城攻めしてみてわかってきたこと(1) J2 第2節 千葉 vs 岡山

開幕戦を無為にとはちょっと言い過ぎかもしれませんが、
戦術的な挑戦も出来ずただただ負けなかった試合にしてしまったファジアーノ。


第2節は今年も安定の昇格候補ジェフ千葉のホーム、フクアリに乗り込んでの試合。
とにかくやってきたことできること、挑戦しなければなにも得られないということで結果はもちろん内容的にも一歩進んだものが見たい、そういう試合でしたね。
ときに、野球なんかでも乱打戦があったり投手戦があったりと試合によっていろいろな表情を楽しめますよね。
それと同じようにやはりサッカーの試合にも表情があり、いろんなタイプの試合がある。
そういうことも想起させてくれた好ゲームでありました。


<結果>


vs千葉(A)stats2


<スタメン>


vs千葉(A)


◎互いに攻城戦をしかけあった前半


前回対戦ではホームカンスタで3-0。
リードし加点しダメ押しと完璧な加点によってあの千葉を突き放した試合でした。
おまけに前節千葉はやはり栃木に2-0で敗れ、しかも追加点はカウンターによるものと。
明らかに実力に優るチームはえてして守備で油断ではないでしょうが、スキがちらほらするところがあるもの。
ところがこの日の千葉はしっかりとブロックを形成し、ゴールを本丸としたならば強固な城壁を築きファジを迎え撃ってきました。


それに対し我らがファジアーノ。
当然ながらポゼッションでは劣る分、守備の時間が増えるだろうことは想像に難くありませんでした。
こちらもしっかりとブロックを作り迎え撃つ。双方ともにカウンターを打ち合う派手な展開ではなく、守ってる相手を崩していく展開で進むゲームとなりましたね。カウンターの応酬を野戦とするならば、この試合はまさに攻城戦。自分はけっこうこういうゲーム好きです(笑)


◎流動的な千葉の前線-トップ下としてやっかいな町田


千葉はワントップの森本、トップ下の町田、両SH(サイドハーフ)の田中・山中が非常に流動的にポジションを取り、特に千葉の右サイドではそこにSB(サイドバック)の天野も上がってきたりして、
左サイドの守備に手を焼いた前半だったと思います。
この日の千葉のフォーメーションは4231でしたが、ちょっと先に守備時のマッチアップを見てみましょう。


守備時まっちうp


トップ下のあるチーム(前節もそうでしたね)では、そいつを固定で見れる選手がいないので浮きます。
最初のポイントはそこ。そして次のポイントはもうひとつの白丸のところで、林-天野のマッチアップ。この試合はSBが押上げてくるだろうから、そこのシャドーの守備が試されるのでは?と予想してたんですが、やはりそういう展開が見られましたね。4バックのチームと対する際、相手のSBはシャドーがつく決まりですが、よーへいの守備があまり徹底されておらず、1発目の守備が終わっても気を抜かず2度、3度と局面が落ち着くまでやりきる粘りがありませんでした。
そこへトップ下の町田が絡むと・・・


町田めんどくさい


ようへいの守備があまり信頼できないものであったことで、田所が場合によっては2枚の攻撃者を見る形になり左サイドはあまり落ち着かなかったなぁと。このことについてタダシはなんといってるかというと、


●竹田忠嗣選手(岡山):
「ウチの近藤徹志選手(後藤圭太の間違い)の前あたりに町田選手だけでなく田中佑昌選手も入ってきたりしていて、そこに天野貴史選手が高い位置を取ってこっちの逆を取ろうとしていたので、そこのマークがスムーズに行かなかったのが押し込まれた要因だと思います。」



噂には聞いていましたがこの町田という選手はいい選手ですね。
どこへ顔を出せば効果的に「浮くトップ下」の特性を生かせるのか?それをよく理解した位置取りを見せてましたし、足元の技術そしてアイデアも相手の意表を付くものが多い。


とはいえ、千葉に決定的なチャンスはほとんどなく。
問題はあったけれど大事には至らなかったファジの守城戦でした。
林容平のシャドーとしての守備がまだまだ理解不足な点が確認できたのは大きいですね。


◎はたしてファジの攻城戦はどうだったか?-ゲームメイカー千明を見よ!


さて一方の肝心要の攻撃はどうだったのか。
千葉は442のブロックを敷いてファジを迎撃してきます。


442ブロック


前節ではチャレンジのパスがなかなか出せずじまいだったファジでしたが、この試合ではかなりチャレンジできていましたね。そこをはかる目安はパスの難易度、タテパスの本数・・・ここでの主役は千明聖典!
前節との大きな違いは、「ボランチには自由を与えないこと」を徹底してきた富山とはちがい、442のブロックを作った後はあまり執拗にボランチには来ない千葉の守備がありました。
ということは、ボランチが前を向いてゲームを作れる。
ということで、この前半千明のゲームメイクの能力の高さが遺憾なく発揮されましたね。
気の利いたタテパスでバンバン作っていく千明・・・・まじでカッコイイ・・・
前半6分のタテパスのシーン。


左に釣っといて・・


中央でボールを持った千明は、左サイド前方WB(ウイングバック)の田所へ目配せ。
このファジの3421でWBにイイボールを供給されるとめんどくさいことになるのはもはやJ2どのチームも熟知しているところ。千葉の右の2枚(天野・田中)も当然千明→田所へのパスコースをケアします。
が、こっからがファジのチャレンジなのよね。OK、左はないね。じゃあ次は・・?


