守備改革の時がきた J2 第37節 岡山 vs 福岡

ちょっと更新が遅れましてすみません;
間隔があいてしまいましたが、こないだの津山開催の福岡戦のレビューをうp!
いまだ未勝利である津山での開催。
昨年までJ1にいた福岡が相手とはいえ、比較的組しやすい4バックのチームということもあり、PO圏内に向けて弾みをつける勝利を期待したいところでした。


しかし試合は前後半でまるで違う顔を見せる意外な展開に・・・


今回のレビューはその辺りの理由を明らかにしながら振り返ってみますよ!


<スタメン>


vs福岡(H)


<結果>

岡山 2-1 福岡

SH 10-17
CK 1-6
FK 14-15
GK 13-9

得点者 前半3分川又堅碁 前半28分川又堅碁 後半8分城後寿


◎4-4-2キラーっぷりを発揮するファジ

※よろしければ先にこちらに目を通していただければ幸いです→図解で見る! 5-2-3が誘うファジの罠
福岡は前回対戦時とは違い、前半は4-4-2にでのスタート。
4-4-2のオーソドックスなスタイルといえば、当ブログの読者さんの中にはピンとこられる方もおられると思いますが、そうです。こいつぁファジの守備の大好物でしたね!

技術力の高い福岡が前後半に渡ってボールを握り、ファジは自陣に構えてカウンターを狙う構図で進んだ試合でしたが、すくなくとも前半ではそうした構図の恩恵を最大限に生かせる条件がそろっていました。
ちょとマッチアップをみてみましょう。


福岡前半まっちうp


と、このように福岡が押し込んでいたわけですが、
福岡の前線4枚(FW2枚・左右SH)はすべてマッチアップしてますね。つまり、「誰も浮かない」状態。

Jsgoalによれば福岡の狙いは、
●前田浩二監督(福岡):「岡山さんを分析して、ダブルボランチの横を利用しよう。そこから起点を作って、裏かバイタルかサイドをついていこうというところを今週トレーニングしてきました」

ということで、この狙い自体は前後半で変わりませんでした。
FWやSHがボランチのヨコへ降りてきてワンクッション置いて落とす、というような仕掛けを前半幾度となくみせていた福岡でしたが、そっから先タテにどうやっていくか?というところがさっぱり出せなかった。
それは結局、「誰も浮いていない」のでそもそも受け手がフリーになっていないからです。誰もいい形では受けられないのであのように攻めあぐんでしまったわけですね。中央はこりゃダメだ・・・と。


となれば活路を見出したいのはサイド。
そこでキーとなったのが左SBのキム・ミンジェでした。
攻撃に厚みを出すためにかなり積極的に押上げるキム・ミンジェ。押し込んでいる状態なので高い位置を取るDFライン。・・・・これは絶好のカウンターフラグ!

この試合の前半、実に4回もの決定機があり、カウンターのチャンスは大体その倍ほどあってですね・・・
もう前半だけ見りゃ楽勝ムード満点だったんですがね。何故あのようにカウンターチャンスがごろごろ転がっていたのか?というと、上記のとおりと。
まさに5-2-3のファジの罠にドハマりしちゃったのが前半の福岡でしたね。

それに加えて、福岡のDFラインは裏に出るボールの対応にスムーズさを欠いており、ファジはロングボールを蹴りこむイージーな攻めでもかなり効果をあげることが出来ました。こりゃラクだわ。
しっかり守って引き込んで、ポーンと高いDFラインの裏にケンゴや石原を走らせるだけでチャンスになっちゃうんだもんね。前半3分、鮮やかな右サイドのカウンターからケンゴのゴールで先制すると、この流れはさらに強まりました。28分に追加点を上げ2-0となった時点で、福岡の選手はガクっと落ちてその後単純なミスから2度も決定機を許すなどガクンと精彩を欠いてしまいます。
ミンキュンがCBに突っかけて奪って、すわ!GK1vs1!というシーン。打てばいいのにケンゴに流してDFに触られクリアされたシーンもあったほど(ハットトリック狙いでしょうね笑)


こりゃ福岡どうするだろなぁ?このまま変化なしだと4-0、5-0あるで?と思っていたハーフタイム。
強豪相手によゆーをカマしていた自分をグーで殴ってやりたいほど凍りつく後半がそこにはありました・・・


◎変化についていけないファジの守備陣


後半に入り、福岡がやはり動きました。てか動かないとどんだけやっても勝てなかったでしょうね。
坂田に代えて石津を投入し、それと同時にフォメを変更。
図で確認しておきますね。


