さよなら「開幕ダッシュ」さん J2 第2節 岡山 vs 北九州

開幕戦が赤点だとするならば、そこから幾分復調したように見えたこの試合は何点くらいでしょう?
「内容はよかった」とする報道もあるようですが、相手方の状態などを考慮に入れると赤点から少々加点したところで合格ラインには達しないレベルなんではないか?そう思わせるような内容だったと思います。
すくなくともこれで6位以内にいける!そういう予感と安堵感をもたらすものではなかったことは確かでしょう。


「開幕ダッシュ」
それを実現するのに足りなかった勝点4。それは昨季取りそこない、POの道を閉ざした4ポイントでもある。
この2試合で2013ファジが到達している地点と、「このくらいの強さならば開幕ダッシュも叶うだろう」と見込んでいたレベルには大きな隔たりがあり、戸惑いそして苛立つ。そういう2試合であったのかな?と思います。
とはいえ、これが今年のスタートライン。
新しい面子で新しいファジを構築していかねば戦っていけません。
昨季は昨季、今年は今年と自分に言い聞かせながら「2013のファジ」をじっくり見ていこうと思いました。


<スタメン>

vs北九州(H)

<結果>

岡山 0-0 北九州

SH 9-9
CK 6-5
FK 17-20
GK 9-9


◎4年生ファジvs1年生の北Qという構図


北九州は開幕戦から7名もスタメンを入れ替え、キーだったポストプレイヤー大島も不在と、おおよそチームが固まっているところじゃありえないようなメンバー起用で臨んできましたね。
この一点からもわかるように、北九州は始まったばかりのメンバー選考段階にあり、試合をこなしながらしっかり戦力を固定していくのだろうなと思わせるスタメン。
一方今年影山体制4年目のファジですから、当然ながら熟練度には大きな差があってしかるべき。
この試合における両者の関係はそのようなものであったと思います。


◎ハイライン!北Qを封殺した守備


さてさて、この試合でファジはハイラインからのハイプレスをお披露目。
ライン高し、蹴る北Q

竹田の統率によって高く保たれたラインが中盤を圧縮し、
非常にコンパクトなプレーエリアを両最終ラインが挟む形に。

連携面やもしかしたら選手の適正的な部分(?)もあり、DFラインからのつなぎはあまり上手くない北九州は、ファジの守備がギラギラと待ち構える中盤を飛ばして、新人の長身FW柿本(大島の代役)に当ててセカンドボールを狙う「戦術柿本」や、ハイラインの背後の広大な裏へ蹴り込んでそこへFWが走りこんでという展開しかない。
植田を除きスピードがそうあるわけではないCB陣であったけど、
ハイラインの裏狙いに対しては丁寧に対応できており、まずまず計算できそうなレベルにあることが確認できのは収穫だったと思います。
もっとフィードの能力あるチームや裏抜けの上手いFWと対戦してどうなるか?というのはありますがね。
まあその辺は相手を見てってことになるとは思いますが、おそらくはこの高さを基本線とするのだろうなぁと。
守備の話からはいったので、ついでにプレスの話もいっときましょう。
ちょうど上の図で押谷のいるあたり、あのあたりが前プレの開始位置だと設定されていたようです。


◎ハイプレスでボール奪取するファジ


前半26分のシーンですが、ボールは宮本→前田→宮本→鈴木→松本×(荒田がカット)という流れ。
前プレ成功

前田→宮本のパスの間に、オッシーが猛然と宮本に寄せていきますが、これが前プレのスイッチ!
カーブを描いて前田へのコースを制限しつつ追うことで、ボールの流れを右サイド右サイドへと誘導。前プレでは片方のサイドに誘導してハメこんでボールを刈ると、こういう流れになります。
オッシーに追われた宮本は、ポジションチェンジで右SBに入っていた鈴木にパス。
しかし、この時点で黒丸のとおり、鈴木が出しうるパスコースにはマークが付いておりハマってます
荒田に詰められた鈴木はあわててタテパスを試みるも荒田に見事刈り取られ見事前プレ成功!

スイッチャーのチェイシングを起点として、見事に前プレからのボール刈りを成功させておりこれまで取れるはずのなかった高さでボールを取れるという新しいファジの姿がここにはしっかり見て取れましたね!
残念ながら奪って速攻というスムーズな流れに持ち込めるシーンはありませんでしたが、
このような強気の守備、攻めの守備が2013ファジの軸になってくることを感じさせるシーンでした。

前節苦しめられたハイボール攻勢、およびセカンドボール争いにおいてはしっかりと修正してきており(監督相当怒ってたみたいね当然だろうけど)特に落下地点の人口密度を高めるボランチのプレスバックも丁寧になされていましたし、守備で大きな問題点はありませんでしたね。


◎ケンゴ・ミンキュンの不在の意味とは?


