だからこそ「ファジアーノ」を見せてくれ J2 第40節 徳島 vs 岡山

わずかながらPO圏内の可能性を残したファジアーノ。
他所のチームの動向も気になりますが、なにはともあれ自分たちのベストを出して勝つ以外に道はない。
ここを負けると可能性が消滅し、PO圏内を目指す勝負の舞台から去らねばない切羽詰った試合でした。
そして、対戦相手は徳島ヴォルティス。
一昨年カンスタでの最終戦、昇格の望みを断ち切った因縁の相手です。
3バック変更後では5戦して負けなしと相性のよい相手だっただけに、
なんとしても勝って可能性を広げたい試合でした。岡山からなんと1800人(すげえええよ!)ものファジサポが鳴門大塚に駆けつけ、どっちがホームなのか分からんほどの後押しをうけ、さあ決戦!
今年最大のヤマ場がやってきました!


<スタメン>


vs徳島(A)


<結果>


vs徳島stats


◎風の影響、サポーターとトモニタタカウ影山監督


この日はかなりの強風が吹くコンディション。
ファジは試合前のコイントスで選ぶ権利をタダシがゲットしていて、どちらのピッチ(風下か風上)で前半を戦うか選ぶことが出来ました。タダシは「このまま(風下側)で」とはっきり選んでましたが、これには意図があったようです。というのも、影山監督が後半ファジサポの大観衆に向けて戦うほうが良いという判断があったらしんですね。このリーグ戦も差し迫った状況で、前節もそうでしたが影さんからはしきりに「強いメンタル」というキーワードが飛び出していました。終盤ほんとにきつい時間帯に、まるでホームのような雰囲気を作るファジサポの壁を向いてたたかえることは選手たちにとってまさに「追い風」になるに違いない。それほどに徳島に詰め掛けたファジサポの勢いは凄かったし、ある意味サポーターの力を戦力とみた指揮官の一つの賭けだったように思います。


・・・・ところが、風の影響は想像以上に大きかった。
ショートパスは流されズレる。ロングボールは戻され競り合うことすら出来ず。中盤にこぼれるボールはほとんどが徳島に流れてしまうかなりの苦境がまっていました。早い時間に先制点を喫し、取りに行かねばならない状況になってしまったことも事態をさらに難しくし、ままならぬ繋ぎ・拾えぬロングボール・そして周到な徳島の守備の前にほとんど自分たちの持ち味を出せぬまま前半終了。
大変残念ながら、賭けの代償は2失点と重くのしかかる展開となってしまいました。


◎流れを決した1点目を再確認してみる


風の影響があったとはいえ、ウチもウチらしさを出そうとしなかったわけではない。
普段よりも表現しにくかったことはありましたが、ところどころウチらしさが散見されるシーンはありました。
しかしながら、この日の前半素晴らしかったのは徳島の守備、とくにアレックス・千代反田の2名で、ウチのキモでもある1トップのクサビを潰しまくったCB、単騎の突破からチャンスを作る右サイドを完封した左SB。要所要所をビシっと締める厳しい守備の前にシュートにたどり着けなかったですね・・・。
特にこの日のMVPは左SBのアレックスでしょう。
守備のみならず攻撃においても徳島のファジ対策を感じさせる戦術的に非常に重い部分を担っており、うーむ・・・してやられたなという印象が強かった。
ということで、気を取り直して前半に喫した2失点を冷静に振り返ってみましょう。そこから分かることがあると思いますので。ではまず前半6分、宮崎の得点から。
シーンはウッズへのバックパスを津田が追っていき、ウッズは大きく蹴りだします。
それをアレックスがはね返してというシーン。注目は田所と右SHの宮崎の位置です。


