図解で見る! ファジの鬼プレスのあれやこれや

いきなりですが、


間違って京都戦の記事消しちまったーーいやああああ!!


もうね、脱力感ですよ。
そりゃもうステーンとイスから転げ落ちるようなね・・・
ショックがデカ過ぎて、栃木をやるテンションが出ませんのでお休みします・・・・


けどね!
そのかわりといってはなんですが、東京V戦・京都戦の2連勝を導いたファジの前からプレス
これについて、しっかり腰をすえていろいろやっていこうという久々の図解!をやっていきますよ!
どういった守備なのか、どういう問題があるのかなど、
他サポも驚きそして呆れるほどの季節感無視のファジの鬼プレス!
名前をつけてもらいましたファジの"わやプレス”

今後のファジを見ていく上で欠かせないであろうポイントを拾いながらやっていきましょう。


◎523のブロック守備のおさらい


ということで、早速ファジの前プレスとは一体どんな守備なのか。
まずはここからやっていきましょう。
通常ファジの守備というと、みなさんイメージされるのは5-2-3で守備ブロックを形成する守備ですよね。前からプレスにいかない時はだいたいこうして守るのですが、もはやおなじみとなりました。


523ブロック


ファジはブロックを作ったとき自分の持ち場に入ってきた相手にはマンツーマン(相手1人にたいし、守備1人がつく)で守りますが、それ以外のときはそれぞれの持ち場(スペース)を守ることになります。
ある意味、523でのブロック守備は持ち場=スペースを押さえる守備と思っておいていいと思います。
結果的には人を抑えることになるんだけど、基本的には持ち場があるのでスペースを消すことになっとるわけですねウチの守備だと。


◎前からプレス(通称:前プレ)とはどんな守備なのか?


これに対し、前プレはその逆。
スペースではなく人を捕まえに行く守備だと言えます。
ちょっと図でやっていきましょう。
いつプレスを開始するか?その合図はファジの1トップの役割です。


しんたろスイッチ


まず注目なのはFWの追い方
清水が弧を描いて右から左へ寄せていますよね。
これによりボールをもっている右CBの左への展開を制限していきます。右CBからすれば自分の左側から清水が寄せてくるので、左にはパスをだせませんよね。これが、相手をファジの左サイドへ追い込んで行き、ボールを取ってしまおうというスイッチになると。
右CBから考えられるパスコースを黒点線で表現してますが、ファジの左サイドどうでしょう?
パスコースにいる相手に対しファジのマークが決まってますから、清水の合図を切欠にそれぞれがタイミングを見てそれぞれの相手に連続したプレスをしかけます。
ここでは右CBは右SBにパスをした、として進めます。


インターセプト龍


プレスが連動してますから、クワシンが右SBに寄せていますね。
そして、右SH⇔田所、右FW⇔植田とこちらも連動しています。
さて、ボールを持った右SBが自分だったら?と想定してみてください。
後方へのパスコースがあるとすれば、GKへのロングのバックパス一択しかない。
では前方はというと、右SHか右FWしかない。パスコースがもう2つしかない。
となれば・・・・


ドラゴンフィードからのショートカウンター


いつパスが来るかわからないことほど奪いにくいことはありません。
しかし、パスコースがもう2個しかないならそりゃもうどっちかでしょと、分かりきったパスコースほどインターセプト(相手のパスを奪う)を狙いやすいモノはない。
あるいは、プレーのチョイスを悩んだ相手の隙を突いて足元からかっさらうこともあるでしょう。
ということで、植田がパスカット。
・・・奪った瞬間相手の陣形は攻撃態勢。つまり崩れている。
まさに格好のショートカウンターチャンスへと転じるというわけです。
このように、攻守一体となった大変アグレッシブな守備が前プレです。


ちょいとまとめておくと、
・FWがスイッチを入れ相手を囲い込むサイドを設定する
・他の守備者も連動したプレスをかけることでボール保持者の選択肢を狭める
・高い位置でボールを奪ったら即座に反転攻勢、ショートカウンターへ


という感じでしょうか。
ちょいと、試合後コメから選手の談話を拾ってきて照らし合わせてみましょうか。
まずは東京V戦1トップを務めたオッシーから。


●押谷祐樹選手(岡山):
「僕がまずスイッチを入れないと後ろも入らないだろうと、そこはしっかり意識してやりました」



次は、DF陣から近藤のコメントを。


●近藤徹志選手(岡山):
「前半の最初から、前線の選手が守備で頑張ってくれたので、後ろの僕らはすごく(インターセプトを)狙いやすかった。前の選手にすごい感謝です。」




◎前プレの問題点・リスクのお話


ここまでで見れば、なーんだ高い位置でボール取れるし、カウンターもやりやすくていいことばっかじゃん!
なんですけどね、物事にはやはり表裏がありこの前プレにも当然問題点やリスクが存在します。