一方攻撃面ですが、こちらはご存知の通りかなりの苦戦を強いられており点取れる気配がほとんどしません。
前年から川又・金民均の2名がチームを去り、新しいメンバーで前線を構成しなければならないのですが、その2人の不在が大きく影を落としているなと感じさせるのが前線での時間作り、いわゆるタメの部分です。
ケンゴであれば、ビルドアップが少々雑になってちょいムリ目なボールしか自分ところに飛んでこなくともムリクリ納めきってしまうフィジカルの強さやしなやかさがありましたよね。ってかたまに納めるだけじゃなくてそのまま点にしちゃったりするシーンすらあった。
そういうケンゴの懐の深さは確実にチームの拙さをカバーしていたし、少々のムリも効いた。
かたやミンキュンは、あのトラップ際の独特の持ち方、リズムあるドリブル、小柄なのにけっこう強いフィジカルを軸とした鬼キープ力。J2の中盤でもキープ力だけなら相当なものだったと思います。
得点力やら大事な部分も他にはありますが一番大事なのは、
やはり彼らのボールを納め、時間を作る力。これが2枚分ないのが今年ということです。
ミンキュン的要素については、影山さんは関戸にその役をある程度期待していると思いますがこの2試合ほとんどいいところなしでややブレーキにすらなってしまっている。
誤解されがちですが、上記のようなケンゴ的な役割は荒田に求めていません。
そういう使い方なっちゃってるのは単にうまくいってなくてそれこそ荒田の無駄遣いになってしまってるってことだと思います。


◎北Q戦でのロングボールはタメ作りの工夫


さあ、では上記のことを踏まえ北Q戦において影山さんがいかにして高い位置で起点・タメを作ろうとしていたのか?現状のメンバーでどうしようとしていたのか?を見ていきます。
試合後知り合いのサポさんと談笑していたのですが、よく聞かれたのが「なんであんなにボンボン蹴るんじゃろ?」ということでしたがあれは狙いの一つだったんです。
J'sgoalのインタからですが、監督がこんなことを言ってます。

Q:今日は荒田智之選手と押谷祐樹選手のポジションが入れ替わっていましたが、前もってトップに押谷と考えていたんですか。
「相手が2センターバックだったりして、どこで起点を作ろうかということで、押谷の強さ、荒田の裏に抜ける以外の良さから押谷を真ん中にしました。とくに前半サイドに流れて、競り合いながらキープしたというのは、彼を真ん中に置いた良さだったかなと思います。」

どこに起点を作るか?ということで狙いが顕著に出ていたシーンを抜き出しましょう。
前半12分のシーンが一番きれいなのでこいつを使います。


なんじゃこら・・・ややこしい図ですみません(笑)
オッシーのSB-CBのチェーンブレイク

まず最初に見て欲しいのは相手の北Qの4バックを青線で結んでいるところ。
すこし、左SBが飛び出してラインがズレてるのがお分かりかと思います。
ファジが3-4-2-1で、北Qが4-4-2ですから、WBは相手のSHとSBの間で浮きます。
(わかりづらかったらフォメをかみ合わせてみてください)
この浮くWBをどう処理するか戸惑ってるうちにやられたのが開幕戦だった北Qは、WBにはSBを付ける!と決めてきていました。(もしかしたら一番近いサイドの選手に付くって決め事だったかもですが)
シーンは、GK武田のキックを植田がヘッド。こぼれを石原が拾い、サワに出すと同時に石原は前へラン。
石原は接近してくるし、サワ(WB)がフリーでボールを持ったので、左SB冨士が前に釣りだされます。
黒丸のところを見てください。これにより、SB-CB間の距離は広がり、SBの裏に広大なスペースが出来ます。
そこへ、中央1トップの位置から流れてきてオッシーが納め、これにて攻撃の起点確保!
と相成ったわけです。こういうトライは試合中何度もありました。
これがこの試合全体を通じた影山さんの起点作りでしょうね。これはまずまずよかったんだよ。
けれども・・・・


