勇気をもってボールを運び! J2 第26節 岡山 vs 湘南 (2)

前半は湘南優勢ながらも、目論見としては悪くない手ごたえのある内容で0-0。
後半は、湘南が攻めの手を強めてきた分ゴール前に張り付かなければならない展開になってしまいました。
この試合、録画で見ているとそこまでじゃないんですけどね。
生で見ていると、ヒシヒシと感じる湘南の迫力がイメージに残ってますから、ヒヤヒヤしっぱなしで大変疲れました(笑)


<メンバー>


vs湘南(H)


◎後半の流れを簡単におさらいする


この試合の後半は湘南の一方的に押し込む展開となりました。
次々とシュートやクロスの数を積み上げていく湘南とは対照的に、ゴール前に押し込められたファジは掻きだしてはまた防ぎ、掻きだしてはまた防ぎとまるでボクシングのコーナーで袋だたきにあうような展開。
相手も前がかりになってますので、こちらも皮肉にも前半より守備的だったのにゴール前までボールを運べる回数は増えましたが、シュートまでなかなかたどり着けず。試合終盤にテツを投入しての約10分間では最後の最後で踏ん張り、あわやというシーンをひとつ作れましたがそのまま試合終了。
まーでも、双方走りに走った好ゲームで、緊張感と爽快感となんともいえない疲労感。
この試合を見れてよかったなぁあああとつくづく思える試合にしてくれましたね。


◎湘南の攻めの圧力、ファジの土壇場の粘り強さ


湘南も勝つことしか考えてなかったでしょうが、正直ここまで前がかって攻め立ててくるとは思っても見なかった。
後ろ3枚のCBがハーフウェイラインを越えて、高い位置を取ってくるのでこちらはどうしてもひっぱられて後ろに重くなる。


おしこみ

後半はっきりとウチのラインは低くなり、コチラ陣地での戦いを余儀なくされたのはこうした湘南の攻めのスタイルに対応せざるを得なかったことがひとつあると思います。そして、これについては影さんがコメントで触れているのでそれについて解説を加えてみようと思います。

Q:前半はボールを保持して敵陣に入る回数が多かったんですが、後半はそれがなかなか出来なかった。それは速い攻撃にシフトしようと思っていたのか、やらせてもらえなかったのか、どちらでしょうか。
●影山雅永監督(岡山):「僕からはとくに指示は出していないです。ただボールを奪えなくなった部分と、行っているけれど相手の出力が上回っている部分と、それから一旦スペースをなくしてからだったら、俺たちやられない、ボールを奪えるなっていうことも、もしかすると前半のうちに生まれていたのかもしれないですね。」



(1)でも述べたように湘南はヘタなボールロストをしてくれません、J2にありがちなミスが本っ当にない。
ということは、こちらが主体的に奪おう!とアクション起こしてもなかなかいい場所では奪い返せないわけですね。
なので、相手を引き込んで攻撃過程での失敗を待つか、湘南の攻撃が得点以外の形で終わるのを待つか、ゴール前ではね返してそこのこぼれを取るとか、いずれにしてもある程度引いてスペースを消してしまえばようやく取れる。そういう実感がチームにあったので、後半このように後ろ目に位置どることになったのではないか?ということですね。
それにしても、後半の湘南の怒涛の攻撃を本当に体を張って防ぎとおしたファジの粘り強さも大いに賞賛したいですね・・・・!あらためてウチって踏ん張るなあと。戦ってんな・・・あいつら!って。
もともとベースとしてあったところではありますが、ここまで押し込まれたのも久々なのでなんだか懐かしいようなあらためて見直したような、そんな見事な守備だったと思います。


◎湘南も勝ちにきた、ファジも勝ちに行ったそこで生まれた妙なバランス


湘南はゲームをコントロールしてましたから、後半もゲームをどのように転がしたいか?選べる立場にありました。
そこで湘南が選んだのは上記のようにさらに攻撃の手を強め、攻め落としにいくという選択でしたね。
対するファジは、ほんとこれおもしろいなーと思うんですが、これだけ攻め立てられてるのに後半のほうが勝つチャンスは拡大してんですよね。
上の図のように前がかってきてますから、スペースはかなりありました。
そこでファジがロングカウンターを成功させることが出来れば、前半よりも簡単にゴール前まで行くことができる。
湘南は前がかりになればカウンターのリスクが増大することを承知していた、
ファジも引いた分だけ守備の位置がゴールに近くなり失点の可能性は増大するけどチャンスも拡大することを承知した。


こーのなんというかゲーム展開のアヤとでもいうか、バランスというか、なんかわからん不思議な調和はほんとサッカーだなぁと思うんですよね。このことについて両監督はどのように考えていたか、ふたたびコメントを拾って見ましょう。


●曹貴裁監督(湘南):「いつも勝点3を狙うためにプランを組んで彼らに託しているところはある。もしかしたらカウンターで失点していたかもしれないですけど、そのリスクを避けて攻めないというのは、我々のチームでは悪なんで、そういうこの子たちが、最後まで相手に向かって行くエネルギーは大事にしてあげたい。切った3枚の交代カードを含めて、最後まで相手のゴールを狙う意欲はよく出してくれたと思っています」

●影山雅永監督(岡山):「前半よりは奪えなくなっていたけど、ゴールのにおいがしたのは後半だったかもしれないですね。でももっとボールを持って時間を作らないとばててしまう、という2つの違う考えを自分たちの方に舵を切っていこうと思いながら時間が経過していった。僕も選手も、そんな感じだったんじゃないかと思いますね。本当はもっと持ちたいですけどね」