その一つが、体力的な消耗が激しい守備だということ。
引いて守ってるのに比べ、どんどん前から走って相手との距離を詰めていくわけですから体力の消耗はハンパじゃないのが前プレの運命です。
大体時間を決めて、例えば開始から10分とか時間制限の中でしかけていくことが一般的なようですが、
ファジは東京V戦を見ると、80分くらいでもガンガン前から行ってるんだよね・・・夏だぜ?まじかと(笑)


流石に夏の連戦で疲労の蓄積が尋常ではなく、京都・栃木と節を重ねるにつれて動けなくはなりましたがフレッシュな状態であればあのくらい動けて追っかけまわせることを証明したことは非常に大きいと思います。
正直真夏にあのプレスはもう言葉が見つかりません・・・呆れるほどウチの選手は走るな、と。
ある意味、脱常識な領域に手がかかりかけているとすら思っちゃう。


お次の問題点は中途半端なプレスはご馳走にしかならないということ。
先ほどと同様なシチュエーションですが、相手のフォメを442から4231に変えてます。
フォメの噛み合わせの関係でマッチアップしない状況です。

4231.jpg


まずは1トップ清水が右から左に寄せ、相手を左サイドへ誘い込みます。


ギャップ


しかし、相手にはボランチ2枚+トップ下と中盤3枚体勢なのに対し、
ファジは3421だとダブルボランチの2枚なので、3vs2で1枚足りません。
しかも、人を捕まえるために前からプレスに行っているので(スペースを守るわけじゃないので)守備陣形は崩れていて、ポッカリとエアポケットのようにギャップが生まれることになってしまう、と。
そのギャップでトップ下がフリーで持つことになれば、それはすなわち前プレの失敗そのものです。前プレで大事なのは、相手にプレッシャーをかけてプレーを制限させて奪うことでしたが、相手がフリーでボール持っちゃってるもんね。制限もクソもないっていう。


ところで、今年対戦した相手でこの前プレ不発からのエアポケット発生現象を引き起こしてしまっていたチームがありました。さてそれはどこのチームか?



答えは、ヴィッセル神戸。
川鉄ダービー2ndlegホーム神戸戦での神戸の守備はまさに、この状態に陥ってました。
ちょっと、その記事をそのままもってこようと思いますので、上記の内容と較べてみていただけたら幸い。
け、決してラクしたいとかそういうことじゃないんだからねっ

7月4日の記事、川鉄ダービー勝利!! J2 第22節 岡山 vs 神戸より


神戸まえうしろ

"こちらの最終ラインがボールを持つと、神戸はハーフウェイラインを越えて前プレにきます。
で、いきなり問題なんですが神戸の小川・マジーニョはポジションがどしてもズレズレになっちゃうんですよね。左右を変えたり、中に入ったりしてポジションを替えながら攻撃するのである程度仕方ない部分があるんですが、攻撃終わった瞬間のポジションは本来守るべきエリアから離れていることが多くしっかり構えてプレスってのがなかなかできません。
図ではそんなに離して表現してませんが、実際はもっといろんなところからプレスに来る。
そのためファジアーノは割と後方からのビルドアップがやりやすかったわけです。
この試合タテパスがかなり入ってるんですが、それはプレスが不発であることの裏返しでもあると。


そしてもう一個大事なのが、オッシーのコメント。
2CBが荒田の裏とりを警戒しているのでボールホルダーがフリーのときは荒田を放置できません。じゃないと出し手と受け手の呼吸合わせて荒田が裏とって高い位置で起点を作られてしまう。(SBの裏とかね)
そうはさせたくないので、荒田の早い動き出しには厳重に警戒しなければならない。
余談ですが、実際に荒田がSBの裏でボールを呼び込むシーンではほとんどCBが先回りして潰しており、神戸の2CBの荒田対策はその点では成功だったわけですね。


ところが!
荒田が早い動き出しで前進すると、逆から見れば2CBを釣って深いところへ連れてってしまうわけですよ。
いわゆる「深みを作る」ってやつでしょうかね。
続きを見て見ましょう。"

せきどふりー


"中途半端なプレスで取りきれなかった2FWと2SH+ボランチの5枚が作る赤色のゾーン。
荒田に釣られて下がる2CBの最終ライン。
結果的その2つの要素が絡んでできるのが黄色丸、バイタルエリアでシャドーがドフリー状態と。
タテパスからフリックをはさみながらシャドーが前を向く、勢いのある攻撃はこうして生まれていたわけです。
エステバンはシャドーをどうするのか混乱していて、試合が進むにつれて最終ラインに近いところにポジションを取るシーンが増えてました。自分まで前プレに参加してしまってはシャドーがガラガラになるのでシャドーを一枚マークすることで消そうとしたんじゃないかなと思います。"


