試合を決定付けかねない。
それが色濃く出た試合だった思います。
湘南は高山のヘッドで先制すると、前線からのプレスの位置を少し下げ、センターサークル周辺あたりにスタート位置を設定。これにより、不安定さを見せていた左サイドの守備が低めになり安定してしまいます。
これをなんとかこじ開けるべく、ボランチを中心とした細かいパス回しやロングボールを織り交ぜる。
"いいときのファジアーノ"がすこし戻ってきた感触はあるものの、5バック気味に守られるとサイドにチャンスはなし。またトップはボールを収めることが出来ず、と。
後半では高い位置で起点を作ることが出来なくなり、ほとんど可能性のないロングボールを蹴り込んでしまうといういわば「詰み」の状態に。それを打開するべく、
ユータを諦め、桑田を入れてミンキュンを一列上げるという0トップ策は、影山監督の的確な判断でこれにより多少リズムを取り戻すものの崩すには至らず。5バックでの守備の強みはファジサポがみな知るところであると思いますが、この試合では相手にそれをさせてしまった形になりました。


◎素晴らしかった15分


前半の入り方については、愛媛戦から取り組んできていることでありますがこの試合の前半は格別だったと思います。湘南のプレスは決して緩いものではなく繋いで前へと展開することは簡単ではなかったですが、
ファジとしては左WBの高山を釣りだしてその裏へ関戸が入るぞ!
という狙いが明確であった点がやりやすさを生んでいたかもしれませんね。
攻め方としてはセオリーどおりですが、実に巧みに展開できていて正直驚きました。
この高山という選手はスピードがあり・ドリブルも切れるというファジとしては天敵タイプの選手ですが、攻撃の狙いをそこへ付ける事で相手に前に出て行かせにくくする狙いも合わせて計算に入っていたのでは?と。
出来れば相手がリスクを犯して前に出てくるうちに点を取り、取り返しに来させる展開としたかったですね。
そうなると、ますますこの狙いが奏功していた可能性は十分でしたし、ファジの勝ちパターンですよね。
湘南の攻撃はスピード感あふれる大変鋭いもので、後半何度か危ないシーンも迎えましたがそれはこちらが出て行かなければならない展開だってからであって、こちらが引き相手が来る展開であればおそらくまったく問題なく守れたと思います。


それゆえに先制点が欲しかった・・・せめてイーブンで前半を折り返したかったorz
たった15分でも試合全体を決めかねない、なんかサッカーの怖さの一端を思い知らされた気がしますよほんと。


◎ミラーゲームで再び浮き彫りになる選手の力量


チームとしてのファジは上手になった、それは誰しも認めることであると思います。
しかし、各個人としての戦闘力はどうか?
マッチアップゲームは、各個人の力量が浮き彫りになる試合であることは熊本戦でも言及したとおりです。
こうして湘南の選手と見比べてみると、やはり1対1の局面で何ができるのか?という点においては、上位陣のチームにはまだまだ遠く及ばないんだなぁということを改めて実感させられました。
特に、ドリブルで運ぶ・外してパスやシュートを放つ、このあたりの差はやはり大きい。
マッチアップゲームですから、ボールサイドであれボールのないサイドであれガチで組み合ってますから、どっかの局面で1vs1で勝って相手を置き去りに出来れば、その瞬間から守備側は数的不利問題を抱えることになります。
そういう点では、湘南はさすがといわざるを得ない。
個人で仕掛ける、タテに進出する、そういったところのクオリティは実に高かった。
それに対しファジはどうかというと、やはり個々の能力で伍してやっていけそうなのは中盤の4枚くらいかなぁと。
ミンキュンは相変わらずスーパーでしたし、関戸も少し復調の兆しを見せていました。
前半のビッグチャンスを演出したスルーパスなんて絶句でしたよ・・・・
よいパサーは一番遠いところから受け手を探す、ってな格言がサッカーにはありますが、これなんかまさにそうでしょ?彼は中村憲剛を好きな選手に挙げていますが、まさにケンゴみてーじゃが・・・


てか関戸はやっぱ普通に通用するね(笑)夏の救世主は彼を置いていないだろうと思ってます。


・・・・いってもしゃーないとは分かっちゃいるんですがね。
こうして個で出来ることが局面を左右しかねないミラーマッチでしたから、
やっぱ個で違いの出せるケンゴ・チアゴ・石原・服部
このあたりがそろいもそろって欠場というのはめちゃめちゃ痛かったですね;;
きっとチアゴがいつもより大きな仕事をするチャンスがあるだろうと思っていたので、なんとか回復間に合え!と祈ってましたが・・・・・残念。後半のように起点を高い位置で作れなくなるとミンキュンを上げるしか手がなくなってくる。そうするとロングボールはノーチャンスで難しいサッカーしか出来なくなっちゃうんだよなぁ。
やはりそうではなくて、トップにケンゴかチアゴを収めたいとこでした。