曹監督のコメントは読んでそのまま受け取っていいですね。
影さんのコメントにはひとつ大事なことが含まれていて、引いてチャンスが拡大するのはいい。しかしボールをまわされて(この夏場に)走りまわされるのは体力的に消耗し持たなくなってしまう可能性がある。
ということだと思います。
たしかに、
●影山雅永監督(岡山):「最後の最後、何とか走ってこのゲームこじ開けてやろう、というようなところでの相手を上回って走りきるところは、うちの選手たち、やっぱり走れるなと改めて思いました。カウンターの応酬のような試合になるので、相当入ってると思いますけど、ここを勝ちきるためには、あの走力を生かしながら、もう1つクオリティを上げなきゃいけない。走るだけでは勝てない。」


ここなんだよなぁ。あの石原もここまでバテたの見たことないってくらいにバテ切ってましたし、試合の終盤にチャンスのシーンまではいけるのに、攻撃に使う体力が体もアタマも残ってなくて一杯一杯の攻撃になっていた感が強かった。やはり最後までクオリティをキープするには体力的にも余裕を持てる展開、すなわちポゼッションの時間を増やしていくことが大事だなぁと思わされた後半でしたね。まあ相手が湘南だからってのもあるんだけどね。


◎"ワニワニパニック状態"を脱して敵ゴールに噛みつけ!


最後にファジの自分の思う一番の課題について触れてレビューを終わりたいと思います。
この試合の後半はサンドバック状態になることが多く、ペナ内から蹴りだしては拾われ攻撃を食らい、また蹴りだしては食らい、と波状攻撃に耐える時間が多かったですよね。
やはり、あの展開から脱していくためにもカウンターの基点をしっかりして相手を相手ゴールに向かって戻りながら守備させることがもっとうまくなる必要があるなと思うんですよ。いわゆる「相手をひっくりかえす」ってやつ。
ちょっと図を使いながら説明していきますね。


ワニ1

後半の長い時間、このような状態から波状攻撃を喰らっていたファジ。
ではこの状態から仮に、田所がクリア気味にロングボールを蹴りだし、慎太郎のあたりに落ちるとする。

しんたろがんばれ

慎太郎はここで収めて、独力でキープするなり、味方に落とすなりできたならばビッグチャンスの起点となる。
当然、あいてにとってはそんなことたまったもんじゃないので必死に潰す。
潰せないと背後には広大なスペースだからね。
この試合ではこういうところの潰しをかなりやられてボールをなかなか残せなかったので、波状攻撃を招くことになっちゃってたんですよね。このように、押し込まれた状態から前で収めたいところ、ひとつひとつ潰されて波状攻撃から脱せない状態のことを自分はワニワニパニック状態と呼ぶことにしました。
ほら、ゲーセンとかにあるモグラたたきみたいなゲームですよ。
このワニワニパニック状態を脱するための仕組み、あるいは起点となる力のある選手が欲しい。
それが今一番思うことです。
残念ですが、現状ではこの手の仕事で可能性の高いプレーができる選手がファジにはいないと思うんですよ。



・・・・・・・実は、これは去年とまったく同じ傾向。

でも最終的には2013シーズンはこのワニワニパニック状態を脱することが出来たんですよねファジ。
それは何故か?金民均がファジに復帰したからです。


金民均をさがして


背負った状態でも収め、いなし、そしてラストパスまで出せると、田所-慎太郎の間を繋ぐ優秀なリンクマンとしての役割をこなせていたので2013のカウンターは復活しました。金民均の代わりはやはり金民均だったか、と。
今でも思い出す、ホーム千葉戦での見事なカウンター。
あのミンキュンは最高でした。
ところで、影山ファジが3バックになって最もきれいにカウンターを打てていたシースンはいつだったでしょう?


それは2012シーズンでした。
理由は簡単。2013シーズンよりちょっとヘタでしたがそれでも存在感十分のミンキュンと、川又堅碁がいたからに他なりません。だってね、最初の丸山の潰しの図のようなシチュエーションでもかなり変態的な身体能力で収めきってたんだもん。そりゃケンゴ・ミンキュンいて収まらんはずはないっていうね。
後ろで守備してた連中だって、「お!ミンキュン収めた。いくぞおおおおお!」だったろうし、
「ちょケンゴ!?お前そんなのも収めんのかよ!(苦笑)うおおおおお」だったんだろうなぁと目に浮かぶもん。
そら湧き出る攻撃にもなりますわな。


おそらくは、この試合でも妹尾に前と後ろを繋ぐミンキュン役をある程度期待して送り出したはずだと思うんですよね。妹尾は体の強さはないですが、ドリブルがあるので時間が作れる可能性がある選手ですから。
もしよーへーが移籍していなければ、この役をやることになったかもしれません。彼も妹尾と同じタイプですし。
投入されては見たもののこの試合の妹尾はイマイチで彼だけが悪いわけではありませんが、流れるようなカウンターを生み出すことはほとんど出来なかった。うん。やっぱこのカウンターにおけるミンキュン役が欲しい!
そこが今一番足りないピース、もしかしたら昇格のためのラストピースかもしれないと思っています。


さて今回はこのあたりで。
夏の移籍でウーゴが入ってきましたね!政田でちょろっと見ましたが、ワントップよりかはシャドーに向きそうなタイプだと思いました。体はありますが足元も上手くてラストパスも出せそうな感じ。
もしかしたら・・・・ラストピースになってくれないかなぁ?と甘い期待を抱きつつ終わりたいと思います。
この素晴らしい勝点1の価値は、次節北九州戦できっと高めてくれると思っています。


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