◎栃木戦から見るアンチわやプレス


そして最後に挙げておきたい問題点。
実はこれが最も懸念される問題点なんですが、ここまで述べてきた内容に共通してあることは相手チームはショートパスを繋いでくるという前提のお話だということです。
それじゃ、ショートパスはいいやプレスきついし・・・ってチームはどうしてくるのか?
早速栃木戦でアンチ鬼プレが披露されてましたのでチェックしていきましょう。
前半14分から15分にさしかかるところのワンシーン。


まえはいく


栃木の最終ラインからの繋ぎ。
ボランチ本橋から、CB當間→SB赤井と繋いでいきます。
これに対し、オッシーが限定し右サイドへ誘い込むのに反応して、石原も赤井に寄せて行きます。
この試合の前半、栃木はまったくショートパスで繋いでいく気がありませんでした。


くいつかせて・・


展開は、當間→クリスティアーノ→するするとギャップへ上がってきた本橋へと。
本橋は少し離れたところにいたので、慌てて島田がプレスにはいるけれど間に合わない。
ここでタテパスとかが入ってくるようならまだミスやインターセプトの目はあったハズ
でもこの日の栃木は・・・
(確認すると、廣瀬と杉本の位置が逆でしたので最後の図だけ修正してます)

食いつかせて裏へ


やっぱり戻す・・・!(インターセプト等の)リスクある攻撃はほんとやってこない!
戻したのに反応して、クワシン・田所がそれぞれ寄せると・・・WBの裏がガラガラに・・・
そこへ蹴りこまれるロングボール。鬼プレスは猛威を振るうことなくヒラリといなされてしまう。と、このようにショートパスで組み立ててこない相手には持ち味が出しにくいことが最大の難点というわけですね。ファジのプレスはきついし、夏でも走ってくると。んじゃそれに付き合わなけりゃいいんじゃね?ってのが、早速栃木戦で突きつけられたアンチ鬼プレス戦術だったということでした。


・・・・うーん、これで少し心配なのはJ2のチームはまだまだショートパスで崩していくんだというスタイルを堅持するようなチームが少ないってことなんですよ。それこそ京都や東京Vのようにね。
例えば順位が低くチームや、成熟していないチーム、技術的に不安があって繋ぎを放棄するチーム。
そうしたチームはファジの守備にまんまとハマるわけにはいきませんから、躊躇なく蹴ってくるのではないか?と。しかもJ2だと、だいたい前線にはロングボールに活路を見出すようなハイタワータイプのFWがいることが多い。栃木のような工夫を凝らさないでも、一昔前のファジの戦術チアゴのように電柱目がけて蹴ればわやプレスは回避できるわけです。


これに対する回答が見られる可能性があったのが、栃木戦の後半だったはずなんですよ・・・・
しかし、後半開始早々に失点してしまいゲームの流れが一転してしまった・・・
結局この試合ではこの問題をどう処理するのか?未回答のまま終わってしまったなぁと。
そのあたりは影山さんの戦術的な手腕に注目してみたいと思うのであります。



と、まあ長々と(いや、ほんとに)やってまいりましたが、ファジのわやプレスについて今のところ感じていることをまとめてみました。京都戦消しちゃったし、栃木休んだのでここぞ!とばかりの勢いでお送りしてきましたがちょい長すぎたね・・・(笑)


ファジが前プレあるよ!ってのはもうどのチームも分かっていることですから、
このわやプレスを相手がいかにいなして攻めてくるのか?あるいは、相手の出方にファジはどう対処するか?
残り試合は少なくなってきましたが、また新しい注目ポイントを見つけたのでまだまだ楽しめそうな2013シーズンです。まる。


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COMMENT 4

えだまめ  2013, 08. 29 [Thu] 12:23

No title

サッカーに詳しくない人には、最高の教材ですねぇ。

実際にプレスをかけ続けるのはしんどいことですから。

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tokamon  2013, 08. 30 [Fri] 07:41

No title

あれ、京都戦記事読ませてもらいましたが下のURLと違いますかね?

http://albino1224.blog91.fc2.com/blog-entry-280.html

好調だったはずなのに栃木戦では何もできてなくてなんで?と思いましたが、解説で少し理由が分かりました。

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Zerofagi  2013, 09. 05 [Thu] 20:28

No title

>えだまめさん


こんばんは、いらっしゃいませ。
経験者じゃないとキツさはわかりませんからねえ。
自分のような未経験者はひたすら脳内補完でがんばるしかありません(笑)

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Zerofagi  2013, 09. 05 [Thu] 20:30

No title

>tokamonさん

どうもはじめまして、ようこそいらっしゃいませ。
京都戦間違って消しちゃったんですが、親切な方々の助けがあってなんとか復元できました。
うなくできた!と思っていただけに復元できてホント良かったです!

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