ようへいはおとり


千明からボールを引き出そうと落ちてきたようへい。ここには相手のボランチも張り付いてます。
しかし左へ蹴るキックフェイントを入れた後、
それを囮に使ってさらにおいしいポイントへ配球したのがこの千明のタテパス。・・・おしゃれじゃなーい!
外を使うと見せてインサイド、と見せて千葉の開いたダブルボランチの門をこじ開けて中に起点を作った。
という一連の千明からの展開でした。この日の千明はめちゃよかったですね。主に守備でセンスをうかがわせることの多かった彼ですが、今年はこういう仕事をもっと見れるかもしれんと思うとほんまワクワクするわ。
16分のダブルボランチの守備ミスを突いたタテパスも秀逸でした。
ボランチのミスをカバーしにCBがつり出され、SBはカバーに絞り、WBはドフリーへってね。
パス一本で千葉の守備を揺さぶった好例だったんじゃないかなと思います。
(まあ、そのドフリーのサイド使われなかったんだけどね・・・・(笑))


◎前線の連動の面でも出始めた意図


最前線の3枚の後ろ、ゲームを作るボランチのところはひとまずよし。
では、肝心の点取る集団の進歩はどうか?
この日最大の収穫だったのは前半25分、荒田のシュートに至るまでの流れ。
千葉がこちらのゴール前まで攻め上がり、左SBの中村のクロスはGKウッズがキャッチ。
そしてそこからの展開だったので、千葉はSBの中村の空けたスペースを埋めてブロックを作り直す最中でした。
余談になりますが、この左サイドの山中は守備で明らかに大穴でねらい目でした。
守備意識も低く、ポジショニングも雑で4のラインを度々乱していましたから。
(中継でも影さんから右サイドを攻めろって指示が出てたの拾ってたね)
・・・・ところが、この日レンがいません(汗)
レンがゲームにいないと譲-千明というレフティ2枚を中盤の底に置くことになりどうしても右サイドへの展開においてスピードやダイナミックさを欠きますから、しょーまが結果的に空気に。
しかし、そんな山中選手が試合を決めてしまうのだから面白いものです。悔しいですが。


フリック


さて、このシーン。千明の前方にはかなり小さなスペースがあります。
まず「こういうところへ出すということ」それには監督の言う勇敢さが必要です。

この小さなスペースを見つけ、走りこんだのは妹尾隆佑、やっぱ彼がシャドーではファーストチョイス。


フリック2


妹尾がわずかなスペースでボールを持ちそうだということで、CB(センターバック)の山口がラインから飛び出す。これにより千葉の最終ラインには凸凹ができていることがわかりますね。
ところが、妹尾はこれをフリックして、荒田へ流し込む!(これは明らかに意図されたプレー)


中村カバー


荒田が抜け出しかけるも、SBの中村がカバーリングにはいりシュートは枠の外へというシーンでした。
ファジは攻撃にずっと注力してきて、なかなかこういうシーンを作れなかったこれまでですが、


狭いスペースに出してく力
+狭いスペースで呼び込む力
+フリックして最終ラインに穴を開ける力
+ボールを引き取ってゴールをもぎ取る力    =(ふつくしい・・)ゴール!



ようやっとこの道筋が見えるプレーを見せてくれたので、開幕戦で出来なかったチャレンジを少しここで出せてよかったなぁと思う前半でした。シャドーとして考えると、やはりようへい・妹尾というチョイスになるのは理に適っていて、ようへいはFWではありますがしきりに落ちてボールを呼び込むプレーを苦にしませんし収まります。
ただし、この試合は2-0で前半を終えるべき試合で、ようへいが決めるべき前半でした。ここは大いに反省しなければ今後勝てないと思います。

開始早々の1分に満たない時間帯で一つ、37分ごろに一つ。
荒田をゴール前GK1vs1にできるビッグチャンスが2度もあったのに、
ようへいのコントロールミス・パスミスでフイに・・・・。こういうとこでとっておかないと・・・。
ここまで決定機3度に絡んでいて0点は受け入れがたい内容。よくやってくれているとは思いますが、一刻も早く結果につなげてほしいと思います。そういうシーンに不思議と絡めるものを持ってる選手だけにね。
個人的には彼が今年のキープレイヤーになるんじゃないかと期待しています!


それではまた次回。(2)は多分金曜日にうpできると思います。


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