川鉄ダービー誕生 J2 第11節 神戸 vs 岡山

イヤースゴかった・・・・


3000人を越えるファジサポが神戸に乗り込み、川崎製鉄水島というチームを源にもつ2つのクラブが初めてJの舞台で対戦する、そんな歴史的な一戦でもありました。
そして順位に目を向ければ、首位神戸vs3位岡山という高順位同士の対決という見所にあふれた試合でしたね。
自分も現地参戦しましたが、両チームとも人で埋め尽くされたゴール裏の応援の応援の応酬はやっぱいいですね!


<スタメン>


vs神戸(A)1


<結果>


神戸A結果2


◎試合の流れを作られた先制点


プレビュー放送でも述べましたが、現状の神戸というチームはビルドアップが上手くありません。
特に、CBからボランチに渡った後の展開は大雑把なものが多く、細かいショートパスを繋ぐことが苦手なチーム。
しかしながら、前線の選手はJ2規格からはずれるタレント集団ですから、決定力は高い。
となればボールをこちらに持たせ元々得意にしていた堅守速攻スタイルに持ち込めば、現状の神戸の弱点を補ってなおかつ最大のパフォーマンスが引き出せる。
当然ファジはそれを回避しなければなりません。しかし・・・・
前半7分というあまりにも早い時間での失点がまさに神戸の思うがままの展開を導いてしまいました・・・・
これはマジできつかった・・・この点がある意味試合の流れを9割がた方向付けたと言って過言ではないと思います。


◎標的は仙石千明の狙い撃ち


先制したことで構えて守って相手が攻めに来てミスったらカウンターと、もっともよい立場を手に入れた神戸ですが、ファジ対策も余念がなくこちらの勘所をしっかり押さえられてしまったのがさらに展開を難しくしました。
神戸の守備の狙いは仙石千明のダブルボランチの狙い撃ち。
ファジのキモであるダブルボランチに対してはまさに「飛んでくる」という表現がふさわしいほどダッシュでプレス・プレスバックをかけてきて自由を与えてくれませんでした。特に、こちらが押し込まれている状態から前に繋いで押し返していく場面や、センターサークルあたりでサイドチェンジを狙いそうな場面におけるプレスの苛烈さはこれまでで最も激しい部類。
上記の2場面なんてのは、こちらのボランチのよさが最も出るシーンだと思いますがね。
そこをしっかりツブしに来られたのでしんどかった・・・。ほとんどうかつなボールロストを見かけない千明がサンドされて取られるシーンとかね(しかもこちらのペナボックス周辺で!)。ないない、ほんとありえない。
ファジは4-4-2の相手を最も得意としていますが、それは3バックに比べてサイドチェンジが効きやすい点にわけがあると思います。神戸も4-4-2で守ってますが、ほとんどサイドチェンジをさせてもらえませんでした。
ちょっと図でやってみましょう。9分のシーンですが、


サイドチェンジ封じ3


左サイド千明→レン→ケータと渡ったシーンですが、サイドチェンジできていないですね。
千明からレンへパスが出されそうと見るや否や、田代・田中が猛然とレンにプレスをかけにきます。
レンにプレスがかかるのを確認してポポは浮いてるケータへプレス。
おまけに右WBのタナソーはSBの相馬、そこへSHのマジーニョまでくっつけられてるという徹底ぶり。
出し手:仙石、受け手:タナソーと、出し受け両面から右サイドを封鎖され、普段どおりの右サイドアタックとはならない。幸いタダシがロングフィードできるので、レンがダメでもタダシにサイド変えてもらえるのが救いでした。


◎1失点目~2失点目の27分間は今季最高ファジ


前半だけを見るとスコア3-0ですからね、結果としちゃあ最低ですわな。
ところがよくよく見て見るとこの1失点目から2失点目までの27分間は、少なくとも自分の目には、
今季で最も出来のよかった時間だと思いました。


今季これまでのファジはインサイドでのパスワークがいまだ貧弱で、インサイドで上手くいかないのでサイドアタックに逃げるという「弱いときのファジ」に留まっていたと思います。
中外のバランスが悪くて、プレーがサイドありきになりすぎるキライがあるんですよ。
ショートパス一本蹴れば相手のプレスが飛んできて受け手を潰しにくる厳しい条件にも関わらず、少ないタッチでボールを逃がし前へと推進していくインサイドのパスワークが非常に冴えてました。こらビックリしたよ・・!
特筆すべきは、前線と中盤の距離間のよさで、
上記の通りボランチがしんどい試合でしたから、しきりに前の3枚が降りてきてパスコースを提供し、はたいたりドリブルで運んだりして前へもっていくという流れが上手く作れていました。
やっとだ・・・・やっといいときのファジの感じが戻ってきた!!
もしウチの選手が試合の雰囲気に呑まれていたり、ビハインドを背負ったことでメンタルを落としてビビっていたなら、こうはならないと断言できる。
3失点はしたけれどファジの選手は冷静に試合の中でチャレンジしていた。
選手は冷静に戦えていたのに、何故に俺はそうでなかったか・・・・大いに恥じるばかりですよホント。