◎攻撃がさっぱりうまくゆきません・・・


攻撃のうまくいかなさについて、(自分もそうですがみなさん)相当不満をお持ちだと思います。
この試合のプレビュー放送でもちょろっとお話したのですが、なんで攻撃がうまくいかないのか?
その辺はまとめて腰をすえて記事にしたいと思いますのでまたの機会にしたいと思います。
結局前半の決定機は千明のミドル1本のみ。後半大目に見て2本くらい。
相手を崩せたなというシーンはサイドからちょろっと。
サイドアタックにしてもことごとくクロス機会を妨害されるか、足に当てられ上げさせてもらえないかでチャンスにならず・・・・と攻撃はきっつい状況ですねえ・・・。
後半に入ると、中盤でショートパスを繋いで相手を外す試みも見られましたし、
オッシーが下りてきてビルドを助けて、と従来のファジの攻撃の形も見られましたが、現状ではああいうショートパス主体の攻撃のほうが可能性あるんですがねえ・・・・相手が引かれるとなかなか、と。うーむ、厳しい。


後半57分にリスタートの一瞬、気を抜いてオフサイドラインを調整しそこねたスキをつかれてFWに裏を抜かれたよね。→結局神林。
その後流れは一気に北Qへ。
61分には、右サイドからペナに侵入を許し、ペナの中からクリーンにシュート打たれる絶体絶命のピンチも・・
→結局神林。
その後2本もの決定機を許し、ウッズのおかげでなんとかドローですよスコアレスの。(レンもよくライン上で防いだ!)
チームを1から作り直そうってチームを相手に、決定機で上回られるのはちょっといただけないですわな。
とまあ文句も言いたくなるですよ(笑)


◎2013ファジがどこまで成長するかを見る楽しみ


まあでもしゃーない。これが今のファジアーノ。泣こうがわめこうがここがスタート地点。
少なくとも引いて守る守備陣は誰一人欠けていない→リーグ2位の守備力のポテンシャルは今年も健在
ハイライン+前プレの「攻める守備」→開幕2戦目でさっそく効果を発揮
と、守備について憂いがないのは好材料。
残留争いとかありえないと思うよマジで。あれは負けたくないところで踏ん張れずに負けちゃうチームがしてしまうものだから。今年もウチは負けにくいチームなのは確か。
(まあウッズいるだけで毎試合2点くらい失点減ってるというのはホンネだが)
勝点取れないってことはないと思います。
課題はやはり攻撃。サイドアタック・インサイドアタック、基点、選手起用と問題がいろいろあるけれど、今後どのようにして点の取れるチームに変わっていくのか・・・・楽しみに観察しようと思います。
思ってた「開幕ダッシュ」は成らなかったけど、気持ち切り替えよう。
2年前のしんどい時期を思い出して、じっくり待つ。うむ。


ご挨拶が遅れました、みなさま今シーズンもどうぞよろしくおねがいしますm(_ _)m


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COMMENT 4

みかんこ  2013, 03. 11 [Mon] 21:11

クワシンならうまくボールを散らせる気がするんで(あくまで願望ですが)復帰したらまたスタメンで試してほしいです。しかし…開幕早々ウッズのスーパーセーブ連発を見られるとは…個人的には嬉しいんですが心配です。

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tko  2013, 03. 12 [Tue] 00:48

No title

こんばんわ。
第2節も厳しかったですねぇ。。。

強風の妨害を差し引いても「おかしいだろ」と思う、ウッズのキック。外出過ぎ。
終始、弱気な横パスを続けた植田龍仁朗。昨年の強気な龍ちゃんはどこへ。
「繋ぐ」と「良いコースが見えるまでシュートを撃たない」を履き違えている攻撃陣。

開幕戦よりはマシでしたが、とても褒められた内容ではない。

前線にタメを作れていないのが良くないように思いますねぇ。
トップはオッシーの方が、タメが作れて良いのかもです。

次節東京V戦。昨年は2勝したので今年も勝ちたい!!

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Zerofagi  2013, 03. 27 [Wed] 23:43

No title

>tkoさん

すみません、お返事遅れました;
前線でなかなかタメが作れませんねえ・・・いろいろ試行錯誤しているようには思うんですが、
まだまだガマンなのかなぁと思います。

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Zerofagi  2013, 03. 27 [Wed] 23:45

No title

>みかんこさん


ウッズにとっては今年も忙しい年になりそうですねえ。
クワシンは調子がいいので、いいうちに結果を残して欲しいと思います!

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