うかつだったか・・


ロングボールをはね返してという展開なので、いわゆる2ndボールの拾いあいのシーン。
こういった場面では、どちらにボールが収まるか分からないので仮に相手に渡ったときの準備は欠かせません。
津田は明らかにオフサイドの位置にいますから、プレーに関与する気がない。
しかしいったんオンサイドの位置に戻ってプレーすることは十分考えられるので、津田は植田がケアするべきでしょう。となると、ドフリーの宮崎ですよ。これはどうするの?SHはWBが見るのがファジの決まりごとなので、明らかに田所は宮崎を手放してしまっています。おそらくはアグレッシヴに攻撃的に行きたいという気持ちから来る一瞬の気のはやりでしょうが、これはちょっとうかつでしたね・・・
普段はこんなやらかしほとんどしなくなった田所なのに珍しい失敗でした。
ドウグラスからキレイなスルーパスを受けた宮崎が落ち着いて決め失点と。
ちょいと植田の試合後コメントを引っ張ってきますと、

●植田龍仁朗選手(岡山)
「僕のサイドの宮崎選手が攻め残っていたので掴みにくかったです。失点もそういうシーンから生まれてしまいました。」


ということで、宮崎のところどうするのか植田-田所のところで整理する前にやられてしまったかぁ・・と。
この右サイドの攻め残りのみならず、徳島のvsファジ守備陣攻略は逆の左サイドでも発揮されていました。


◎マークのズレを狙う徳島の攻撃と混乱する右サイドのファジ


前半15分のシーン。


おっさん無双


徳島の後方からのビルドアップ。CB橋本は前にドリブルで持ち出したので、1トップのミンキュンがチェックに行きますがこれが結局振り切られます。注目なのはクワシン⇔アレックス、タナソー⇔大﨑のマッチアップのところ。ここではマークに付ける位置にいるので問題ありませんね。ところが・・・


アレックスフリー・・


HWLを越えて持ち出した橋本にミンキュンが振り切られます。
クワシンは自分のエリアに橋本が入ってきたのでやむを得ず橋本のほうへ当たり、アレックスは離す。
また秀逸なのは大﨑で、kwsnっぽい浮き方でサイドから中へ入りタナソーをつり出してアレックスの花道を作ります・・・いやあ広島っぽい選手だわいかにも。そこへ橋本からアレックスへパスがでてアレックスはサイドでフリー。ヤバイ!ということで、タナソーが大﨑を捨てアレックスに付きます。
それを見ていた近藤はアレックス→大﨑の足元を想定して距離を詰めるも、大﨑は意外にもフリーランを入れてスペースへ走る。これまた近藤が振り切られ、カド100%でボールを持った大﨑がクロスというね。
ここまでキレイにマークのズレを使ってサイドがてんやわんやになることはめったにないので、いかに徳島がこちらの守備方法を分析してゲームに落とし込んでいるのかがうかがえるシーンでした。


そして、2点目の失点のシーンでもその要素は読み取れます。前半44分のシーン。
ファジは前半途中からオッシーを一枚前のこりさせて、5-4-1のブロックで守備してました。


やっぱアレックス


まず注目は濃四角のエリア、右サイドですね。近藤・田中に対しドウグラス・大﨑・アレックス。
やはり一枚足りない右サイド・・・。ボランチの柴崎からドウグラスへクサビが入ると、ドウグラスは一度も左サイドを見ることなくノールックでアレックスに出してます。
ここがあいてることは十分分かっていたといわんばかりのプレー。
またしても大﨑を捨て、アレックスにあわてて追いすがるタナソー・・・しかし時すでに遅し。
アレックスからの満を持したパスから大﨑がゴールという流れでした。


徳島は明らかにウチを叩きのめす準備をしていた。
前半終わって2-0、シュート僅かに3本。このビハインドは重かった。


◎ベストを尽くしたが故未熟さの見えた後半


後半、風上に立ったファジはようやく従来のパスワークが回復し追撃点をと前がかりに攻守を展開します。
対する徳島はリスクを考えた構え方で、2点のリードを大事に大事にやや引き気味に守りカウンターを放つ。
やはり徳島とは相性がそんなに悪くないなあというのが率直な感想で、ボール回しのスムーズさや判断の早さなんかに現れていたと思います。
・・・しかし、どうにもシュートまで辿りつけない。
シュートが圧倒的に足りないよ!

