図解で見る! vs442のサイドアタックでは何が起きているのか?

いや~何度見てもいいですなあ山形戦の前半3得点。
じつはあの形ってのは前々からやってほしくてほしくてたまらない形だったんですよね。
さて、今回は久々に図解!シリーズをやってみましょう。
どうして山形戦ではあのように左サイドが攻略できたのか?というお話を軸に、それにまつわるあれやこれやもいっしょに考えてみるてすと。


ってかね、
ああ、やっとこの話ができるなぁってしみじみですホント。


◎サイドアタックの目的をおさらいする


まず手始めにおさらいから行きましょう。
以前述べたこともあるのですが、サイドアタックの成功とはどうなることなのか?
これは出来ればゴール(当たり前だ)、でも大半は角度なくて打っても入らんからまあクロス上がれば合格という話でしたよね。
ややこしくなるのでクロスを上げる前提でしか話を進めませんが、もうちょい要求を高めにするならば、
「左右のスミからフリーでクロスを上げること」これがサイドアタックにとって最高の形になります。
とにかく上げればよいってわけじゃなくて、フリーでスミから上げる、これがベスト。
そういう意味では山形戦のクロス2本(1点目・3点目)はまさに最高のサイドアタックであったというわけですな。
一応図を出しておきますが、この黒のボックス2つ。ここへフリーで人を送りたい。


             左右のスミが狙いどころ1


◎442と3421のマッチアップ-「ギャップ」ということ


ファジがボールを持てるときは基本的に両WBが高い位置を取り1トップ2シャドーとあわせて5トップ化しますよね。形としては4-1-5のような格好になりますが、これを442で守ろうとするとこんな図になります。


             浮くシャドー2


1トップの押谷にチャレンジ&カバーで2CBが付き、両WBに両SBを付けると、どーしてもシャドーが浮く。
仮に押谷をCBを1枚で見させて、シャドーに1枚つけたとしてもそれでも1枚は絶対に浮く。このように、フォメのマッチング関係上、どうやっても付くにつけないスポットのことを「ギャップ」といいます。
こういうギャップを突くことで、前を向ける選手が出てくるので優位に攻撃を進められるというわけですね。


◎WBの正しいポジショニングとは


今回はサイドの話なので、WBのポジショニングに触れておきたいと思いますが、
WBは必ずSHとSBの間に位置しないといけません。これは絶対やっとかなきゃダメという鉄則です。
なぜならば、低すぎるとWBをSHが見れてしまってそれこそ「ギャップ」を突くことにならない。


              SH-SBの間が大事3


本来であればファジ5枚vs相手4枚で出来るはずのギャップが、SHがWBを掴むことで数的同数になってハマってしまう。これだと単純に1on1になってしまい、「ギャップ」を突くことになりません。
それこそ去年甲府にいたダヴィみたいな圧倒的な個の力のある選手ばかりならば意に介さないでしょうが、
うまくなったといえファジの選手の個の力はまだまだ貧弱です。
3421同士のマッチアップゲームをファジが最も苦手としていることはこのブログで何度も述べてきましたが、そりゃ単純な個と個の勝負に勝てる選手が少ないことが最大の理由です。
ケンゴ、ミンキュンのように一人でもある程度仕事が出来てしまう選手は今年のチームに数えるほどしかいない。
だから極力ギャップを生かして展開していくことが望ましいわけです。


◎SB-SH間で受けるとどういうことが起きるのか?


では正しいポジションで受けるとどうなるか?をみていきましょう。


              正しいWB4


WBがSB-SHの間でボールを受けると、そのままドフリーはマズいということで高い確率でSBが対応に出てきます。相手の最終ラインからSBが飛び出したので、SBの裏のスペースは必然的に広がりますよね。
そしてその先にはフリーマンを送り込みたいカドがある。

つまり、SBを釣りだしてカドを取るための道筋が簡単に空きやすいのがこのポジションというわけです。
SBがWBに1on1という状態ならば、相手4枚vsファジ5枚ですから、一枚づつ相殺してもいまだ相手3枚vsファジ4枚で数的有利です(当たり前だ)。最終ラインを数的不利で守るのは相当難しいことは、カウンターなんかのシーンでよくみかけますよね。
特にこういった場合、シャドーをどう処理するのか?が決まっていないと致命的
青丸のところ、シャドー(関戸)をボランチが後ろから捕まえに行くのか(ボランチの最終ラインへの同化)、
逆サイド(ファジの右サイド)の数的不利には目をつぶってCBがシャドーを捕まえに行くのか、
いずれにせよ、「数が足りない」という窮状を相手に突きつける仕組みになっとるわけですな。