それはやめてほしかった・・

変更点を先に列挙していくと、
・4-4-2→4-2-3-1へ
・両SHはサイドからインサイドへしきりに侵入する(サイドに張らない)
・DFラインは前半より深めにラインを引いて、ロングボール対策

図でみると一目瞭然ですが、両SHがしきりにインサイドに侵入していくのでこちらのWBが「誰も見れない」状態になってます。おまけに1TOPにトップ下の形になり、こちらのダブルボランチに対しSH2枚+トップ下の3枚がヨコや背後でボールを受けられる素地が出来上がっちゃいました・・・・これマジ勘弁;;
2TOPに2CBをつけて一枚あまる前半から、1TOPに1CBあとCB2枚・WB2枚の4枚あまりのカオス状態へ。

再び前田監督の言によれば、
●前田浩二監督(福岡):「相手がマンツーマンで対応してる。石津はインサイドで受けるプレーっていうのは得意なので、そこで2トップの役割と、サイドハーフのプレーヤーの役割を。距離感を良くすることで厚みをもたらすことが出来るよう、修正しました」

ということで、マンマークで守りハメていたウチの守備を、「誰も見れないやつ」(2CB・2WB)を作ることで揺さぶってきたわけですね。ウチの守備の良さを逆手に取る妙手だったと思います。下手な選手ばっかならまだなんとかなったと思いますが、福岡ほどの選手の質の高さだったらさすがにキツいわ・・・・


2-0ということもあり、意識的に守りに入ってしまったメンタルの影響もあったでしょう。
しかし、こういったメカニズムで混乱をきたす変化を相手が打ち出してきた。
これになんとか対応するしかない。最終ラインの粘り強さはウチのキモでありますが、とはいっても守備がハマらない不安感は到底拭い去れるものではなく・・・
これといった対策も見出せぬままに失点・・・・これが動揺に拍車をかけます。
後半45分でほとんど自分たちのボールに出来ず、前半のようにロングボールを蹴ってみても相手の最終ラインは前半よりも深めに取ることで難なくはじき返してしまう。セカンドボールの出足も福岡に押され、後半は一方的に攻められる我慢に我慢を重ねる展開に。


◎影山監督の答え。さらなる堅守のために


途中4バック気味にしてみたり、ケンゴに代えてシノを入れ最終ラインに厚みを出したりとなんとかテコ入れを狙った影山監督でしたが、大きく傾いた流れは呼び戻せず。
何度も決定機を作られたものの、運に助けられ何とか勝利した試合でしたねぇ・・・


で、最近のファジの試合の傾向としてあるポイントで、
相手の変化に守備が対応できずに、試合の主導権を握られてしまう
というのがありますよね。


大分あたりから見られ始めましたが、もうすでにウチがJ2で3番目に堅いチームであることは周知の事実となってます。つまり、ふつーにやってもファジからはなかなか点取れないね、ってなっとるわけですな。
なので、ハーフタイムや選手交代でフォメ自体を変更しちゃってマークを混乱させるのがある種常套手段化してきたなーと感じています。
ファジとしては、やはり守備でハメるからメンタル的に余裕が生まれる部分が大きいというほかないと思います。どう見てもウチのチーム力の源は守備なんですよねやっぱ。
ところがそこを揺さぶられてしまうと、やはりこのように動揺してしまい、あれほど楽勝だった試合が180度趣を変えてしまう。こいつはなんとかしなきゃならん壁です。
ファジの守備がすごくなってきたからこそ出てきた新しい壁に今ブチあたっとるわけですよ。
試合中、インサイドでボールを持たれるのが相当イヤなので、シャドーをボランチに一枚落として3-1-4-2みたいな形にしないかなーとか、この課題をどうやってクリアするのか自分なりに考えていたんですが、即興でそんな事やっても余計混乱しちゃうかもなぁ・・・・と思ったりね。こいつぁ厄介な問題ですよマジで。


ところが、試合後のコメントを読んでわれらが指揮官にはファジの次の守備のイメージが出来ている!ことが分かりましたので最後にそれをペタリしときます。こんなやつです。


●影山雅永監督(岡山):「ボールホルダーに積極的な守備が出来なくなった、積極的にボールを動かせなくなった、これは我々側に目を向けるべきだと思っています。実際のところ、前半も自分たちがボールを奪いに行き、それから縦に運んでいけるということで、守備からリズムが出来ていたところは大きいと思うんですね。困ったことがあったら、厳しい守備、もう一度前から、というところに戻る、というところにポイントを持っていきたいと思います」


