J2第10節 vs町田戦 レビュー 『このチームはちゃんと飢えているの?』

今年もやってきましたGW連戦!
試合がどんどん立て続くので、レビュアーとしては非常にフィジカルを求められる鬼日程であります。
が、今年は好調ゼロファジブログ。まだ一度もGW全試合レビューを達成したことがないので今年こそ!と思っております。
さてさて、J2リーグもはや10節。GW1戦目の相手は首位町田ゼルビア。
山口とともに、J3から昇格して来たばっかりですが旋風を巻き起こしております。
首位相手にどういうサッカーができたのか?ある意味よいモノサシにもなるカードでしたね。





<スタッツ>




10節スコア

10節スタッツ




<順位表>





10節順位1
10節順位2



<フォーメーション>



10節フォメ




<ハイライト>









◎前後半を通じて



442でセットして守る町田の守備は固い。
なので、セットしてしまう前に攻める。あるいは、長いボールを蹴ってDFとFWのバトルで優位に立つ。
いずれにせよファジは割と長いボールを使った攻撃が目立つ前半でした。
赤嶺の高さや、片山の強さ、押谷のスピードと各人の特徴を生かした攻撃を組み立てるファジ。
しかしながら、そこのラストパスが通ってればGK1vs1なのに!みたいなシーンまではいくものの、クリーンなシュートチャンスにはなかなか・・・・10節まで経過していまだにシンプルなコンビネーションでシュートまでたどりつくことができないのは問題ですね。ちなみに、ロングボール主体で矢島を経由しない攻撃だったので彼は空気でした。
ロングスローがらみで開始早々の5分に先制点を取れたのは非常にラッキーでした。
これはまあオフサイドなんだとおもうんですが、長いシーズンのうち1度や2度はあるやつ。それが今回は町田に落ちたということでいいんじゃないかなと。守備の固いチーム相手に先制点を取れるなんて理想的な展開。願ってもないすべりだし。
ところが、31分。後ろからの繋ぎの所で致命的な凡ミスから美しいカウンターでバッサリいかれて失点、サッカーの神様もこれはお許しになられないでしょう。町田は、カウンターを軸にしたチームではありますが、常に裏を狙うスタイルが徹底されており、3バックでスペースが空きがちなファジの泣き所をFWが上手に活用していました。この辺の攻めについては山口にやられたときの感覚にかなり近いですね。
前半の終わりにまたしてもえーちゃんのロングスローから岩政のヘッドで突き放し2-1!、この日は風が強く、前半追い風だったファジはその優位をセットプレイ2つでモノにすることに成功しました。


後半は向かい風になるファジアーノ。
どうするのかな?と思いましたが、前半につづいてロングボール主体の攻撃。
しかし、右から左のサイドチェンジが増え片山大作戦風味のつよいスタンスでしたね。
ほとんどハイボールでは勝ってボールを落としていたので、この攻めはプラス収支だったと思います。
半面、守備での穴も大きく開始早々の鈴木孝司の決定機の遠因にもなっているえーちゃんでした。
まあ、そこの差し引きでプラスとするって感じですね10試合。
後半開始10分くらいには、ミドルサードで失ったボールをダイレクトにスペースへ流され完全に大裏を抜かれて失点。町田が常に裏を狙ってくることはわかっていたと思いますが、どうしても一瞬フワっとしてしまう・・・・。
こちらの最終ラインのズレを見逃さない中島の位置どりと、それを把握していた森村?も見事でした。
町田のカウンターと、こういうチームに対して攻撃するとき注意したいポイントについては後述します。
再びロングスローから岩政のヘッドがポストに当たる不運もあり、追いつくことが出来なかったファジはドロー。
首位相手とはいえ2度リードしながら2度追いつかれる。逃げ切れないひ弱さを露呈し7位へ後退・・・・
今季何回目なんだろう?リードを守れないのは・・・・
どうしたんだ?ファジアーノ・・・・


