図解でふりかえる! 陰陽ダービー 【J'sGoal試合後コメントより】

ぼんやりしてたらもう明日はアウェイの鳥栖戦ですね。
さてさて今回の図解シリーズですが、
試合後コメントを参照しながらファジのもう一つの弱点とユースケの守備について分析してみるテスト。


まずは、竹田のコメントより

「前半は鳥取が今までと違うフォーメーション、メンバーで、そういうシステムをやってくるかわからない状態でスタートして、こっちのギャップを意識したプレーをしていて、押し込まれてはいた」


実は4月のTM2戦のときは、鳥取はワンボランチで来たんですね。
ところが、こちらの2シャドーの対応が処理しきれなかった、それをうけて今節はダブルボランチにしてきた。
竹田が言っている違うフォメというのはこのことだと思います。では、かみ合わせを見てみましょう。

ファジ守備時かみあわせ



まず注目は両サイド、黄色で囲った部分ですね。
4-4-2であればきっちり誰が誰を掴むよ!と選手と選手がぴたっとくるのに対し、3TOPの場合明らかにサイドで数的に不利ですよね。おまけに相手がダブルボランチで来た副次的な影響でトップ下に7番小井出がファジの泣き所にすっぽりおさまります。まさしく噛みあわせが悪い状態で、通常とは違う対応を否応なく求められる、そういう布陣なのがおわかりだと思います。

これを踏まえ、お次は影山監督のコメントを参照しましょう。

Q:相手はボランチを2枚にしてバイタルエリアを管理してきたが。
「2枚にして、1人が前に出てくる、ワイド(サイドMF)が引っ張っておいて中に入ってくる、ということで、前半は特に、我々の守備の対応が後手に回って、落ち着くまでに時間がかかってしまいました。」



バイタルぽっかり

ちょっとみずらいですが、ファジ右サイドに寄せてから中央のスペースが狙われるシーン。
ちょっとしたダブルボランチのズレをついて、鳥取は泣き所へ侵入してくるというシーンですよね。
これまでであれば、サイドの小-植スペースあるいは澤一スペースを狙ってくる相手がほとんどでしたが、このように、今節の鳥取はちがったアプローチで崩しに来ました。
確かに、誰かがフォローにいっても遅れる距離→後手に回りそう、じゃありませんか?
おそらく竹田の言う「ギャップ」とは、まさに第二の泣き所でもあるここでしょう。
また、このあたり影山監督の指摘のとおりなのがおわかりかと思います。

ファジは前線の守備と、MF・DFとの連動性があまりうまくいっていません。
ですので、ボランチ前のあたりのスペースは時にポッカリあいちゃうんですよね。鳥取はそこに狙いをつけ、優位を保てるサイドから中央のボランチの空間へ、ワンボランチを送り込む。もしくはハメドあたりが降りてきて楽な形でもらう。そういう攻めを狙ってきました。
ここまでの形は鳥取やるのぉ!です。が、


松田監督のコメントを見てみましょう。

「相手の守備にもよりますけど、イメージ通りに進めることができたと思います。ただ今までもそうですけど、問題はそこから。ゴールを奪うために最後をどう崩していくのか、それが課題として残っている」

な、わけですよ。
バイタルでいい形でボールをもたれたとしても、依然最終ラインが崩れたわけではない。
一柳-ストヤノフ-植田の3枚の壁が依然として立ちはだかっている。
つまるところ、システム的な強みがここで発揮され、鳥取には最後のところを破るだけのアイデアがなかった。
例えるならば、剣は喉元まで迫った、しかし迫るに留まった。こういうことだったのかなぁと。
結果的に言えば、ハメドの気性的な部分もあり鳥取は可能性の低いミドルシュートに拘泥し、ファジDFを崩しきるところまで至らなかった。これが前半の押された時間帯を守れた要因だったのかなぁと思いました。
鳥取がこのエリアをうまく使い崩したといってよいシーンは0ではなかった。
しかしながら、それは中央でなくサイドで起こったことからみても、やはりファジの中央の守りはかなり信頼が置ける固さがあるんだなぁと実感させてくれました。


さて次は、いろいろなところで口の端にのぼっているであろう小林優希の守備と、先の「中の泣き所」との兼ね合いが顕著にあらわれたシーンを取り上げて見ましょう。

このシーンは前半24分。
右サイドを敵SBにズバリとブチ抜かれた大変危険なシーンです。かなりキレイに崩されたシーンだったので会場へ行かれた方もご記憶にあるかと思います。

前半24分

黒線はボールの動き、白線は人の動きを示しています。

流れとしては、28番三浦がまずボールを受け、右に寄せた3番CB加藤に送球します。
それを受けて、右SB27番丁東浩が受けに下がる。そこから石原のヨコの黄色のエリアへ28番三浦が侵入し、フリーでボールを受ける。
三浦がボールをロストしそうにないと見るや否や、丁東浩は猛然と小植スペース(下部黄色エリア)へ進入を開始する。赤線で示したところですね。ここへ決定的なパスが通ってしまった。
とまあ、こういう流れです。ちょっとわかりにくかもしれんですが大丈夫でしょうか。

