2012シーズンを振り返る

さあ、いよいよ今シーズンについての記事はこれにて最後となります。
シーズン終了が11月ということでちょっと間隔があいてしまいましたが、今季のファジについての総括をここらでやっておこうと思います。昨季との比較を交えながら今季のファジはどういう戦いをやってきたのか、おさらいしていきましょうね!もう今回はしゃべれるだけ盛り込んでるのでどえらい長さになってますけどね!


◎2012シーズンのファジに期待していたこと


それではまず、自分が今季のファジに期待していたことから。
多くの方が覚えておられるとおもいますが、昨季の最終戦のホーム徳島戦にて、影山監督から「6位以内を狙う」と2012シーズンの目標が明言されたましたよね。自分もGATE10で見ていましたが、「カゲさんブチあげたなぁ・・・!」と思うと同時に、「6位以内はちょっとキツいかな・・?」と思ったのをよく覚えています。

ということで今季の自分のファジに期待したいラインというのは一桁順位達成でした。このチーム数で一桁順位であればもうどうどうと「中位のクラブ」。もしチャンスがあれば6位以内もいける位置ですよね。2011シーズンで6位の千葉とファジの勝点差は10で、3勝とすこしで追いつける数字でしたから、2011シーズン終盤の勢いがニセモノでなければなくはない。現実的に考えても一桁は十分狙っていける位置でした。


そしてもう一つは、2011シーズンの最後の9試合を5勝2分2敗で戦えたその理由。
「堅守岡山」の雰囲気を匂わせるようなあの守備力。あれを年間通して発揮すること
一時の勢いで好成績を収めることはどんなチームでもあり得ることで、それがチームに定着したものであるのかどうか?はシーズンを通して試されなければわからないところ。


ということで、「一桁」と「堅守岡山」。この2点が2012シーズンに期待したいことでした。


◎2012シーズン ファジアーノ岡山の戦績


では今季の最終成績を見て行きましょう。
・ファジアーノ岡山 17勝14分11敗 勝点65 得点41 失点34 順位8位!
8位!一桁キター!バンザーイ!

(参考:2011シーズン 13勝9分16敗 得点43 失点58 順位13位)

ということで、見事にクラブ史上初めてJ2で一桁順位を達成!
今季も山あり谷ありではありましたが、最終的にはJ1未経験クラブ最高順位でのフィニッシュを達成してくれました。ほんとよくやってくれた!
残念ながら6位以内には届きませんでしたが、PO圏内の可能性を残した形で2試合も戦うことが出来たのは今後にむけて大変大きな意味があったと思います。ことしゃーほんま安定してたよなぁ。
調べてみると最大瞬間風速で7位まで順位を上げたこともあり、維持こそ出来ませんでしたがシーズンの大半を一桁で過ごすことができ、春先以降12位以下に順位を下げることはありませんでした。


◎ニセモノではなかった「堅守岡山」


そうした2012ファジの安定感の土台となったのがファジの守備力だったわけですが、きっかけは2011シーズン最後の9試合。なんと一試合平均失点が0.6を記録するというそれまでの大敗ファジからすれば信じがたい守備の堅さを発揮した2011第4クールのファジでしたよね。さすがに0.6を年間通して・・・・ってのはムリ過ぎる数字ですが、もしこれが単なる一時の勢いではなく、本当に定着したチームの"実力"であれば・・・
ちゅうことで、1試合平均の数字を見て行きます。


1試合平均得点0.97 1試合平均失点0.80!!
(参考:2011シーズン 1試合平均得点1.13 1試合平均失点1.52)

いやーーーすごい!年間で1.00切っちゃったよ!なんとなんとリーグ2位の守備力を発揮。
今シーズンをもってすれば堂々と「ファジアーノ岡山の守備はリーグ屈指の堅さ(キリッ」と言いきれちゃうじゃありませんか。岡山からは獲れて1点、2点とかムリゲー。データだけで言えばそうなっちゃう。


