なぜ矢島慎也はボランチで輝いたのか?

矢島慎也・豊川雄太、チーム合流!


五輪予選後のオフをはさんで慎也・トヨの2人がようやくチームに合流しましたね!
ケガ人が出ているので全員無事とは残念ながらなりませんでしたが、ひとまずこれでみんなそろった。
2人とも高い目標を己に課し、『結果を出すこと』『J2でやるんだということ』をしっかりと認識してチームに入ってきてくれました。さすがに、五輪代表候補。それではあらためてお手並み拝見といこうじゃありませんか。
彼らが再び日の丸をつけてリオの地に立つかどうかはファジアーノでの仕事次第です。いやー楽しみ!!
さてさて、それではその矢島慎也選手のお話後編いってみましょう。



慎也がボランチで主に起用されるようになったのは第25節C大阪戦からでした。
その後は前述のとおり、途中交代はたったの3試合でそのほかはフル出場。
シャドーでくすぶっていたころを挽回して行くかのように活躍しだしたのが2015の後半戦でしたね。
このC大阪戦は2度目の長期勝ちなし期間がはじまってすぐの時期で、29節の札幌戦までズルズルと順位を下げる時期でした。前半戦好調だったチームは2度の勝ちなし期間を経て、17位まで後退。
一時は降格すら見えてくる事態で、なにかしらの変化が必要だそういう空気が漂いはじめた頃でありました。



◎チームの原点回帰で復権するゲームメイカーヤジシン



前回影山ファジから長澤ファジにかわったことで攻撃面でのアプローチが変わった事について述べました。
ザックリいってボランチいらずな組み立てを設計して、サイドや後方からボールを供給し早く攻めるスタイル。
しかし、これは守備のほうでもそうなんですが成績の下降を受けて、チームの方針が変更されます。
のちのちは守備の再構築が完了してパフォーマンが安定しそれが成績に反映されていくんですが、それにあわせて攻撃のほうでも路線の変更がなされました。
守備の方では前からのプレスからしっかり陣地にブロックを作って待ち構える方向へ。
攻撃の方ではボランチにゲームメイカーを置き後方からのビルドアップを強化する方向へ。

これはつまり影山ファジ的方法論へ回帰していったと見ていいと思っています。これこそ影山遺産だなぁとね。
路線変更でボランチでゲームを作る人が必要になると、そこで白羽の矢がたてられたのが矢島慎也!
インタビューでも現状に満足いってない、飢えみたいなものを常に吐露していたヤジシンでしたが、シャドーでのパフォーマンスは納得いくレベルからは相当に遠いものだったはずです。挽回するチャンスを狙っていた事でしょう。そして彼はそれをモノにします。



◎ボランチ配置で本来の輝きを放つ矢島慎也



ボランチのポジションを3421の場合と3142の場合で確認しておきましょう。


・3421 ダブルボランチ
3421しんや

・3142 インサイドハーフ
3142いんさい

・3142 アンカー
3142あんかー


多分今年もたくさんこの言葉が飛び交うと思うので「よくわかんねんだよなー」という方は是非位置を確認しておいていただけたら話も多少わかりやすくなると思います。ここでは細かい説明は省略しますが、おおざっぱに「ボランチの種類」と把握しておいてもいいと思います。
さて、本筋にもどります。
ボランチ起用でシャドーとは違うポイントがクローズアップされてきまして、ボールに触る回数やプレッシャーの強度が下がることです。つまりヤジシンがボールを受けたりパスしたりする回数がグッと増えるってこと
五輪予選で多くの方が「あ、ヤジシンってこんな上手いのか・・・・」と認識を改められたファジサポも多いかもしれません。それくらいシャドーで放てる輝きは限定的なものでしたからさもありなんですわい。しっかり受けて前が向けて足が振れる自由があれば、あのくらいできちゃうんですよねヤジシン。オンザボール番長。ボランチに配された事で本来持っている視野の広さやパスセンス、キックの精度がよりクリアに見られるようになりました
そして、ボールをたくさん触る→調子出る→また触る→また調子出るの好循環。