さて、このシーン。
実は、右SB丁東浩→三浦へとボールが渡る間、ユースケは完全なボールウォッチャーになって棒立ちしちゃってるんですね。後ろには広大なスペースがあるにもかかわらず、です。
しかも、悪いことに丁はボールウォッチャーになったユースケの死角から猛然とダッシュを開始してるんですよね。これは完全にこの時点で裏を取られた。サイドの攻防で決定的に敗れてしまったシーンです。
なぜなら後ろにはもう詰めれる人がいない。
植田が釣りだされたら悪くすると東京Vの1失点目の二の舞です。
小林の後ろにもう人はいないわけですから、ここは死んでもついていかなきゃならない場面だったんですが・・・
遅れて抜け出る気配を感じ、追いすがるも、完全に丁は抜け出してしまっている。
その後、ユースケの外を突破する丁を確実に確認しつつ、察知したイリアンがなんとかキーパーとの1vs1を避けるべく鬼のようなダッシュでカバーに入り、なんとかクリア。事なきを得た一幕でしたが、イリアンのそぶりが苦労を感じさせる。
「なにやってんだよ、頼むわ!」
遠めに見てもくっきりわかるジェスチャー。イリアンの警戒能力の高さに救われたシーンだったと思います。

仮に純正のSBがユースケのポジに入っていたなら(澤口がそうであるように)、おそらく丁を視界から外す守りはしなかったでしょうし、ダッシュには当然ついて行きパスコースを遮断することに成功していたとおもうんですよね。
このシーンは確かにユースケのミスではありますが、かといっててめぇ!ユースケちゃんとせえ!と言い放っていいものかどうかは議論の余地が多分にあるんじゃなかろうか?そう思えてなりません。
当該シーンでの心理的なアラートの部分で、間違いなくユースケの持っている意識はSBのそれではない。
彼はやはり中盤の選手で、中盤の選手が持つような守備意識でこのポジションにはいっていると思うんですよね。
しかしながらWBでは、SH+SBの要素は必ず持っていなければならない条件。
それを承知で影山監督はここへユースケを起用している。
彼の持つ左足の精度はJ2でみても大変レベルが高いものですし、これまでチームにもたらしてきた貢献もまた小さいものではない。
ある種彼の飛び道具とのバーターとしての拙守は甘んじて受け入れるしかない。きっとこういうチームとしての考え方があるんじゃないだろうかなぁと思えてならないなぁと。

うーん。
やっぱユースケには、たとえば4-4-2の左SHとか、基本的に高い位置で動き出しの部分でフリーになれるポジを与えてやりたいなぁと思うんですよね。

しかしながら、チームがこういう方針というのはブレないわけですから、ユースケとしてももう一度学びなおすつもりで澤口の守備を参考にレベルアップしてほしいなと願ってやみません。
右サイドに比べ、安定度の面でも、面子においてもどうもしっくりこない左サイドです。
もう獲得強化で補えないわけですから、現状のユースケ・田所で落ち着かせる以外にない。
今後も目が離せない、そんな左サイドのお話でした。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
またよろしければ、ご意見ご感想などいただけましたら幸いです。今後の参考にさせていただきます。


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COMMENT 4

ちるちる  2011, 09. 14 [Wed] 13:22

左WB

ユースケファンのちるちるです。
田所の復活もあり、左WBの起用には注目しています。
守備重視なら田所、攻撃重視ならユースケなんでしょうが、
監督も悩みどころでしょうね。
現システムでのWBは本当に要求されるものの大きい
難しいポジションなんだなぁと、つくづく思います。
ただ、今季当初は守備寄りだった澤口が
だんだん上がるタイミングをつかみ、クロスの精度も高くなり
今は重要な攻撃ファクターとなっているのを見ると、
ユースケにも、がんばって守備スキルの向上を望みたいです。
やっぱりあのクロスは相手の脅威であり
決定的な武器になりうると思うので。
そうえいえば、去年までいた野田がWBにこの入ったら
うまいことやってのけたんでしょうかね…。
本日の鳥栖戦、楽しみです。

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あるびの  2011, 09. 14 [Wed] 22:07

No title

ちるちるさんこんばんは。

右の二人って同時出場してる時間がかなり長いと思うんですよね。
特に石原がスタメンに定着してからは、日に日にコンビも良くなってる。攻守両面にです。

ところが、左サイドになるとまずシャドーがこの選手!とハマってこなかった。
臼井・妹尾・山崎・岸田といろんな選手がここに入る。
その上、WBも田所だったりユースケだったりと落ち着かない、と。
このあたり見ても熟成度がおっつかなくって弱点になっちゃうのも無理な話ではないのかなぁ、と思ったりしました。


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ちるちる  2011, 09. 15 [Thu] 12:55

納得

シャドーとのコンビ…なるほど。
そういう視点がなかったので、今すごく納得しました。
守備は1人ではできるものではないし
そういう部分は、少なからずあるかもしれませんね。
しかも、前に後ろに動いて守備もこなす石原が前にいてくれると
澤口もやりやすいでしょうね。
飛び道具的に攻撃の選手を入れ替えるのは
弱いチームの宿命というか、
ある程度仕方ないのかもしれませんが。

惨敗・鳥栖戦の解説も待ってます!

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あるびの  2011, 09. 15 [Thu] 16:42

No title

>ちるちるさん

石原いいですよね、今のファジで一番スキな選手です。
足が速いってことで守備範囲も結構広いし、パス出しも受けもできるのは相手にとってはイヤだろうなぁと思います。もともとボランチをやってた(のかな?)ことの良さがサイドでも生きている気がしますね。終盤まで走れるスタミナもいい。


鳥栖戦は残念でしたねぇ・・
相当キツイ時期が続きますが、こちらも応援して切り抜けてもらいましょう!

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