◎コミュニケーションミス?がらみの2失点


ということで、カウンターから2発くらい前半3-0になっちゃうんだけど、
よくよく見直してみるとあんま心配いらねーなぁと安心しました。
やっぱこの前半は内容はとてもいいのに、結果ボロボロっていうタイプの展開だったなぁと。
たまにあるんだよなぁこういう神様の気まぐれみたいなゲームが(笑)
2失点目、3失点目は単純なマークミスから起こったことだしカウンターでの失点なのでそんなに心配いらないなと。こちらの守備組織を崩されてこじ開けられたんじゃないしねカウンターだし。
2点目のPK取られたシーンは相手のSH杉浦のマークをレンが緊急回避的にしなければダメだったんですが、それが遅れて引っ掛けちゃったシーンでした。本来のマークは田所ですが、こちらボールで攻撃のため高い位置にいたので杉浦とは距離が離れすぎて物理的にマーク不可でした。レンのほうは帰陣中に杉浦ドフリーなの確認してますが、左サイドでポポがドリブルしていてこちらの守備の人数の多いほうへ進行したもんだから、「ポポはフリーにならないから杉浦へのパスはない」と判断したのでしょう。
ところが、ポポのドリブルにだれも詰めていかなかったのでパスがでちゃって・・・というもの。
まあこれはレンの判断ミスだねー。

3点目は典型的マークのズレでしたがこれは多分声が聞こえてなかったんじゃないかな?と。
左SBの相馬のクロスを、ペナ内に侵入してきた右SH杉浦とFW田代がクロスするかんじで田代がファーへ。
タダシが田代、植田が杉浦を見ていたのになぜか杉浦に2枚付いて田代ドフリー・・・・。
完全に受け渡しをミスって決められましたが、めったになかったタイプの失点。
ミスを決めきってくる相手の決定力には脱帽ですが、カウンターを受けなきゃいけない展開にしてしまったこと、こちらの単純なミスを重ねてしまったことだけが残念な前半でした。


◎運動量の低下とフォメチェンジ


ということで後半。
前半でもまずまずボールを運べていたファジアーノでしたが、後半に入りオッシーを投入したあたりからフォーメーションを3-4-2-1から3-1-4-2へチェンジしてきました。ちょっと図を出しますが、


4-4-2vs3-4-2-1.jpg


前節の後半からこのフォメに変え、それがハマって群馬を突き放したことは記憶に新しいところですよね。
おなじフォメを後半からやってきたわけですが、この神戸戦で3-1-4-2に変えた動機はちょっと異なるんじゃないか?と見ています。ちょいとかみ合わせを見てみようと思いますが、


3-1-4-2噛み合わせ


と言うように中盤においてはこちらが千明、石原、関戸の3枚vs田中、大屋の2枚でファジ優位。
そのかわり相手の両SBについては誰も見れる人がいないのでそこはFWががんばるか放置するしかない。
という特徴が出てきます。なので、ここでは中盤でのプレッシャーを回避してボールをまわして行きたいという動機に基づくフォメ変更だったんだろうなと思います。


加えて、後半10分も過ぎてくると前半トバしにトバしていた神戸の運動量が落ち、ショートパスの一つ一つに食いつけなくなってきたこともファジのボール回しを助けました。
ボールを持つファジ、カウンターを狙うファジ。こういった図式で後半も進み、マジーニョから田代への決定的なパスや、交代で入った松村のいくつかのチャンス。そのどれか一つでも決まっていたならばさすがにその時点で試合終了ですよ。いくらなんでも4点はムリゲーすぎる。いやいや、3点だってほとんどムリな話なんだよ・・・


◎「ダービー誕生」を印象付けた奇跡の9分間


切欠はオッシーの強烈なミドルがバーを叩いた瞬間だったでしょうか・・・
最後まで諦めないことを体現していた選手たち、そして彼らを絶えず支えた3000overのサポの応援がまさかまさかの同点劇を演出していきます。


後半39分には石原の浮玉のパスをうまく荒田が落とし、それをミドルで振りぬいたクッキーが一矢報いると、わずかその1分後。CBからGKのバックパスを奪った荒田が折り返し、ニアでオッシーが潰れて最後押し込んだのはまたもやクッキー。そしてAT、右サイドでうまく抜け出したオッシーが度胸満点の足技でCBを交わしてシュートを放つと、これがこぼれて来るんだよな・・・荒田に!!
9分間で怒涛の猛追で3得点をあげなんとなんと3-3!
自分も子供の頃からサッカーをみてきましたが、こんな短い時間で3点追いついた試合なんて記憶にない。
ほんとすごかった・・・・。
神戸サポは果たしてこれをどう思ったことだろう?
願わくばこのダービー2ndlegにてとりそこなった勝点を取りに来ていただきたい。
もちろんむざむざとこちらも負けるつもりはないが、そういうせめぎあいを続けてこのダービーの芽を育てて行きたい!
そういう気持ちにさせるようなすさまじいゲームでした。