◎堅守の要因、セットプレイ


何故ここまで「堅守岡山」たることができたのか?その理由として考えられるのは、

・最終ラインのはねかえす強さ
・5-2-3ブロックでの守備の熟成
・チームとしてハードワークする意識の高さ

などなどいろいろあると思いますが、大きく取り上げたいのは2点。

・イージーミスから献上失点の減少
・セットプレイからの失点の激減

この2つです。

元々昨季も流れの中ではあまり失点をしない傾向にありましたが、つまらないミスからボールを奪われ相手に1点献上してしまうような「やらかし」と、ザルといって差し支えなかった「セットプレイの守備」この2つで点を獲られまくっていたんですよね。うーんダダ漏れだった。せっかく守れるのにそういうところから破綻しちゃって大敗とか・・・・2試合で8点獲られるとかもうね。今では想像できませんが。


ところが、今季はボール回しでの冷静さ・正確性が格段に向上したことでイージーな献上パスが減った。
そして特筆すべきはゾーンディフェンス採用で激減したセットプレイでの失点。これはめちゃめちゃでかかったなぁと思います。今季の得点・失点シーンを全部チェックしなおしてカウントした数字ですが、2012のファジのセットプレイがらみの得失点の数字を見てみます。


セットプレイからの得点 5得点(うちPK1点)
セットプレイからの失点 7失点(うちPK1点)



「現代サッカーにおける得点の3割は、セットプレーによって生まれている」と一般的には言われますが、2012シーズンのファジにおいてはそれは当てはまらず、


セットプレイでの得点/全得点が5÷41=0.12 たったの12%
セットプレイでの失点/全失点が7÷34=0.20 たったの20%


という具合でして、どちらにしても3割をかなり下回っとるわけですよ。
アウェイ松本戦にて反町監督がこのことを指摘してまして、

●反町康治監督(松本):
「J2でも、(セットプレイからの占める割合が)普段だったら30%というところが今年は高くなっていますよね、ハイライトを見ても。岡山は実はセットプレーでは攻撃にしても守備にしても、失点が少なく攻撃では点を取っていない珍しいチームですが、他のチームは依存度が高い。」



ということで2012シーズンのファジはセットプレイで獲れないけど獲らせない珍しいタイプのチームだった、ということでした。セットプレイで獲れなかった理由はやはり明確なキッカーの不在と、動き出しでの駆け引き下手の特徴に尽きるかな。
元々セットプレイでの駆け引きが上手くないのでマンツーマンで守れなかったわけですし、クオリティの高いキッカーがいないことが得点が伸びなかったことに輪をかけちゃった感もある。
このあたりにアンディ離脱の影響を感じさせますね。


◎守備力がもたらす変化-ゲームプランの変容


さて、このように点をとられにくいチームに成長したことで新たな変化が生まれたのが今年の大きな特徴でした。
具体的にどういうところへそれが現れたのか?今年ずっと見てきて一番に感じたところは、
ゲームプラン、試合進行の形の変化でした。
ほら、去年ってよく「岡山劇場」なんていって後半に盛り返して逆転したり突き放したりっていう展開が多かった印象あったじゃないですか?でも、今年そんなイメージ全然なかったですよね。
ちょいと調べてみましたが、前半終了時ビハインド・イーブン・リードの各展開が何試合あったのか?それをみていきましょう。


前半終了時 ビハインド:7試合 イーブン:20試合 リード:15試合
(参考:2011シーズン ビハインド:12試合 イーブン:19試合 リード:7試合)

今季は8割がたの試合において主導権を握ったかあるいはイーブンで前半を戦うことができました。なんか去年はポロっとセットプレイで獲られて後半走って走って走り潰して競り落とすみたいな展開のイメージでしたが、今年は逆で前半から優位か互角に進めてそのまま押し倒す、逃げ切る形が印象的でした。
もうちょいデータを出しますと、

