2013スタンダード? J2 第3節 東京V vs 岡山

連戦につきレビューが遅れますが、なんとか休みの合間合間でやっていけたらと思います。
開幕戦、第2節と2戦連続でふがいないドローで終わったファジの今季初アウェイ戦。
監督が三浦泰年に代わり、北九州の選手が大量に移籍してきた東京Vが相手でしたね。


<スタメン>


vs東京V(A)


<結果>

東京V 1-1 岡山

SH 11-12
CK 6-3
FK 12-25
GK 5-12


◎ファジの前プレ初披露の前半


東京Vがボールを繋ぎFWに簡単に蹴ってこないということで、
ここでファジはキャンプで温めてきた前プレを仕掛けます!
前線からの鋭い寄せ連動する守備によってボールをコントロールする時間のない東京Vは、
ビルドアップがままならずほとんど攻撃らしい攻撃が出来ない素晴らしい出来。
ファジの前プレはこうして上々のデビューとなりました。
キャンプの時点で横浜FCを封殺していたというからある程度はやるだろうなと思っていましたが、すくなくともこの前半から後半20分くらいまでで展開できていた前プレはモノになるレベルだと思いましたね。
8分くらいのシーンですが、

前プレ成功

ボールは相手の関→刀根→鈴木→関とわたり、関→中後がミスとなり千明がカットしたシーン。
ボールサイドのヴェルディの選手には一人ひとりマークが付いており、相手のパス回しはかなり窮屈。
荒田がうまく刀根に寄せて、黒で囲った狭いゾーンに展開を誘導できた(逆サイドはガラガラ金・福井)ので、プレスがバチっバチっとハマってますね。
近場のパスコースが厳しいということで、長めのパスをFWに当てようとすればファジのDFが出足鋭くインターセプトを狙っており、満足にビルドアップできない。なかなか前にボールを運ぶのが難しい状態でした。


◎vs3-4-2-1前プレ、SB-シャドー間のギャップ作戦


上記のとおりこちらのプレスの前に、ほとんど西をのぞいて満足にプレーできなかったヴェルディでしたが、こちらのプレス回避をやってみせたのがこのシーン。両フォメの構造的なギャップを使った攻撃でした。
前半13分くらいのシーン。

SB-シャドー間

ボールは左SB→左CB→右CB→ボランチ→左SBと展開されます。
ファジの守備において、相手の高い位置にいるサイドアタッカーはWBが見ます。
そのつぎに高い位置にいるサイドの選手は、シャドーが見るという格好になってます。
ヴェルディのように4-4-2なら、サイドの選手はSH・SBと2枚いますから、
SHはWBのマーク、SBはシャドーがマークする!ここがミソになってきます。
上の図のように、SBから中央に展開されるとシャドーは外→中と移動して守備をしないといけませんよね?
その時点ではまだいいんですが、問題は中→外(図ではボランチ→左SB)と展開されると、

シャドーは3トップの一角まで戻り、
タテパスを防ぐためにパスコースを切り、それからまたもやSBをマークしにいかなければいけません。


図で黄色の丸で囲ったように最もギャップが出来やすく、マークが剥がれやすいマッチアップがSB-シャドー間なんですよね。このシーンも余裕をもってボールを持った福井がドリブルで前に運び攻撃らしい攻撃を展開できた、というシーンになっちゃってました。こういう展開をされるとまずマークが剥がれるんです。シャドーで守備範囲が最も広いのは石原ですが、石原のスピードでも外れます普通に。ボールより早くは走れませんからねえ。
このように長い移動を強いられることもあり、守備面での消耗がかなり激しいのがシャドーだと思ってよさげですね。交代でシャドーが代わることが多いですが、消耗を考えるとそりゃ納得だなぁと。


◎決めきれぬ決定機、石原の攻撃センス


ということで前半はヴェルディのシュートがかなり少なく、完全にこちらペースで進めることができました。
こちらは守備がハマってリズムがでてシュートもいつになく多い前半となり決定機も3つほど演出できましたね。
27分、右サイドサワ(かな?)のクロスに、ニアサイドで荒田がCBと競り合ってつぶれ、その背後にいた石原がドフリーでGK目の前という絶好機。・・・・もGK佐藤に呑まれたかのようにセーブ。
30分には中盤でのボールの奪い合いを制して右サイドを突破した荒田の折り返しをサワがシュート。
40分、千明のスルーパスをSB-CB間を縫うようにして受けた石原が侵入するもシュートコースなくセーブ。
と、ビッグチャンスをことごとくロスト。相手のGKが当たっていたこともありますが、なんとか流れから一点とっておきたいところでしたね。

前々から思っているのですが、石原は攻撃があんまり得意ではないんだろうなと思ってます。
開幕戦でもそうでしたが、ところどころ選択がおかしいプレーがあったり迷っていたりで味方と合わなかったり、どうもチグハグだなぁと思うんですよね。あのスピードなので迫力はあるんですが、中央でポンとフリーでボールを持ったときなんてそんなに怖くない。突っかけていけば嫌がるのをパスしちゃったり、ここで出せばいいのにドリブルしちゃったりと、相手を助けてしまうシーンが多くもったいないなぁと思います。
元々ボランチの選手でテクニカルな選手ではありませんが、これから少しづつ経験を積んで怖い選手になってほしいなあと思いますね。てかもうWBでポジションとってくれ一刻も早く!(笑)