最後にこの場を借りて神戸サポさんに感謝の気持ちを表したいとおもいます。


「ようこそ。川鉄に縁を持つ友よ!万感の想い胸に今日を戦おう!」


このダンマク。本当に嬉しかったです。
この神戸vs岡山、確かに川鉄をルーツとする両者の激突という「因縁」はありました。
しかし、神戸のほうがこの関係性についてなにも表明しないという手だってあったとおもうんですよ。
仮になんの意思表示がなかったとしても、こちらが責める筋ではないしそれはそれで仕方のないことだなと思ってましたが・・・・このダンマクにはそういったことを汲み取ったような配慮を感じました。
日本のサッカーではごく稀にこのように無言のメッセージを交し合うような不思議なあたたかさがあると思いますが、このダンマクなんてまさにそれで。握手の手を差し伸べられたような気持ちがしました。


そうか「友」か。
是非ともカンスタでの川鉄ダービー2ndlegには多くの神戸サポさんでお越しくださいませ。
特別なことは何一つ出来ませんが、心から歓迎いたします。


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COMMENT 6

トゥッティ  2013, 05. 01 [Wed] 23:27

No title

これでまたひとつ歴史が刻まれ、また新たな歴史がスタートする。そんな感じを受けました。

自分は参戦できませんでしたがファジに、ファジサポに誇れました。

とてもいい戦いでした。(ヴィッセルサポはそうでもないかな?)

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まんぞう  2013, 05. 02 [Thu] 23:41

No title

神戸サポです。

観戦歴は長いのですが、サッカーは素人なので、試合の分析が分かりやすく、なるほどと感心しています。

生で観ていた者としては、「なんでやねん」の言葉しか出なかったですが、神戸は去年C大阪に同じように後半立て続けにゴールを決められ、その時は負けた試合を経験しているので、家に帰ってからは、今回は引き分けでよかったと、思うようにしています。 それから、ファジサポの応援もすごかったですね。

7月のアウェイは水曜日ですが、何とか仕事を調整して、カンスタに行きたいです。
岡山駅から歩いて行けそうなのも、Goodですね。
その時は、しっかりと勝たせてもらいたいと思います。

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tko  2013, 05. 03 [Fri] 03:39

No title

こんばんわ。

ワタシも3000overサポの一人です。
いやー何だったんでしょうねぇあの試合。非常に不思議な感覚が未だに消えません。

正直「負けてもしゃーない」と思って試合に臨んでました。
もうちょっと言うと「そろそろ負けた方が。。。」という感じ。
だってさすがに「シーズン通して負けなし」は、まずあり得ないわけです。いつかは負けると思うんですよ。
だったらダントツ首位の神戸に負けて「やっぱ無敗はムリよね、さすが神戸強いわ。さー気を取り直して次いこ!」と、スパッと切り替えられるような気がして。
なので「ここは負けてもいい」ぐらいの、ちょっとニュートラルな感じで臨んでました。

下位チームに勝てない試合の時って、途中から「おいおい、またこのパターンかよ」といったトーンになって、だんだん声援も減ってくるように思います。ワタシだけかもしれませんが。
神戸戦でのファジは、前半3点とられながらも、結構攻め上がってたし、ミスはあったけどチャレンジはできてたと思うんです。
その選手の姿勢と、上述のニュートラルさから、応援に対するテンションを「高すぎず低すぎずをキープ」できてたように思います。

まぁクッキーが2点とった後は、テンション上がってしっちゃかめっちゃかでしたけど。。。

あとノエスタ。チョー綺麗でしたね。ああいう綺麗な専用スタジアムでプレーできるのは幸せだと思いました。

さすがにもう切り替えて栃木戦に臨みたいと思います(テレビの前で)。

神戸戦@カンスタも、熱いゲームにしたいですね!!

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Zerofagi  2013, 05. 07 [Tue] 19:25

No title

>トゥッティさん

はじめまして、ようこそいらっしゃいませ。
この試合は今後の芽になりうる大事な試合だったと思います。
3000overのサポで詰めかけ、ああいう素晴らしい雰囲気を共有し、どちらの記憶にも残るすごい試合を目撃できた。歴史の始まりにはもってこいの試合だったと思います。

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Zerofagi  2013, 05. 07 [Tue] 19:29

No title

>まんぞうさん

はじめまして、ようこそいらっしゃいませ。
神戸の地力の高さはやはりJ1だな・・・!としみじみ感じさせる凄みがありましたよ。
是非ともカンスタにお越しください。こちらから出来ることはなんいもなくて申し訳ないですが、自分の気持ちの上では「友」を迎える気持ちでいますよ!
勝点は差し上げられませんが(笑)

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Zerofagi  2013, 05. 07 [Tue] 19:33

No title

>tkoさん

どうもこんばんは。
おー!いらっしゃったのですね!
まさかまさかの展開で、正直ついていけなかったことを悔やんでいます・・・
でもこの試合を体験したのだから、2,3点取られても諦めてはいけないことを深く深く刻むことが出来ました。ある意味一生忘れない試合かもしれません。

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