◎田所と前線の選手のあわせ技の左サイド


これまでのファジの左サイドでは、田所のところから前にボールが出せなかったんですよ。
ところが、シャドーやトップの選手との共通理解が深まったおかげでやっと出てくるようになった。
それがここのところの札幌戦・山形戦です。
ちなみに、レビューでも取り上げた3点目は完璧にこのアドバンテージが生きた形なので、youtubeかなんかのダイジェストで見直してみると面白いですよ。相手のボランチが抜け出すシャドーの石原を後ろから捕まえようとして振り切られた。結果、フリーマンを送りたいカドへ石原が満を持して侵入、というシーンでした。


個人的にはこの札幌、山形の2試合でファジの左サイドアタックは一応の完成を見たと思っています。これまでは、個のある右サイドでの展開を有利にするための左サイドという印象が強かったですよね。
なんというか、右ストレートの布石としての左ジャブという感じ。
ある意味そうした左右の違いがあったためにレンのサイドチェンジが生命線となっていたという解釈も出来るでしょう。ですが、今後はサイドチェンジに依存しなくともある程度左だけでも出来る。
この山形戦のようにカドを取るまで左でやりきって右で決めるようになったらひとまずのところこれで十分です。マッチアップゲームだとどうか?とか、対策されたら?とかはおいおいの話。
いやぁこいつは・・・デカいよ。


◎J1の4バックのチームはどう対策しているのか?


普段はファジを中心にJ2を見ているのでたまーにしか見ていませんがJ1のクラブもやっぱこの3421、ってか広島と浦和のペトロビッチのサッカーへの対策には手を焼いてるようですね。
例えば、4バックのチームなのにあえて3421に変えてマッチアップゲームへ持ち込んで個の勝負とか、4バックにボランチを落として5バック化して最終ラインで5vs5になるように変えてみたりとか。
まーなかなか4バックのままで守るってのは厳しいようではあります。
セレッソなんかは前プレでハメてしまう戦術を取ったりしているそうですが、もしかしたら今後のファジに対して4バックがどう対応してくるか?そのヒントがJ1の4バックのチームvs広島とか浦和の試合で見つかるかも知れんな~なんて思っています。
それもこれも「ギャップ」を生かした攻撃をファジが展開できるようになったればこそ。
今後はインサイドでどんな工夫をしてくるのかが楽しみです。


◎おい京都ちょっとまてや!!(笑)な守備


最後にウチの5トップ化に対して極めて珍しい対応をしてきた京都の守備をペタリして終わりにしたいと思います。
京都は攻撃のときはもう、人が入れ替わりまくったりするポジションレスな感じがありますが、前プレで取れなかった場合は普通にセットした442のブロックで守ってきますが・・・・あれ?っていう。
もうはじめて見たときは思わず、


「マジか!!」


っていっちゃいましたよ。やだこんな守備されたの初めて・・・


京都ww


                京都www


ちょっと極端な守備陣形で6-2-2というね。どんだけ後ろで回させて京都の前線の選手がしんどかろうが、おまえらには絶対にギャップはやらん!みたいな(笑)
京都は2年前破竹の連勝中で結局そのシーズンが終わるまでウチとFC東京(天皇杯決勝)に負けた以外はすべて勝ってたというチームでしたが、ウチとやったときの敗因はWBのギャップを放置したことだったんですよね。
とまあ、すでに今シーズン中でも対策を施してきているチームもあるので油断は出来ませんが、
ファジこのようにサイドを活性化させてきてくれた分、相手の守備の出方がどうなるか?を見る楽しみも増えそうだなぁ~と楽しみになってきたこのごろです。おしまい。


ああ、そうだファジの両サイドがいかに成長したのか?その物差しとなる過去の記事がありましたのでよろしければいまいちどご覧くださいませ。去年の6月くらいはこんな感じだったんだなぁ。

図解で見る! 何故ファジのサイドアタックは停滞しているのか?


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COMMENT 2

メイン北  2013, 05. 11 [Sat] 06:24

ブログ貼らさしていただきました。

おじゃまします。
モンテサポです。ZeroFagiさんの解説があまりに分かりやすく勉強になるため、自分のブログに断りなく貼らさせていただきました。自分は素人なのですが、なるほどとうなってしまいました。
まずいようでしたら貼ったやつを剥がしますが、あまり剥がしたくない気持ちです。(笑)
まずはありがとうございました。

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Zerofagi  2013, 05. 14 [Tue] 13:13

No title

>メイン北さん


ようこそいらっしゃいませ。
。どうりで山形からのアクセスが多かったわけですね(笑)
ご紹介頂きありがとうございます!

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