もっと貪欲な、飢えたサッカーを見せてくれよ・・・・




すべりだしの勢いがストップしつつあるような停滞感漂う試合でしたね。





◎町田城壁にぶつかってわかる「安い攻撃、高い守備」





ここまで9試合で4失点と、非常に守りが固くなおかつカウンターの上手な町田。
こういったチームに下手を打つとどうなるのか?それがよくわかるシーン。
おそらく町田の好調の秘訣はこういったところにあると思います。ということで前半から17分のシーンをピックアップ。
これは町田のカウンターの錬度の高さがよく出たいいシーンです。
シーンはファジが後方でボールを回し、右から左へとゆっくりサイドチェンジ。タダシが前を向いたところから。

拙攻


このシーンでのファジの狙いは右SB三鬼の釣り出しての裏のスペース活用です。
具体的には、オッシーがナナメにサイドに落ちていくことで注意を引き、最終ラインに段差ができたところをえーちゃんが裏取りする狙い。この一連の攻撃の攻め手自体は意図を感じるし、関係者が同じイメージをもっていて青写真としては悪くない。
ところが、残念ながら竹田のフィードがミスってしまったことで、ほとんど慌てさせることなく町田にボールを回収されてしまうことになってしまいました。これはいただけない・・・せめてボールが長すぎてゴールキックになったほうが何倍もよかった・・・。これ利き足だからね・・・。


回収


ところでこの図をみてくれこいつをどう思う?
悲鳴が聞こえますが、実に危機的な状況になっております。
相手のボランチ李がボールを持った状況で、周囲に譲しかいません。なんと6:1!
左のWBのえーちゃんは高く上がっていますから、当然その裏は空いてくる。
この場面では、矢島が落ちて4バック化してますから、CBの竹田の裏が空いてくる格好。
次の画を想像して見てくださいな。はたしてどうなるのか。

周到


譲は食いついてしまう・・・・・
そしてワンタッチで崇文に落としたリ・ハンジェに軽く交わされてしまう・・・・

そしてだれもいなくなった・・・・・


譲だけが悪いわけじゃなくて、このシーンでおきてしまったことは広島的な415へのフォメチェンジをやると構造的に起こることなので、このやり方が持つ宿命みたいなものでもあります。こういうリスクがどのくらい想定されてるのか?ちょっと疑問ですね。攻撃の時にバランスを崩して攻める場合のデメリットがよく出た形。
一方町田の陣形をみてみれば、ほとんどポジションを崩すことなく守れていることがわかると思います。
これは単にバランスよく守れていることを証明しているだけじゃなくて、守から攻へ切り替わったとき、”誰がどこにいるかすぐにわかる”というメリットももたらしてくれます。だからハンジェはワンタッチすぐできる。崇文がどフリーなの見てるしね。
後ろは整然とバランスを保って守り、前のFWのみがポジションを崩しレシーバーとして走る。
町田がボールを回収するとわかった時点で、FW鈴木孝司が竹田の裏へ出て行きカウンターのボールの出口を作りにいきます。


キッカー?(かつては俺の)鈴木崇文ですよ。当然高精度のスルーパスが出るに決まってるというね。
崇文→孝司のスルーパスに置いていかれて、ウッズへ向かって戻りながらの守備を強いられるファジ。
なんとか事なきをえましたが、町田のカウンターの切れ味にタジタジというシーンでした。
ということで、守備がよくてカウンターの上手いチームに安い攻撃をしかけると、実に高い代償(守備)を支払わないといけなくなるという好例でした。一連の流れを見ていると、うまく守備力を攻撃力に転化できているし、カウンターに入ったときの流れが実にスムーズ。このあたり首位にいるのもうなずける町田の強さを感じるシーンでしたね。
逆にファジにとってみれば、矢島を落として4バック化する415の形がどれほどのリスクと背中あわせなのか?突きつけられる格好となってしまいました。攻めるときは守るときのことも考えなくてはならない。とてもサッカーらしいなと感じる一幕でしたね。