「もう一度厳しい守備を」というのは見慣れたコメントですよね。
ところが、一見なんてことないコメントのようでいてこれは必見のコメントだと思いました。
特に重要なのは「困ったことがあったら、厳しい守備、もう一度前から、というところに戻る」というところで、例えば上記の自分のアイデアのように「相手が増やしてきたところに増やして潰す」というのは、ボールの受け手を潰していく発想の守備ですよね。受けの守備とでも言いましょうか。
ところが、影山監督は「あ・・・守備ハマんねーなって思ったらとことん前から行け!」って言ってるわけですよ。つまり出し手のところで問題を解決してしまえ!という発想ですね。


ウチの選手は大方のチームより走れますし、前から積極的にプレスしていったほうが心理的に守りに入りにくい、後手後手になりにくいというのはあると思います。無論、プレスをはがされてしまえばピンチになりますが、どうせ引いててもピンチにゃなるんだし(笑)ってのはあるなぁと。
それなら心理的に攻めの気持ちで守れるほうが確かに計算できるかもしれない。
いずれにせよ、守備が混乱したらこの原則に立ち返るぞ!という明確なビジョンが示されたのが非常にデカいと。あとは残り試合、同じような局面でどのようにその辺り成長して守って行けるのか?
残り試合は少なくなりましたが、まーた見逃せないテーマが出てきちゃいましたね(笑)


まだまだウチは強くなれる。そう感じた試合でした。


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COMMENT 4

1126_FG  2012, 10. 12 [Fri] 11:24

No title

いつも解説有り難うございます。
サッカー初心者としては、非常に勉強になります。

福岡が中で人数を増やして、近い距離で回し始めたので、仙石や千明に余裕がなくなって、闇雲に蹴り返すだけになっていたんですね。
後半は、なかなかケンゴや石原に繋がりませんでした。
ミンキュンも調子があまり良さそうではありませんでした。いつもみたいにキープ出来ていませんでしたよね。
サッカーは、心理面や戦術面が理解できることでかなり面白く感じます。

もっともっと、色々なことに気づくようなサポになりたいです。

今までは、ファジだけのことを考えていましたが、相手の戦術や選手の特徴を
勉強することが必要なようです。

これからも宜しくお願いします。

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ちるちる  2012, 10. 13 [Sat] 13:31

No title

こんにちは。久々にコメントします。

福岡戦、前後半でなんであんなに
試合の様相が変わってしまったのか、
すごくよく分かりました!

試合中の、相手のシステムの変化を
私はまだ見抜けないので
こうして図解で説明していただくと
すごく納得です。
(録画があれば、システム変更に着目して
もう一回見直したいくらいです)

相手の変化に臨機応変に対応する守備は、
来期からの課題でしょうね。
でも、着実にステップアップしてるからこその課題だし
うれしいことです。

これからも楽しみにしています。
よろしくお願いします。


PS
津山のメインスタンド前列で
「ZeroFagi」と背中に入ったユニを
着ていらっしゃったのが、ZeroFagiさんでしょうか??

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Zerofagi  2012, 10. 17 [Wed] 22:05

No title

> 1126_FGさん

どうも、こんばんは。
そうですね、相手の情報があればあるほど試合前に予想が立てやすいですし、その予想もより楽しくなることはあると思います。なかなか時間的に相手チームの試合も・・・というのはキツかったりしますが、できるだけ見てどんなチームか知っておくのは大切だなぁと。
情報がない場合だと、
実際の試合で「何で上手くいったんだろう?」「何でうまくいかないんだろう?」と思ったら、原因を探りながら見ています。そういうときってなんかしらの意図が絡んでるときが多いんですよね。
またおこしくださいませ!

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Zerofagi  2012, 10. 17 [Wed] 22:09

No title

>ちるちるさん


どうも、お久しぶりです!
そうですね、自分も録画が見れる環境なかったらこういう図解とかは出来ていないと思います。そんくらい繰り返して確認しないと、あっちゅうまにシーンは流れちゃいますものね。
可能であればじっくり考えてサッカー見直すにはスカパー!加入をオススメします。
そういうスタンスで試合見ようとすると、すでに結果が出てる試合でもかなり好奇心持って見られるようになるので、一粒で2度おいしいみたいな(笑)


おっしゃるとおり、背番号0のZerofagiネームが自分です。
もしまたみかけましたらお声掛けくださいな^^

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