先制した試合:18試合 先制された試合:18試合
(参考:2011シーズン 先制した試合:14試合 先制された試合:22試合)

もういっちょ前後半の得点数の比較。

前半 25得点14失点 後半 16得点20失点
(参考:2011シーズン 前半13得点 25失点 後半 30得点33失点)

このデータはわかりやしーですね~!
2011ファジは後半盛り返し型だったけれども、
明らかに逆転現象が起こり2012ファジは前半逃げ切り型へシフトしたと言ってよさげです。


◎得意なvs4バック、苦手なvs3バック


影山3-4-2-1の2年目となった今季でしたが、相変わらず4バック相手にはかなり優位に進めることができました。しかし半面3バックのチームを相手にするとガクっと成績が伸び悩む特徴は今季もそのまま。
そのあたり数字的に見てみるとどうなるか?あくまでスタート時のフォメで集計してます。
(手集計なので若干アバウトな数字と思ってくださいな)

・vs4バック

全30試合 15勝8分7敗 勝点53

・vs3バック

全12試合 2勝6分4敗 勝点12


な、なんじゃこりゃあ・・・・数字にしてみるとこんなに差があるのか!
vs4バックには勝率五割、分け率25%強ですから、42試合全部4バックとやったらばおよそ21勝11分10敗で勝点74だよ!・・・・・PO圏内余裕でいけるペースじゃないか!来年J2みんな4バックになれYO><


反面3バックのチームとの対戦成績の鈍さは・・・・こりゃなんとかせんとおえん・・・
勝率僅かに16%ではあまりに低すぎですね;
ここまで好対照な数字が出てちょっと驚きを隠せないですが、今後のファジを考えて行く上で「vs3バックをどうするか?」は最重要課題というより他ないですわなぁ。
フォメが噛み合わない形になる4バックが得意で、噛み合いがちな3バックが苦手というのはつまるところ個人個人の実力が物足りなすぎるってことでしょう。もっと個で打開を、もっと局面局面での勝利を積み上げるチームにならなければこの上はない。そういってもよさそうです。


◎印象的な3試合と来季の課題について


vs3バックをどうするのか?という最重要課題のほかに、印象的な試合を挙げながらそのほかの課題を考えて見ました。

・ホーム大分戦
先のファジの戦い方の変化の話にも繋がりますが、
この試合って前半は3-4-2-1のマッチアップゲームで、コンディション面で優位だったウチが前半押したけれど獲れず。後半田坂監督が変化をつけて来て3-1-4-2にして中盤にギャップをつけてきた。
これにより守備が混乱し一気に大分ペースに転じたっていう試合でしたが、
この試合から感じたのはもはや「岡山は堅い、だったらどうするのか?」という段階へ相手が転じてきているなぁということでした。

これまでは大方どのチームも格下と位置づけていてこちらは追いかける立場でしたが、このように守備がリーグ屈指ともなれば相手からもある程度リスペクトされて、こちらの特徴をさらに上回るための工夫を仕掛けてくる。そういった点も今季見逃せないポイントでしたね。
特にフォメ変更後の守備のはめ方が上手く行かず、浮き足立ってメンタルが落ちる傾向が強く、前半めっちゃよくてこりゃもらったで!と思ってたら後半gdgdで勝つには勝ったけどさぁ・・・みたいなね。
そういう傾向が見え始めたのがこの試合だったように思います。
相手のフォメ変更に柔軟に対応できる守備は大きな課題ですね。