◎今年の狙い、FWの動き出しとロングボール


このヴェルディ戦からは、あと2点ほどとりあげていきましょう。
今年はDFラインからボーンと蹴ってFWへというシーンが多いですよね。ほとんど成功してませんが。
ですが、この試合ではキレイにいったシーンがあったのでそれを紹介しておきます。
前半36分のシーンですが。

今年の蹴り方

千明→島田→後藤と繋ぎ、後藤からロングフィードで荒田が抜け出したシーン。
ボールサイドに、ボランチ・WB・シャドーと寄っていくことで相手のマークを深い位置から引っ張り出し、そのスキを荒田の動き出しで突いて起点を作る。それが結実したシーンですね。
影山監督がシーズン始まるまえだったか、「今年は早い展開が多くなる」みたいなことを言っていたと記憶してますが、今年一つ軸にしようとしているのはおそらくこういった攻撃なんだろうなと思います。
当然従来の繋ぎというのもあるでしょうが、まずはFWの特性を生かしてこういう攻めをということでしょう。


◎後半のシーソーゲームと島田譲


後半開始早々から、ふがいない前半を戦ってしまったヴェルディが巻き返し、こちらのプレスをかいくぐってビルドアップしていくシーンが増えます。
これに対しファジも前半同様前からのプレスを徹底し応戦しますが15分くらいはヴェルディのペース。
そこをしのぐと再びファジのペースへと転がるシーゾーゲームになりましたね。
試合が動いたのはセットプレイ。
後半16分、期待のルーキー島田のFKを荒田がヘッドですらしてゴール!
待ちに待ったセットプレイからの得点ヤッター!

これがJデビューとなった島田のFKよかったですね!
この試合では中盤でのガツガツとした守備の激しさがキーでしたが、とてもよく戦えていましたね。
ロングフィードの精度も高く、フィジカル的にも仙石・千明よりも一枚上ということで価値の大きさを証明して見せた試合になったと思います。
まだまだ彼が出せるものは残されていると確信していますが、それはもうすこし時間をかさねて連携面での向上がなされてからかもしれませんなぁ。にしても楽しみな選手が出てきましたね。


◎ファジのゾーン対策が見えた失点シーン


待望の先制点を得て、さああとは逃げ切るのみ!だったんだけどねえ・・・・うまくいかねーなぁ・・・
こちらの得点直後から再び膠着した展開となるんですが、それを再び破ったのもやはりセットプレイ。
しかも、確実にこちらのゾーンでの守り方を研究し対策してきたヴェルディの作戦勝ちの同点弾でした。
ファジはセットプレイをゾーンで守ります。
ちょっと説明しておくと、ゾーン=自分のエリアを守る守備と考えるといいと思います。
なので、自分のエリアに入ってきたボールをはね返していくのが守備者の仕事であって、敵のマークにつくという守備ではありません。逆にマンマーク=マークする敵を止める守備ですから、エリアを離れてでも敵を潰しに行きます。
後半36分。(遠めでわからんかったので、番号はてきとうです)

                  zoneはずし

ヴェルディは、FKをファーサイドの一番深いところへ蹴り込みます。
ファジはゾーンですからマンマークには付きませんから、ヴェルディの選手は思ったところにポジションが取れますよね。そこで狙ったのが大外のところ。図で18番竹田のところを赤く囲ってますが、ファジが中央のゾーンを固めるあまり、大外でなんと1vs3の関係になってしまってます。
結局大外でドフリーだった高原に中に折り返され押し込まれて失点。
ファジのゾーンでの守備が完璧に崩された失点となってしまいました。
これで同点。得点の勢いもあって終盤猛攻を受けましたがこの試合もドロー。
ということで開幕して3戦連続でドローと、なかなか勝ちきれない試合が続くファジアーノということになってしまいましたね。


◎東京V戦は2013ファジのベースになりえるのか?


前半から展開した前プレのハマり具合がよかったこと。
そのせいもあってシュート数も多く、決定機も多かったこと。
取れなかったセットプレイを取れたこと。


とポジティヴな内容を含んだ試合だったことは間違いないと思います。
ですが、自分は正直この試合を額面どうり受け取るのはちょっと躊躇してしまう感じがあるんですよね。
というのも、ヴェルディは連携面含めウチよりぜんぜんまだまだなチームであったし、
ガラリとメンバーが代わった最終ラインの強度はぶっちゃけ相当落ちてる。
ウチがある程度よかったのは確かだけど、それ以上に相手が悪かったという印象なんですよね。
前プレは確かによかったけど、それははなからヴェルディが蹴ってこないというのがあったからで、どのチームにもある程度通用するものかどうかはまだまだ未知数。
こちらが作れたチャンスにしても、遅攻で相手が引いて守っているところを崩してってものはまだまだ少ない。
いい試合であったんだけれど、額面どうりには受け取れないなぁというのがこの試合の印象でした。
とはいえ、今年ファジがベースにしたいという形が見え始めたことは確か。
この2013型ファジがどう成長し、実力を備えていくか?
もうしばらく辛抱強く見ていく必要があるなと思いました。


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