クワシンを下げ、石原を入れてスピードを足し、さらには荒田・久木田と前線に人を送ったものの、
どうやってシュートを打つのか?そこがまったく見えないいつものファジに終始してしまった。カウンターや右サイドに人数をかけた攻めでクロスまでは打てるものの、決定機はセットプレイがらみの一本のみ。流れの中でのチャンスはほぼ0に等しかったですね・・・。


うーん・・・


ファジはこれまで17も引き分けを積み上げてきました。
後半のファジはベストとはいえないけれども、現状出せる力は出そうと必死にもがいてくれたように思います。
やっぱり、いろいろなものが足りない。悔しいけれど、徳島との差はかなり感じられた試合でしたね。
でもだからなんなの?とあえて言いたいと思うんですよ。
ウチのチームたちはリーグを代表する選手がずらっと揃うようなチームではない。
PO圏内のチームを1番手とするなら、
それぞれが成長し2番手まで上がってきたそういう泥臭い努力のチーム。
足りないことは分かっているけど、諦めたら何も出来ない。だから走る、最後まで必死に走る。
そういうチームだからこそ、負け試合でもスタジアムから持って帰られるものがあると思います。


◎今だからこそファジアーノを見せてくれ


今年のファジアーノ岡山のJ1昇格、PO圏内をめぐる挑戦はここまでとなりました。
昨年も届きそうで届かなかった、そして今年も。2年続けて悔しい結果となりましたね。
監督の試合後の談話からもうかがえますが、選手の落胆は相当なものだったようですね・・・
しかしだからこそ、この敗戦をどう呑み込みどう生かしどう勝つのか。
次の練習、次の試合、どのような表情で迎えるのか?
それが問われるんじゃないか?と思います。


PO圏内に届かなかった脱力感が抜けないファジサポさんも少なくないと思います。ムリもない話ですよほんと。
ですが、絶対にホーム最終戦。というかこの試合の次の試合。カンスタに帰っておいでください!


次のホーム最終戦。自分はこの試合こだわりますよ。
一体選手がどういうパフォーマンスでもってどういうメッセージをくれるのか、絶対に見たいですからね。

選手に声をかけるとするならば、
いいときばかりではなくこういうときだからこそ君たちの一挙手一投足を見ているぞ、と。今だからこそ走りきってほしい。それがファジアーノなのだから。


とある試合、それもお粗末な内容で、みじめに負けた帰り道。確か2011シーズン、サポ1年生の頃でした。
トボトボと岡山駅へと歩いて帰る途中、5,60代のおっちゃんサポさんが試合を振り返りながら帰途についとられました。どうやらまだ応援し始めたばっかりの様子のお二人で、サッカーにもそんなにお詳しい様子でもありませんでした。方向が同じだったのでたまたまそのやり取りが耳に入ったのですが、そのうちのお一方がはっとする一言をおっしゃったんです。


「今日はたしかにおえんかったし、まけたけぇーど。せーでも最後までよーはしりょーたが」
「・・・そーじゃなぁ」


この一言は衝撃的でした。下手でも負けても、「ファジアーノ」は伝わってる!
間違いなくこの方々は、走りきるファジアーノから負け試合でも感じるものを持って帰られてる。
それから負け試合でも切り替えて、何かもってかえるぞ!と思うようになりました。
ホーム最終戦、アウェイ福岡戦。
最後の最後まで彼らを見届けたいと思います。
このメンバーでやる試合もあと2つしかないのですから。


雨の中徳島まで遠征に出向かれたファジサポさんお疲れ様でした。
カンスタでお会いしましょう。


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