・ホーム湘南戦
あくまで前半だけをとってみれば、今季最高でもっともスペクタクルで美しい勝ち試合を演出できていたのが湘南戦の前半45分でした。ゴールへの意識が高く、低い位置からの展開でもいかにゴールに迫るか?が追求されたパス回し。相手の間へはいっては少ないタッチではたき、ふんだんにフリックを交えながら相手の逆を突いていく攻撃はそれまでのファジのカラーとは一線を画す新しさをもっていました。
こういっちゃなんですが、あの45分は最も広島に近づいた45分だったなぁと思います。
ああいうサッカーならお金かけてもマジで惜しくない。ああいうのもっと見せてほしい!
ファジの選手たちにはあのようなサッカーが出来る素地がある、それは証明された。
けれどもそこには条件があって、相手が4バックだったことメンタル的に充実していてチャレンジを怖がらない精神状態にチームがあったことなどあれをスタンダードにするにはまだまだクリアしないといけないことがある。とりわけ、ファジの選手はプレーが馬鹿正直すぎるきらいがあるので相手をダマす裏をかくプレーが出せるメンタリティ。失敗を怖れない精神は課題ですね。


・アウェイ草津戦
こちらもメンタルの話になってしまいますが、POの導入により「昇格」の2文字を意識しながら2試合も戦うことが出来ました。選手・監督コメントを見る限りでは、やはり「かけるものがある」試合のプレッシャーはズッシリ選手にのしかかっていたようで、実際この試合と次の水戸戦は彼ららしさの出し切れない凡戦に終始してしまった。これまでそういった状況にたったことが一度もなく(Jでは)、まさに未体験ゾーンそのものだったわけですが、今季ありがたいことにそれを2試合経験できた。これは財産だと思います。
もはやああいう試合は「既体験ゾーン」なわけで、今度はこの2試合で勝つために何が足りなかったのか?それを埋めるのがこれからのファジの課題だと思います。
「負けたことがある」というのがいつか大きな財産になる、はず。





はぁああ、なんかとりとめなくやってきて詰め込み忘れた話題もいくつかある気もしますが、長くなったのでこのあたりにしときましょーかね。
今季ファジに期待したいことは、自分の予想を大きく上回る形で達成してくれました。
このことはほんとに感謝したいですし、チームが少しづつ階段を登っていくところを見るのはほんとにほんとに嬉しい。そして楽しい!願わくばこの楽しさをもっと多くの人に共有してもらって、みんなでもっとたかくへクラブを押上げられたらなぁと思っております。レビュー系の記事としてはこれで今季最後。
今年もたくさんの方に来ていただきほんとにありがとうございました。また来季もよろしくお願いいたします!




<告知>


12月29日(土)22時から、今年最後のゼロファジ放送やります!
なんと今回はスペシャルゲストを招いて、2人でおしゃべりしながらファジの話題についてああでもないこうでもないとダラダラ語りつくすスペシャルプログラム!

題して「ゼロファジ放送年末special 語り納め!ファジトーク」


そしてゲストとしてお招きするのは、
スタジアムDJ見習い、そしてミュージシャンの岸本ヒロキさんです!
http://ameblo.jp/hirokikishimoto/

当ブログの読者様の多数のご視聴をお待ちしております!
どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m


尚、ust放送の視聴方法はコチラ→http://albino1224.blog91.fc2.com/blog-entry-212.html


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COMMENT 4

りりお  2012, 12. 21 [Fri] 11:47

 

今年一年、このブログには本当にお世話になりました
自分の「ファジライフ」に欠かせない存在でした
来年もファジへの期待と同じくらい、ゼロファジさんのブログに期待してます
年末年始に向けてお仕事大変かと思いますがお身体に気をつけて頑張って下さい

Edit | Reply | 

iek  2012, 12. 21 [Fri] 20:37

いつも更新楽しみにしてます。
毎回思いますが、本当に素晴らしい分析力ですね。

Ust放送、楽しみにしてますね。

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Zerofagi  2012, 12. 24 [Mon] 22:13

No title

>りりおさん

お気遣いありがとうございます。
年末年始も忙しくなりそうです・・・・・
来年も今年同様よろしくおねがいしますね!

Edit | Reply | 

Zerofagi  2012, 12. 24 [Mon] 22:14

No title

>iekさん

ようこそいらっしゃいませ。
年末specialにはどうぞソーシャルストリームでご参加くださいね!

Edit | Reply |