で、以上のカウンターの話を念頭に置いて、もう一度2失点目を見てみると面白い。
ファジが攻撃→攻撃は完了せずに中途半端にボールロスト→町田が整った守備で回収=同時にカウンター準備→突破
いっしょじゃんっていう。
こういうチームとやるときはシュートかクロスで攻撃を終える。
ことと、カウンターを受けにくい攻撃の失敗の仕方をする。(いいボールの捨て方)
鉄則じゃな。




◎1失点目にみるユルさ、足りない「飢え」





今回はかなり苦い記事にはなりますが、やっぱり1失点目についても触れておきたいと思います。
サッカーはプレーが流れているとき(プレーオン)と、プレーがとまっているとき(オフ)があります。
どういうときにとまるかというと、ファウルがあって主審がゲームを止めたり、ボールが外に出たり、あとはGKがボールを捕球したりとかのタイミング。こういうときには、選手はポジションを取りなおしたり、コミュニケーションをとったりするわけですね。
で、このようにボールがとまってリスタートになるとき一番注意したいことは選手の集中がフッと切れることが多いということなんです。
FK,CKなんかはゴールが近いから失点の可能性もありますからね、警戒心を下げることはないんですが、あ、あとえーちゃんみたいなロングスローね。あれはもうCK並ですし。とりわけ注意したいのはスローインとかGKとか。これは危ない。
この試合の1失点目も、GK中林がボールを捕球し流れが止まってからの出来事でした。
この場面、守備から攻撃に切り替わっているわけですが、選手が攻撃の体勢になっていないんですよね。
自分の持ち場にキビキビついていない。まあ、ボールを無くすことなんかないだろうと想定してるのでそれでもいいときがほとんどなんだけど。
でも失点しとるからね実際
無論、この位置でなんのプレッシャーもない中でショートパスをミスった譲を弁護する余地はない。なにしてんの?って話ですよ。
しかし、彼がそんなお粗末なミスをやらかす空気というか、ユルさみたいなのは彼自身だけの問題じゃないんじゃないの?というのが本当に言いたいことで、要はファジアーノ岡山というチームが本気で目先の勝利をつかみたいと思ってるの?ってことなんですよ。ほんとに強いチームってこういうプレーでないんだよな。


ここまで10節戦ってきて、リードを守れない、リードが優位になってない試合が多すぎると思います。
成績がいまいち伸びない理由はまず間違いなく失点の多さですよ。
10試合で11失点、毎試合1失点は覚悟しなきゃいけない数字
これが3分の2くらいになるだけでグイグイ順位は上がります。
けれど、1失点も許さないような緊張感の欠如、取れるから大丈夫みたいな油断、ほんとにないかね?
目先の勝ちはものすごくほしいですが、この所気になっているのは本当に「昇格」にふさわしいようなチームに近づいてる?っていうことです。
今年のメンバーは確かに揃っていてポテンシャルは過去最高だとマジで思います。
でも、過去最高にスキの多いチームじゃないの?と。
(中位以上に定着した2012年以降の基準で)
相手から見て引くような「うっわ・・・強ええ・・・」みたいに思わせる要素あるかね?このチーム。
昇格してったチームいろいろあったけど、そういう要素はどのチームもあったよ?っていう。
そこへマジで行こうとしてるのが今年の乾坤一擲の長澤ファジでしょう。


誤解のないように言うと、
選手たちの勝ちたい気持ちを疑うつもりはさらさらないです。



どの試合も勝ちたい気持ちを現実にするためにやってくれてると思う。
でもそのために必要なことを妥協なく徹底してやりきれているか?と思うと首をかしげざるをえない。
もっと勝ちに「飢え」た、徹底的に敵に厳しい長澤ファジを今年見たい。
そしたら間違いなく過去最高のファジアーノが見れるはずですから。




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2.22.27
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