なにより特筆したいのはオフザボールで積極的な動きができるようになったことです。
シャドーでぼんやりしていた頃とかわって「自分が回さないと」という意識のもと局面の硬直を避けるべくこまめにポジションをとり、ボールの出口を作ってあげることができるようになりました。
浦和にいた時はわかりませんが、少なくとも「(この部分については)矢島は岡山が育てた」。言っちゃうもん。
実際にですね、五輪の予選でそんなシーンがあったんですよ!
グループリーグの試合で、代表のダブルボランチが展開を作れずに機能不全だったんですが右SHに入っていたヤジシンが偽SH≒第3のボランチとしてゲームを回すっていうね。
優勝も嬉しかったけど、リーグ戦で培ったものを代表でしっかりと出せててそっちのほうが嬉しかった。



◎矢島慎也の台頭の裏で -名手2人-



シーズンの後半ではもはや完全にチームの中心として機能しはじめたヤジシン。
レンタル延長で今年もアレが見られるのか!と楽しみにしておられるファジサポもさぞかし多かろうなと(今年は特に!)。矢島が頭角を表す一方で、個人的にはどうしても脳裏に浮かんできてしかたのない2人の名手がおります。


一人は上田康太。
2014シーズンのファジの中盤の質を相当に向上させてくれた「待ちにまった”点をとらせられる”ボランチ」。
長短のパスの正確さ、めったな事ではロストしないキープ力、高精度のFK。それまでの中盤の選手とは明らかにランクの違うJ1スタンダードな選手でしたね。彼の穴を埋めなければならない、それが2015のひとつの大きな課題でした。
しかし、災い転じて福となす。チーム状況の暗転が矢島のボランチコンバートを呼び、ようやくコータの後を任せられる後継者にメドがたったのはなんともいえん話ですよほんと。最もコータが持っていた素養に近い所にヤジシンはいると思っています。



そしてもう一人は千明聖典。
ながらくファジアーノの中盤と10番を預かった小さな巨人。まさしく矢島と入れ替わるようにして出場機会を減らしていく千明は想像できなかったですマジで。2015シーズンの出場試合数はたった19試合。第24節徳島戦を最後に出場はありませんでした。
矢島がボランチのポジションを獲得したのが第25節でしたね。だからほんとに入れ替わりなんよな・・・・・
守備での安定したパフォーマンスや、ビルドアップでのミスの少なさはいまさら説明不要でしょう。
しかしながら、長く相方を組んだ仙石廉しかり、得点に直結するプレーの少なさは最後まで改善されなかった。大分のようなクラブでキャリアを続けられるのがほんとうに嬉しい。
・・・・・いやーそれにして千明と矢島、10番も入れ替わりってなんかこう、ねぇ?



◎矢島を誰が生かすのか?矢島が誰を生かすのか?



さて、最後に今年の注目しているポイントの話をして終わりにしようと思います。
TMとか全く見ていないので今年どうなるのか予想はつきません。
つきませんが、監督のコメントに「遅功も速攻もやる、クロスとかも」みたいなニュアンスのコメントがあったので、昨年の後半の継続として矢島を中心にすえてうしろからビルドアップしていく路線も当然磨いていくことだろうと思います。
さて、そうなると、CB→ボランチくらいまでは相手がめちゃくちゃ警戒しない限りはまず出来ます。
ですし、出来てました2015も。
しかし、問題はそこから先の話で、
矢島がいい状態のとき誰が引き出すのか?逆に矢島は誰を使うのか?


ボランチから前の組み立てについてのところ
、ここがまず課題になるのではないか?と思っています。
そういう意味では3421でいけば2シャドーの配役、3142でいけば2インサイドハーフの人選は見所かな?と。
赤嶺や豊川と言ったクロスに上手く対応できる点取り屋も獲得できたので、うまくサイドを制してクロスも上げたい。
そのためにはサイドを突破するのに必要な選手は誰なのか?
矢島を中心としたインサイドでの攻撃の強さが、相手の守備を揺さぶり中央の守りを固めさせるかどうか。
そうなればサイドも空いてきますからね。
タテ突破のない選手でもクロスにありつける形は作れる。去年はまるでそこがダメでした。



いやーー開幕が待ち遠しい。
はやく躍動する矢島慎也を見たいですね!
(今年は10番ユニ多そうだ笑)



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