◎苦しいときに仕事できる選手。泣くなレン


仕事で経過がまったく追えなくて、終わってからツイッターを開くと、「レン泣いてる・・」と。
それを聞いたときは、ちょいウルっときましたよ・・・・
彼のミスで無駄な失点をして、もともと少なかった可能性をさらに少なくしてしまった。
彼にしてはめったとない大失態でしたよね。
しかしあえて言うと、レン!守備もっとがんばれよ!と言いたい。
全体的にパフォーマンスもよくなく、実際先制点も安易にクロスを上げられてしまったのはレンですよ。
彼は2失点に絡んでるんです。
あえて誤解を怖れずに言えば、彼が寄せ切れていたら、彼がミスパスしなかったら負けずにすんだんだよ。

レンは常々、「チームが苦しいときに仕事が出来る選手」でありたいとインタビューでよく発言してるんですよね。この試合のチーム事情や、試合展開を考えるとまさに"チームが苦しいとき"以外の何物でもない、まさにこの試合、この後半に何ができるんだ?ってのが彼の取り組んでいるテーマじゃないか、と。
ところが、ああした形で足を引っ張ってしまった。
キャプテンシーのある選手で責任感も強い選手ですから、さぞかし悔しかったことでしょう。
自分はファジの選手みんな好きなんですが、
リストバンドどの番号にしよう?と悩んだとき、7か14で迷って結局14にしたんですよね。
彼に対する愛着というのはそんくらい自分の中では高くって。だから彼が悔しがっていると自分も悔しい。


泣くなレン、次で獲りかえそう


まだ全部出し切ってないだろう?チームもレンのよさを全部引き出してないはずだ。
いつか「ファジは仙石廉のチーム」と呼ばれる日が来ると信じている。
ピッチの中で犯したミスはピッチの中で取り返すしかない。
本当に「苦しいときに仕事が出来る選手」になるまでの道のりは長いかもしれないけれど、そのための大きな一歩がこの平塚だったと思ってるよ。
次の甲府戦、しっかり彼のプレーに注目したいと思ってます。


<お知らせ>
6月21日(木)22時か23時くらいから、第2回ゼロファジ放送をやりたいと思います!
今節の試合内容を図を使いながらいろいろしゃべってみたいと思います。よろしければ是非ご視聴くださいませ。
※番組へは当ブログ右のリンクにあるプロフィールページからいけます



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COMMENT 4

摩久  2012, 06. 18 [Mon] 23:07

No title

何だかんだでファジは未だに6位以内を経験していないので(ここまで半数くらいのクラブは経験してるのに・・・)、チームとしてここから夏に向けて再びコンディションを上げてほしいところですね~。

そして仙石廉、甲府戦で必ず名誉挽回してくれると信じています!
彼はまだまだこんなもんじゃないです、絶対。

ユースト放送楽しみにしております、参加させていただくつもりなのでよろしくお願いします(^^

Edit | Reply | 

りりお  2012, 06. 19 [Tue] 19:04

レンの悔しさはみんなの悔しさ

悔しいですね とにかく
なんでかはよくわからんけど悔しい
きっとね、勝てないことはなかったって思えるんですよ
勝てないまでも負けずに済んだ、そんな気がします
個人の技量とそれをベースにした総合力では明らかに湘南が上でしょう
しかもこちらは苦しいメンバー構成
それでも序盤は互角かそれ以上の戦いぶりでした
先制されてからもチャンスを作れないわけ 
ではなかった
少なくとも気持ち・メンタルの部分では負けてなかった
でも結果は完封負け
何が足りなかったのでしょう

失点2点目は気にする必要はないと思います
 追いつきにいったんだからリスクは覚悟の上
前掛かりにならざるを得ない状況ですし

じゃあこの試合を決めたのは何だったのかというと、立てた棒がどちらに倒れるのか… そんなものだったのかなと思います
同じシステムですし

で、結果湘南側に倒れた
そのきっかけが仙石や3バックの詰めのあまさだった
確かに引き分けにするチャンスをほぼ潰した2失点目の元になったミスは仙石にとって悔しかったと思いますが、ひょっとすると最初の失点の方も彼にとって負けず劣らず悔しかったのかも知れません

決して力負けしたわけじゃない、決して何もできなかったわけじゃない
そう思えるから僕も悔しさを感じます

次節はホームで前半の最終戦
この悔しさを甲府相手にぶつけてもらいましょう
そしてレン 次は一緒に笑おうゼ!

Edit | Reply | 

ZeroFagi  2012, 06. 19 [Tue] 23:48

No title

>摩久さん

甲府のレンは注目ですね!
放送いつもありがとうございます。がんばってネタ作りします。

Edit | Reply | 

ZeroFagi  2012, 06. 19 [Tue] 23:50

No title

>りりおさん

こんばんは。
そうそう、何も出来なかったわけじゃない。
前半はなかなかの出来でもありましたし、今後に向けてよい予兆を感じさせてくれる内容でもあったと思います。次は前半最終戦、ここでなにができるか?見つめたいです

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  • 2012.06.20 (Wed) 10:24 | まとめwoネタ速neo